第十三章 偽りの追放者
白兎君の豹変振りを見たくない方は見ないほうがよろしいかもしれませんよ…。(笑)
今回は白兎君視点です。
「あいつはどこだ、どこ行ったんだ?!」
白兎は誰もいない廊下で一人叫んでいた。
「ちくしょう!どうでもいい時に出てきてなんでこーゆう時には出てこねえんだよ!
チェシャ猫はどこだ、どこに行ったんだ!!!」
白兎は曲がり角を曲がると誰かとぶつかった。
「きゃっ…スミマセンっ!!」
「気をつけろ!!……はぁ、ラヴィか。」
「スミマセン、白兎さん。あの、何かございましたか?」
「チェシャ猫さ、あいつがアリス様の所へ行ったんだ。
…ったく俺の怒りを買ったようだな、あいつめ。」
「…白兎さん、チェシャ猫様なら…先程女王様の部屋へと向かいましたが…。」
「あぁ?!」
白兎は声を荒げ、走って女王の部屋へと行った。
「ほら、白兎さん。アリス様のことになるとこんなにもお人が変わるではないですか。」
「あいつがハートの女王の所に?何でだ。」
白兎は顎に手をあてながら考えていた。
「そりゃあ、かわいいアリス様の下にいていいかどうか許しを請う為さ。」
白兎は目を見開き、声のした方を見た。
「やぁ、世界一大っ嫌いなシロウサギ君♪」
「この野郎…。」
「別に女王様に許しを貰わなくても一緒にいることはできるんだけど、
城内にいるには女王様の許しもなきゃダメでしょう。」
「お前がなんでここにいるんだよ!」
「…いちゃダメなんつー決まりは無いんだが?
第一アリスと顔合わせることもダメなんつー決まりも無い。
だからここにいる、OK?」
「アリス様に何かしたのか?」
白兎のこめかみには青筋が立っていた。
「気になるのか?
お前がアリスを向こうの世界へ追い出したのに。」
「…は?今何て…。」
「何度でも言ってやらぁ、お前がアリスを向こうの世界に追い出した。
アリスの泣き顔を見て薄ら笑いながら!」
「それはお前だろ?!」
「あぁ?!何言ってんだお前、バカか?」
「バカだと?!…」
「うるっっさい!!!あんた達!!!」
いきなり二人が立っていた所の近くにあったドアが開き、女王が出てきた。
「「じょ、女王様?」」
突然の出来事に二人とも声が裏返る。
「あんたらねぇ、人が寝てる時に大声だして喧嘩してんじゃない!
…それとも何か?二人そろって檻の中に入れられたい?ちょうど空いてるのよ?」
女王は笑っていたが口元は引きつっていた。
「す、すみません女王様。」
「檻に入れるなら白兎だけ入れちまえ。そしたら俺はこんな奴と顔を合わせずにいられる。」
「あぁ?!なんだとてめえ!!!」
ガンッ…
女王の拳が二人の頭に直撃した。
「あんたら喧嘩するなら他所行け他所!!!!!!!」
「お前の所為じゃねえか。」
「お前だろ、白兎。」
「…はぁ…。で、さっき言ってた俺がアリス様を向こうの世界に追い出したってのは?」
「…だからさっき言ったじゃねえか…お前がアリス様を向こうの世界への入り口へと連れてった。
その時のお前の表情、俺は忘れてねえ…お前のあの…薄ら笑いが…。」
「だから、それは俺じゃねえっての。それにアリス様を向こうの世界へ追い出したのはお前だろ?」
「はぁっ?!知らねえよ。もし俺がそうだとしたら会いに来るなんてねえだろ。」
「じゃあ誰が…。」
チェシャ猫はふと立ち上がった。
「おい、どこへ行くんだ…。」
「帰る。こんな変な空気吸ってたくねえし。」
「…俺もお前と肩並べてるのは嫌だ。」
「じゃな。」
ガチャ…
「おかえり、白兎。」
「…はぁ…。」
「どうしたの?」
「いや、何でもね…ゴホンッ…何でもないですよアリス様。」
「そう…私はもう少し寝るわ。」
「お休みなさい、アリス様。」
「…一体誰がこの方を向こうの世界へ追い出したのか…。」
あはははは(謎)
白兎君豹変しすぎ!!!!(笑)
あぁ、自分で書いてて笑えて来るってのはバカですね、こりゃ。
にしてもアリスさんの過去がちょっぴり出てきましたね。
「向こうの世界へ追い出された」
さぁて、誰が追い出したんでしょう。(まだ考えてない自分)たぶんそのうちわかるでしょ。
とゆうかあんましサブタイトルと関係ないのでは…?
いや、あるか??(まぁいいや。)
じゃあ次章、どなたか楽しみにしててくださいね♪
あ、誰か感想くださいね〜!!