総司令の尋問
怖そうな総司令、大丈夫でしょうか・・・・。
「お前の冒険者ギルドのカードを確認したものによると、その若さでCランクだそうだな。スロームから流れ聞いた話では、強い従魔を従えた子どもの冒険者がいるそうだ。お前の事だと思うか?」と総司令。
(どうしよう・・・この雰囲気は誤魔化せないよな・・・・)
「えっと・・・。たぶん・・・僕の事だと思います」としどろもどろに答える。
落ち着かない僕の事をじっと見る総司令。僕の事を何もかも見透かしそうなその目力に怯みそうになる。
「お前の従魔はそのドラゴンとケットシーだけか?」さらなる突っ込みで聞かれる。
(どうしよう・・・。ココは知られない方がいいよね・・・)
答えに困って固まっていると、突然僕の周りで『パリン』と音がした(とういか音がしたような気がした)
「童に用があるのじゃろ。こいつに手を出すな」とココが話し出した。
総司令の視線が僕からそれると、ねじ伏せられそうになっていた空気が消えた。
「ふふっ、自分から申告するとはな。俺の魔眼を破られたのは久しぶりだ」と笑う総司令。続けて、「ギルドカードを見た兵士は騙せても俺の目は誤魔化せん。一度暴れると国が亡びるという『社の天狐』がお前か」
「ふん。初めて会った相手にお前呼ばわりされるのは気に入らん。わざわざ童たちを読んだのは何用じゃ」と妖気を立ち上らせるココ。
総司令の顔色は変わらないが、その横に立っている兵士の顔が「ひぃ」っとひきつった。
「ちょ、ちょっと、コ、コココ、そんな言い方」と慌てる僕。
「お主もなんだ。童は『コココ』などという名ではないぞ」
(いや、そこじゃなくて・・・)
「まぁ、そう警戒するな。こちらとしても国を滅ぼしかねんお前とやりあうつもりはない。しかし、それほどの力の持ち主だ。この国に入ってくる理由を聞きたくなるのも尤もだと思わんか」
「ふむ」と考え、妖気を収めていくココ。兵士はホッとした顔になる。
そんなココをチラッと見て、「僕が行こうって決めました。おじいちゃんを探して旅をしてるんです。スロームにはいなかったので、次はワルムンドで探そうって事になったんです」と説明する。
「祖父を探す旅だと?」
「はい。いろいろ聞きたいことや教えてもらいたいことがあって探してるんです。その話をしたらココ『社の天狐』が「一緒に行こう」って言って旅をすることになりました」
いろいろ話を端折りながら、分かってもらおうと必死に説明する。
「本当か?」と総司令はココに確認する。
「その通りじゃ。童は戦いは好まん。もちろん降りかかった火の粉を払うことはいとわんがな」と挑戦するように総司令を見る。
しばらく、無言で視線を交わす2人。
「そうか、わかった。お前たちが入国したことは上に報告させてもらう。なるべく火の粉が降りかからんようにかけあってみるがな」
「そうしてくれ」
話し合い?が終わり、無事解放された。
ココが爆発しないでよかった・・・・。
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頑張って書きます!




