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旅の理由なんてそれぞれ

新キャラ登場ー。


目を白黒させ湯から顔を出す。「ゲホ、ゲホッ」とむせていると、

「ごめんごめん、驚かせるつもりなんかなかったんだけど、びっくりしたかい?」と声が。


声の方を向くと背が高い細身の少年が心配そうに僕を見ていた。


「いえ、こちらこそ騒がせてすみません。僕コータって言います。お兄さんも従魔を連れてるんですか?」と聞いてみる。

「僕はアレクサ。僕の従魔はこいつさ」と湯煙の向こうにうっすらと見える影を叩く。


せっかくなので、近づいていくと影の正体が分かった。

「ウルフですか?」


「そうだよ。でも普通のウルフじゃない。とても寒い満月の夜に出会った『ムーンウルフ』。ちょっと不思議な力があるんだ」と思わせぶりに言う。

人が連れている従魔についてあれこれ詮索してはいけないと聞いたことがあるので、気になりつつも「かっこいいですね」とだけ返事をする。


「それにしても、トロールも入れる湯船なんてすごいな」と話を替える。

「それがここの風呂屋の売りなんだ。この街っていうかこの国のほとんどの街にはドワーフの工房があって、常に火が焚かれている。その熱を利用して風呂屋が多いんだ。水さえあれば困らないから、それぞれ工夫を凝らして客を呼ぶんだ。ってことで湯船の奥の方はトロールサイズでとても深くなってるから気をつけてね」と教えてくれる。


「それはうっかりすると危ないな。今日この国に来たばかりでいろいろ初めてなんです。教えてもらって助かりました」と『ギョッ』としながら奥の方を見る。


「観光できたのかい?ドラゴンを連れてる人なんて初めて見たよ」と人懐っこく話しかけてくるアレクサ。

あまり年も離れてなさそうだったので、

僕も「おじいちゃんに会いに行く旅をしてるんだ」と気軽に答える。


「へぇ、おじいちゃんねぇ」と僕の理由に意外そうな顔をする。

「変かな?」

「いや、旅の理由なんて人それぞれ。別におかしかないさ」と湯船の縁に持たれて天井を見るアレクサ。


「君、アレクサは旅をしてるの?」と聞いてみる。

「僕?僕は・・・・」と返答に困ったように考える。


「・・・・別にいいよ。旅の理由なんてそれぞれなんだよね」とそれ以上聞くのを止めた。

しばらく男二人でたわいもない話をする。


「コータ、そろそろ上がるにゃ」とラング。温まってほんのり鼻がピンク色になっていた。

「僕もあがるよ。アレクサ、また会えるといいね」と隣に声をかけて風呂から上がる。


今後も登場するかどうかはアレクサ次第ですw


☆☆☆☆☆に

ポイントしてもらえると嬉しいです。

頑張って書きます!

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