『災害偵察』を、自衛隊の正式通常任務に
すでに誰かが書いているんじゃないか?、と思ったら、検索しても引っかからなかった。
ので、えらそうに書いちゃいます。
最初は、風。次は雨。
今年の台風による大規模災害『も』すさまじいものになりました。
その中でも特に、千葉県の被害は、災害情報の判明に時間がかかった事から、電気の復旧に時間がかかり、被災者を著しく長く苦しめるものになりました。
首相が、派閥・・・じゃなかった組閣に忙しくてあまり災害に関心がなかった風だった事は、とりあえず脇に置いておきましょう。
今の自衛隊法だと、自衛隊が災害出動するためには、その都道府県の県知事からの要請が必要なんだそうです。
それで、自衛隊の出動に時間がかかったと。
でも、知事が災害出動要請を出すにも、被害を把握出来なければ出しようがないわけです。
最近の気候変動(地球温暖化)による災害の大規模化、深刻化は著しいものがあります。
『数十年に1度レベルの災害』が、毎年のように起こるようになりつつあります。
東南海大地震なんてものまで遠くない将来に起こる事が予測されています。
そんな中で、今までのようなのんびりと(?)した事をして良いのか?、と思うわけです。
少なくとも、使えるだけのものは、すべて活用すべきではないのか?、と。
で、表題にあるとおり、せっかくの自衛隊の偵察能力を活用すべきではないのか?、と。
まず、情報がはっきりしないと、知事も首相も動けないわけです。
だったら、いちいち出動要請を待つ事なく偵察部隊が出動出来るように、
『災害が予想される状況が生じた時は、直ちに当該地域の偵察活動を行い、当該地域の知事等および首相等の災害対策を取る者に対して、その情報を遅滞なく提供するものとする。』
のような条文を自衛隊法に付け加えて、情報収集と情報提供を行うべきではないのか?、
と思うのです。
自衛隊ギライの日本共産党だって、昨今の災害のすさまじさを知っていますから、『これを機会に自衛隊を災害出動専門の機関に!』とは言っても、反対はしない、出来ない、と思うのですよね。
とりあえず想定しているのは、まず航空自衛隊の偵察機。
積乱雲のど真ん中を飛ぶのは無理にしても、飛行可能になり次第、空から偵察出来れば、
少なくとも今回の千葉県の風害のような復旧に時間がかかる事は避けられると思うのですよね。
そして陸自の偵察部隊。オートバイ隊などですね。
武器の代わりに、鉈とかチェーンソーとか臨時架橋機材(と言うと大げさですが、折りたたみ式の渡り板)を積んで、被災地に走る。
偵察ヘリも陸自でしたっけ?。
偵察情報を元に、高指向性で低出力の防災無線用周波数の発信機で、特定地域の防災無線に対して、直接しゃべれれば危険地域の住民を安全に避難させられますが・・・やりすぎかな?。
偵察車は、これを機会に馬鹿でかい装甲偵察車じゃなくて、日本の地形と道路事情に合ったコンパクトな偵察車両の導入をしてもらえると良いのですが。
多数の偵察用ドローンを積んで、周辺の詳細な偵察をすると同時に、オートバイ隊などの通信の中継もする車両。水害に備えて出来れば水陸両用で。
報告の統合発信は、とりあえずはAWACSあたりを活用するとして、将来的には専用の『災害情報偵察管制機』があっても良いのかな?、と思います。
レーダーを下ろして、代わりに多チャンネルの通信システムとそれを扱う多人数の要員を乗せた『空の災害対策本部』。
軍事機密部分が少ない分、(米にお金を払わなくて良いので)ずっと安価に済むんじゃないかな?、と思うのですが。
副次的効果として、
自衛隊との垣根が薄くなって、必要な時にすぐ自衛隊に対して災害出動要請が出来る、とか、
災害の状況を正確に把握するために、普段から周辺の地形や状況を自衛隊が把握しているようになって、いざ災害出動!、と言う時でも的確な出動計画がすぐに作れるとか、
すでに現地入りしている偵察部隊と連携を取る事で、的確な方法でスムーズに必要な部隊を必要な場所に派遣出来る、とか、
色々あると思います。
今や、こういう事を、絵空事でなく、現実に検討すべき状況になっていると思うのです。