表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/19

第九章 女王

「独房…ゲーム?」

「そう。あなた達が今やろうとしていること。」

「それは…。」

「独房ゲームを創ったのは10年前。あなたがここを出て行った後。

創った理由は…忘れたわ。楽しむことがなにもなかったからだったような気がするけど。

そして独房ゲームでの死者は…今までに58人。生き残ったのはまだ一人もいないわ。」

「…どういう内容のゲームなの?」

「ある部屋に入ってそこで生き残った者が勝ち。」

「生き残れば勝ちなのに何故生き残ったものはいないの?」

「さてね、それは後でわかるわよ。あなたがゲームに参加すればの話だけれど。

でもあなたは参加するわね。あなたが求めるものがそこにはあるのだから。」


…私の求めるもの…


「こいつも言ってたわ。」

そう言ってアリスは白兎を指差した。

「あら、その子をこいつ呼ばわりされると困るわね。

その子はここでも私を守ってくれる優しい子なのよ?」

「…優しい子って…。それにあんたねぇ、人に背向けて喋るもんじゃないと思うのだけど。」

「…あら、失礼だったかしら。」

くるりと椅子を回し女王がこちらに体を向けた。

女王は漆黒の髪に真っ赤な唇、そして…薔薇色の瞳。

「なんつー目…。」

「綺麗でしょ?」

女王は口元に笑みを浮かべて言った。

「そうねぇ…今日はあなた達疲れたでしょう。部屋でゆっくり休みなさい。

話は明日にしましょう?…面倒くさいし。」

そう言って女王は机の上にあるベルを鳴らした。

少し時間が経つとドアのノック音と共にドアが開いた。

「お呼びでしょうか、女王様。」

すると先程のラヴィだ。

「この子達を部屋に案内してあげて。」

「かしこまりました。お二方、どうぞこちらへ。」

アリスはラヴィの方を見てもう一度女王の方を見た。

「疲れてなんていないわ、話を聞かせて。」

「…いいえ、あなたは疲れてる。

たぶん肉体の疲労に精神が追いついてないのだと思う。」

「そんなこと……!」


ガクッ…


「は?」

アリスは跪き体に力が入らなくなってきた。

「ね、だから言ったでしょう。早く寝なさい。」

そう言って女王は椅子から立ち上がり近くのドアへと向かった。

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!」

「あなたは休まなきゃ、今はもう立ち上がることも無理よ。」

「なんで…。」

「なんでって?そりゃあ、あなたが闇に引きずり込まれたからでしょう。

ほぅら、もう寝なさい寝なさい。」

女王は白兎に「この子お願いね。」と言って部屋に入っていった。


バタン…


「アリス様、大丈夫ですか?」

「大丈夫よ。」

「…じゃないでしょう、立てもしないのに。」

「こら!何か言った?!」

「い、いえ…。アリス様少々怖いです。」

「…はぁ…何だか力が抜けて立てないの。手、貸してくれる?」

アリスの言葉を聞いて白兎はにっこりと笑った。

「貸すまでもありません。」

そう言うと白兎はアリスを抱き上げた。

「ひゃあっ!何する…」

「ラヴィ、部屋に案内して。」

「…かしこまりました、白兎さん。」


ラヴィの十分な程の笑顔が少し引きつって見えたのはアリスだけだろう。




「アリス様は白兎さんの恋人なのですか。」


「は?」


アリスはまたもやラヴィの突然な問いかけに面食らった。

「アリス様には白兎さん…優しくしていらっしゃいます。

それは恋人だからなのではないのですか?違いますか?」

「いや、私こいつとさっき初めて会ったんだけど。」

「嘘でしょう?白兎さんはいつもアリス様のことを話していらっしゃいましたよ。」


…やっぱり私のことをこいつは知ってるんだ…


「でも、私はこいつのことは知らなかったわ。」

「…そうですか…さぁ、着きました。ベッドは二つ用意いたしました。

白兎さんも何かあればこちらに泊まっていってくださいね。」

「うん、そうさせてもらうよ。」


ガチャ…


「ごゆっくりお休みになられてくださいね。」


バタン…


「アリス様。あなたはベッドで寝ていてくださいね。」

「何、あなたどこかへ行くの?」

「ええ、ちょっと。」

「ラヴィとかいう子の所なら帰ってこなくてもいいわよ。恋人なんでしょう?」

「まさか!何を勘違いされているのですか。ラヴィとは何もありませんよ。

ちょっと私用に出かけるだけですから。」

白兎はそう言うとすぐにやりと笑った。

「何ですか?何か心配されているのですか?」

「………バカ?」



わはぁ…(謎

えっと、とりあえず女王登場。

たぶん次章でも出る。

でもって使用人?はラヴィしか出とらん。

いや、別に他にもっといるんでしょうけど

なんだかたくさん出すのも面倒で…

そのうち出るんじゃないでしょうか?(疑問系

えっと、なんだか感想を送ってくださる方の中に

「友人の薦めで…。」

という方がいました。

わぉ!びっくりです。薦めてくださる方がいるんですね〜

やる気UPです!!(笑

では次章をどうかお楽しみにしていてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ