無意味な死こそが、何よりも甘美で
死、そして血の通わない心臓こそが私に残されたほんもの。
心が動かされるときだけ血が通る気がするの。
でも、もう自分じゃ動かすことができなくて。
そのうち生きてるのか、死んでるのか分からなくなっちゃいそう。
殺されそうになる度に生きてる感じがする。
壊されるときが一番楽しいの!
揺さぶって、揺さぶられて、その時だけ生きてる気がするの……
寂しさをわすれさせられて、苦しさも忘れて壊された!
それが気持ち良くてしかたないの。
感情で頭ン中ぐちゃぐちゃにされるのがこの上なく楽しいの!
生きてるって感じがするの!生きてるって感じが、するの!
私が死にたくないって思う度に心が踊るの、
恐怖、焦燥、感情に焼かれる度に私が生きようとする。そんな風に心が動かされる度に嬉しくなるの!血の通わない私の心に血が、感情が、流れ込んできて嬉しくて堪らない!
私は殺される時こそ輝くのよ。
無意味な私の人生にピリオド打ってくれる。あなたは私を殺してくれる程私に想いを込めてくれる。
あなたが、キミが、私を殺してくれる時は二人きりで語り合いましょう?
私の断末魔とあなたの想いで思う存分語り合って、そして「一想いに」殺して!
その時こそ、無意味な死に意味が生まれるの。
真実の衣を着た真実を掻き分けて、芯臓を取り出して、真実を止めて、想いを込めて殺すの!
そうすれば、そうすれば。そう、すれば!
想いを抱えて綺麗なまま死ねるから!
━━だから、だから、私を見つけて壊して!
息の根をとめて、さぁ……
読んで頂き、ありがとうございました。そして、お疲れさまでした。