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第四章 暗闇の中で

『暗くて…何も見えない…。』


アリスが発したはずの声は響くことはなかった。


『えっ…?喋っているはずなのに自分の声が聞こえない。


何が起こってるの??


ちょっと待ってよ…私、耳が聞こえなくなってしまったの?


それとも声が出なくなってしまったの?


周りが見えない…


誰かいないの?


誰か………


私、一人なの?


さっき何が起こったんだっけ…?


ああ、白兎とかいう変な奴について行ってたら


後ろから道が消えてって…


飲み込まれたんだ。


何に飲み込まれた?…闇?』


アリスは後ろの気配に気づきナイフを握りました。


『誰っ?!』


だが振り向いても暗闇の中で誰がいるのかも


どこにいるのかもアリスにはわかりませんでした。


『…そこにいるのは誰なの!!』


いくら声を張り上げても自分の耳にすら届かず、


アリスは変な気持ちになりました。


『誰なの!何か言いなさいよ!』


『誰なのよ…。』


アリスは不安になってきました。


『ねぇ…。』


その途端アリスは何者かに腕をつかまれました。


『………だ、誰なの………。』


アリスは言いようのない恐怖にかられました。


そのうちにアリスは座り込んでしまいました。


何も聞こえない中、何も見えない中、


誰かに腕をつかまれ、殺されるのではないか…


そう思うのです。


『…誰か…助けてよ…。』








「アリス様!」

アリスはふと聞こえた声にはっとしました。

「アリス様!!」

腕をつかんでいるのは先程一緒にいた…

「白…兎…?」

アリスは涙ながらにその者の名前を口にしました。

「アリス様、出ましょう。早く出るのです。ここから出るのです!!」

アリスは白兎の言葉に無言で頷き、

白兎に腕をつかまれたまま立ち上がりました。

そしてどこに向かっているかもわからずに走りつづけました。

白兎の手から伝わる体温でアリスは「ああ、生きているんだ。」と実感していました。

「ねぇ、白兎。さっき貴方を呼んだのよ?

名前を初めて呼んだのよ?貴方聞こえたかしら。

『白兎、私を助けて!』って…。ねぇ、聞こえたの?貴方は。

何でかはわからないけど貴方のことずっと前から知っていたような気がするの。

ねぇ、どこかで会ったことはない?

アリスって名前…貴方は知らない?…………白兎…………?」

アリスが気づいた時には白兎の体温は感じませんでした。

「白兎?」

またアリスは暗い中一人になってしまいました。

「どうすれってのよ。一人でどうすれってのよ。」

アリスは涙声で叫びました。

またアリスは立ち止まりました。

そして先程と同じく座り込んでしまいました。

でもただ一つ違うのは自分の声が聞こえるってことだけ。

「ダメよ、ここを出なくちゃ。この訳のわからない所を。

私はいつだって一人だったじゃない。

私は教えてもらったじゃない。

『身を守る為の方法』を。

『人に頼らない』ってことを教えてもらったじゃない。

立ち上がってよ、この足…!!」

アリスは自分の足にナイフを突き立てました。

「痛っ…。」

痛みに耐えながら…立った。立てた。

「出よう。ここを。いつだって…私は一人なんだ。」



その時…心臓の鼓動が早くなったように

ドクドクいいだした。

頭が圧迫されるようだった。

「…な、に…?ちょっと待って…歩かせてよ…

私をここから出してよ。誰か…出して…






「アリス様、いつになったら貴女は目を覚ましてくれるのですか?」



そんな言葉がある一室に響いた。

第四章です。出ました。書きました。

この頃感想がよく来ます。

めちゃめちゃうれしいです!

すごいやる気起きます!!

これからもがんばっていきますので

よろしくおねがいいたします!!

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