キラキラの宿
すみません。切りが悪いのですが、短めの投稿です。
長居をしているとまた追加の注文になりそうだったので、パフェを食べ終わると会計をすませて店を出る。
「はぁ、よく食べたな。宿に行くか。『カレイド』っていって窓がキラキラしてるらしい」
「キラキラしてるにゃ?」
「僕もよく分かんないけど、行けば分かるんだって」
街の店を見ながら通りを歩く。ドワーフや獣人(ウサギやネコ、イヌにクマといろんな耳の人がいる)、僕と同じくらいの背の人などたくさんの人が行きかっていた。
「さすが国境の街だね。王都よりいろんな人がいる気がする」
「王都はただでさえ人が多い。いろんな人がいてからこその賑わいという空気じゃしなぁ」とココ。
「僕と同じくらいの背丈の人は何ていうの?」
「あれはハーフリングじゃな。陽気で明るい奴らじゃ。長い旅に負けない健脚を持つ者が多く、小柄ながら逆境にも負けない強靭な意思と勇敢さを持っておる」
「へぇ、ココにそこまで褒められるなんてすごい人達だね」
「昔・・・・世話になった奴がハーフリングじゃった。本当に良いやつじゃった・・・・」と次第に口数が少なくなるココ。
(何かあったんだろうな・・・)話を替えようと思っていると、光をあびてキラッと光る建物が見えた。
「宿はあれかな?」(良かったぁ・・・・)
「キラキラしてるー」と喜ぶリュー。
(そう言えばドラゴンはキラキラしてるものが好きだったな)建物の入口にベッドのイラストもあったので、中に入る。
「いらっしゃいませー」とカウンターには丸い耳をピコピコさせる優しそうなおばさんがいた。
「すみません。ギルドで紹介してもらったんですが、従魔と一緒に泊まれますか?」
「あぁ、うちは従魔も一緒に泊まれるよ。従魔の大きさはどれくらいだい?」
「えーっと、こいつとこいつです」とリューとラングを指さす。
「まぁ、かわいい猫とこっちはドラゴンかい。初めて見たねぇ」と目を丸くするおばさん。
(こんなにいろんな人がいてもやっぱりドラゴンは珍しいんだな)
「ネコじゃないにゃ。ケットシーにゃ」とラングがちょっと心外そうに言う。
ラングの膨れた頬を見て「すまないねぇ。怒らせるつもりはないんだよ。ケットシーも従魔としては珍しいからさ。この2人が従魔なら部屋はそんなに広くなくて大丈夫だね。何泊するかい?」と聞かれ、
「とりあえず一泊でお願いします」と答える。
「できるなら明日にはワルムンドへ出発したいんです」
「そうなのかい。ワルムンド方面は、今盗賊が出るらしいから気をつけて行かなきゃねぇ」
「ギルドで聞きました。できるだけ情報を仕入れてから出発しようと思ってます」
「それがいいだろうね。はい、これが部屋の鍵。朝ご飯は食堂で食べられるからね。あんまり遅くならない時間で食べておくれ」
宿のおばさんの丸い耳は「クマ耳」です。
どしっと構えて温かいお母さんのイメージです。
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




