プロジェクトI 日本
多少のグロあり
ヒトガ・・・・フエスギタ・・・
2050年、世界の人口は216億人となった。
そして現在、2062年には263億人と、過去にない驚異的な数値を示した。
プロジェクト1、日本
「ふぅ・・・やっとついた。」
「まったく・・最近は飯食いに行くだけでも一苦労だよなぁ」
「おかげさまで。」
「・・・そのこと言うなよぉ・・」
つい先月、俺の友人、山田は彼女を妊娠させた。もう別れたそうだが・・。
「これ以上人口が増えたら地球落ちちゃうんじゃない?」
「ばーか、地球は無重力空間に浮いてるだろ!」
「ジョークも理解できないお前のほうが、ば・か」
「ふん!どうせ俺の高校とお前の高校じゃ天地の差以上ですよ・・・」
「そりゃどうも」
「で、何食べる?」
「おごり?」
「まさか・・・」
「んじゃいらね。」
「お前、もう少し太らないと死ぬぞ?」
「お前は制限しないと・・・死ぬぞ?」
「なぁ・・・3ヶ月ぶりの再会なんだからもう少し楽しくやろうぜ?」
「十分楽しいよ?」
「はいはい、失礼しましたー」
「んじゃ、また今度な」
「おう。」
チリンチリーン・・・山田がベルを鳴らしながら走って行く・・・
(久々に楽しかったな・・)
ひそかに心の中で思っている。
山田とは幼稚園からの付き合いだ。
(さ、俺も帰るか・・・)
キィィーッ・・・2年前に買った自転車が悲鳴をあげながら走る。
家に着いたとたんに母親に怒鳴られた。
「いつまで出歩いてるつもり!?・・・はぁ・・・」
(またこれだ・・・一般の高校生なら8,9時までの外出は当たり前だって言うのに・・・俺は7時を少し過ぎただけでこれだ・・)
「・・・いい加減にすれよ。」
「は?」
「いい加減にすれっつってんだよ!」
バン!俺に蹴られたイスが倒れる。
(やべっ・・まためんどうくさい事になる・・・)
「なんだ!何事だ!!」
(親父まで・・いつまで俺をガキ扱いする気だ・・・)
ダダダダダダッ・・・
すごい勢いで階段を上がっていく。部屋に避難・・・なぜか心地よい。
(部屋にこもってるのが一番だな。)
俺の予想は的中し、数時間たつと親も落ち着いてきた。
(夜食でも取りにいくか。)
「・・・あ、祐」
(怒ってはいないみたいだ・・・)
「お願いだから・・・もうお母さんやお父さんに心配をかけるようなことはやめて・・・」
(うるさい・・・うざい・・・)
「・・・わかったよ。」
(口先だけの返事をしておこう・・)