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じいちゃんからの贈り物

異世界から来た僕のおじいちゃん。いろいろすごかったらしいけど、僕には優しいおじいちゃんだった。 13歳の誕生日の日にびっくりプレゼントを貰ったので、久しぶりに会いに行こうと思います。

「コータ、おじいちゃんから誕生日のプレゼントが届いたわよー。」

部屋でごろごろしてると、母さんから呼ばれた。今日は僕の13歳の誕生日だ。


「はーい」と返事をして取りに行き、母さんから渡されたのはなんだかちょっと重い小包。

開けてみると、もしゃもしゃした草のなかから虹色に煌めくタマゴがでてきた。じいちゃんからの手紙には「いいものじゃ!」とだけ書かれていた。


(なんだよ、もうちょっと説明してくれてもいいのに・・・)と思いながらも、虹色の煌めきになんだかワクワクして、いつもよりちょっと豪華な夕飯の間もソワソワしてしまった。あんまり落ち着かないもんだから、「やっぱり13歳の一人前になる誕生日は誰でも嬉しいもんだなぁ」と父さんに勘違いされてしまった。


 部屋に戻りベッドの上でタマゴをじっと見ながらいつのまにか眠ってしまっていた。ふと気配を感じて目を開けると、『パキッ』とひびができた。「おっ、いよいよか」とつぶやいた瞬間、中から飛び出してきたものが、べちょっと顔に張り付いてきた。


「うわぁ、なんだ、なんだ」と驚くのと同時に「リュータロー!」という声が頭に響いてきた。思わず顔に両手をやり、張り付いてきたものをべりッと引きはがす。


(ドラゴン?)なんと両手でつかんでいたのは、黒とも赤とも青とも言えない深い色のドラゴンの子どもだった。思いもがけない生き物に凝視しているとお互いの目が合った。そのとたん「リュータローじゃなーい!」とドラゴンの子どもが泣き出した。


 頭の中に響き渡るその大号泣に思わず顔をしかめ「僕はコータ。龍太郎は僕のおじいちゃんだよ。君は僕のおじいちゃんを知ってるの?」と話しかけた。(あれ?僕ドラゴンの言葉が分かる?)


「リュータロー 俺を助けてくれた。また会おうって助けてくれた。リュータロー!」と何とか話はできたが大号泣は止まらない。しかもあまりの大声に頭が割れそうに痛い。「とにかく泣くのを止めてくれないか」と声をかけても「リュータロー 会いたいー」と泣き止む気配は全くない。


とうとう根負けして「分かった、分かった、一緒にじいちゃんに会いに行こう」と言うと、ぴたりと泣き止み「本当?っていうか、お前俺の言葉が分かるのか?」といまさらな返事が返ってきた。

「僕もよくわからないけど、君の言葉がなぜかわかるよ」


(まぁ勢いで言っちゃったけど僕も今日で13歳。もう一人前だから久しぶりにじいちゃんに会いに旅に出るのもいいかな)


思わぬドラゴンとの出会いが僕の旅立ちの始まりだった。


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