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episode 2 -君と世界の目覚め-

「……おーい! 大丈夫かー!?」



耳元で(つんざ)く高音で目が覚める。顔を上げると、紅い髪色の今まで見たことのないほど可憐な美少女が目に入った。



「おーい、起きてるかー。なんか焦点が合ってないぞ」



「あ、あぁ」



立ち上がろうとすると、優しく手を差し伸べてくれる。よろめくと、当然のように肩を貸してくれる。こんな、モテたこともない俺なんかのためにその身を尽くす少女に、俺は感動せずにはいられない。


そして、少女の腰回り。

一体どんな下着を履いているのだろう、と疑問を脳内に渦巻かせた瞬間、何故だかその少女に妙な既視感を感じた。まるで、長年連れ添った間柄のような、妙な倦怠感も同時に感じる。



「なんか今日は一段とキモ、……アレだな。つーかここどこだ」



辺りを見渡してみても、どこまでも同じ草原が続いているばかりだ。近所にこんな場所あったっけか。



「…………おい。なんか聞こえないか? つーかあっちから向かって来てないか?」



ズドドドドドド、と地面を揺らす轟音が鼓膜を揺らし、徐々に大きくなる。

紅髪の少女の指差す方向を見ると、三メートルはあるであろう巨躯に四本足、そして牛のような顔。まるでRPGのモンスターのような風体をした化物が何故かこっちに向かって走ってきていた。



「に、逃げろぉ! 」



怒号とともに死ぬ気で地面を蹴る。一体どういう状況なんだこれはと思考をする余裕も無い。


必死で走っていると、少女がずんずん前に出て行く。速い、いや、また妙な既視感を感じる。あの無駄に洗練されたフォーム、どこかで見たような気が……。



「うぉっ!?」



ずしゃり。寝起きで完全に目が覚めてないせいか無駄な思考をこんな時に挟み、派手にこけてしまった。



「ひ、紘ぉ_________っ!」




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