ダイルの策
展開が早いのと文章に問題があると思いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
ご意見、ご感想があれば嬉しいです。
「さあ。あなたの最後の舞いを見せてもらいましょうか!」
ダイルの言葉が廃墟に響く。
エクラとダイル達を分断させるようにいるカオスの集団。
「その短剣。コールですか」
「その通りですよ」
「どこでそれを」
「さあ。どこでしょうか」
エクラの問いを彼ははぐらかす。
「捕縛してから聞くことにしましょう」
腰の剣に手を掛ける。
「いいのですか。校則違反ですよ」
「この業況で校則を厳守するほど私は、かたくはないのでね」
「顕現せよ。聖なる輝きを帯びた御剣よ。英雄の王の武勇をここに示せ。エクスカリバー!!」
エクラの神器、エクスカリバーが抜剣された。
「それが噂のあなたの聖剣ですね。だが、この数をどう対処しますかな」
魔法陣から続々と現れるカオス。
「そうだな」
エクラが不敵な笑みを浮かべた瞬間。
「何!?」
「どこへ消えた!?」
ラックス達の視界から消えた。
その後に
次々と何かがカオス達を遅い始めた。
何かがカオスを通過するたびにカオスの上半身と下半身が別れ、消滅していく。
「さあ。これで少しはよくなりましたよ」
エクラがラックス達の視界に現れた。
その時には何十ものカオスは跡形もなく消えていた。
「な、なるほど。大したものです。全快のあなたの実力。これほどとは」
ダイルとしては、学生レベルだと思っていた。
しかし、ここにきてエクラの実力を再認識した。
大陸最強と呼ばれた者の継承者。伊達ではないということか。
「さあ。次はお前達二人だ」
エクスカリバーを突きつける。
「ですが、力だけでは、我々を止めることなどできませんよ」
「どういうことだ」
その時
「エクラ君!」
突然、通信が入った。
「会長。どうしました」
「街の至る所から、魔法陣が展開されて、カオスが街で暴れまわっているの」
緊迫した彼女の声が事態の状況を物語る。
「なんですって!?」
「ふふふふっ!ようやく発動しましたか」
ダイルの邪悪な笑みが一層深くなる。
「お前の仕業か」
「ええ。その通りですよ」
「今すぐ解除しろ」
「それは無理ですね。なんせ、街中で展開している魔法陣は、部下達が使用したもの。私の意志ではありません」
「くそ」
カオス召喚に必要な道具コール。
これを使用し、止めることができる方法は三つある。一つ、魔法陣を壊すこと。二つ目は、召喚者の意志で止めること。三つ目はコールそのものを破壊すること。
「しかし。あなた達にできるのですかな。このパニックになった街中の至る所で活動している私の部下達を探し当て、カオスを止めることが」
街中は広い。その中からダイルの部下達を見つける事は至難の業になるだろう。
「いいのですか。こんな所で油を売っていて」
「すぐに片付けますよ。あなた達を」
ダイル達の目では追えない速さで一気に間合いを詰めた。
光の尾を描く剣閃。
しかし、それがダイル達に届くことはなかった。
二人は黒い煙となって消えた。
「次に会う時はしっかりと相手いたしますよ。しかし、それも近いでしょうが」
消えていく中で響く言葉。
「逃がした」
ダイルの言葉が耳に深く、刻まれた。
聖剣を手にしたままエクラは廃墟を後にした。
エクラが街に向かって急ぐ中、街はパニックになっていた。
「皆さん!落ち着いて逃げて下さい。急がないでください」
「どう?」
「粗方避難できました。ですが、瓦礫に埋もれてしまった人達が多くて」
「わかりました。それは、こちらが担当します。あなた達はカオスの討伐を」
辺りで指揮の声が飛び交う。
燃え盛る炎、崩れ、瓦礫と化した家々。
ここが学園が通う生徒達の住む場所とは思えない。と思わせる光景が広がる。
「はぁぁぁ!!」
縦横無尽に杖を振るうレティス。
「思っていた以上に多いわね」
「はい。まさに、この学園自体を潰す勢いですよ」
それに答えたのは東方特有ともいうべき黒い髪を靡かせた少女だった。
ユウカ・シノミネ。
生徒会議のメンバーの一人だ。
彼女の手には、東方特有の刀が握られている。
無言のままカオスを一刀両断。
血のりを払う。
その動きには気品が漂う。
「相変わらずの腕ね」
「私など。決して」
「その謙遜も相変わらずよね」
彼女は自分に厳しい。自分は未熟とみていて日々、研鑽している。
「しかし。ラックス・フォークライト。裏切るとは」
ユウカは怒りで空いていた手を強く握る。
「そうね。残念だったわ」
レティスも残念だということが声からわかる。
ラックスが首謀者であることはエクラから伝わっていた。
その時は生徒会議のメンバーに衝撃をもたらした。
内部の人間だった。しかもお互いに一年間は一緒に生活を共にしてきた仲間が。
それはとても重たい事だった。
「でも、このまま野放しっていうわけにはいかないわ」
「承知しています。では」
そういうとユウカは、その場を跳躍して発生源である場所へと向かっていった。
「こっちも頑張らないとね」
彼女の背中を見送ったレティスは神杖アテナを構えなおし、カオスの群がる場へと飛び込んでいった。
「鬱陶しいですわ」
三又の矛をカオスの喉元に突き刺して頬り投げる。
「こっちも粗方倒したわ」
ヘレネもこの場にいた最後の一体を斬り、鞘に戻す。
「相変わらずですね。その腕は」
「当然でしょう」
自信たっぷりに答える。
「まあ。いいですわ。それよりも、あのフォークライトが裏切りをしますとわ」
「許せない!お兄様の命を狙うなんて」
「言ってくださいますね。お二方」
「「!」」
二人の目の前に件の張本人。ラックス・フォークライトが現れた。
「どういう理由で現れたのかしら。自首?」
「そう見えますかな」
ラックスの手には、聖剣カリバーンが握られていた。
「見えませんわね」