最初に出会ったのは、私が高1で旦那さまは高3の春だった
私、岬三実が合格したのは、大学進学率地域№1の千鳥が丘高校だった。
進学塾にも通わせてもらい、まじめな中学生生活と部活とは無関係な生活のせいだ。
小さい頃から可愛いと言われたことなく、もちろん美人でもなく、胸がちょっと大きめくらいのどこにでもいるその他大勢系女子だった。
まあ、まじめなせいで生徒会の庶務として活動はしてたけど、そんなのモテ要素とは無関係、男子に声を口説かれることなく高校生になっちゃった。
地元から一緒に進学したナオちんとクラスも一緒だったから、自然に仲良しなった。可愛い系なのに男子を汚い物みたいに話すのは、少しやな感じがするけど。まあ、完璧な人なんていないから80点友達かな。
大学進学のために勉強するのがメインテーマだけど、女子としてはプラス何かないかなとか考えてる時に、ナオちんから
「子供会指導者クラブに一緒に入らない?小学生の子供たちとゲームしたり、歌ったり、キャンプしたりして仲良くなれるよ!」
って、言われて
「いいね!素敵な先輩とかいるかな!」
「男子は害虫だから気をつけなよ!」
早速、80点友達のマイナス部分を発揮しはじめたので、
「分かった気を付けるね!ありがとう。いつどこに行ったらいいの?」
「今度の日曜日に地区の子供会があるから一緒に行ってみようよ!夕方5時に迎えに行くからね!」
前日の土曜日は、期待と不安で一日中モヤモヤしてた。何を着て行くかを決めるのに結局、ママに相談して決めてもらった。ちょっと可愛い系の水色のワンピースと黒のローファーって
「デートコーデぽいけど、おかしくない?ママ!」
「いいじゃない、かっこいい男子がいるかもわからないし。」
って押し切られて、迎えに来たナオちんから
「あざとくない?」
って言われちゃったけど、時間ないしそのまま子供会へ行くことになりました。
ナオちんは、上下のお気に入りジャージでクラブ員の先輩達は、ほとんどジャージで活動しているらしい。先に言ってくれないナオちんにイライラしたけど、聞かなかった自分も悪いから諦めるしかない。
到着したのは、古い小さな集会場だった。
「失礼します。こんばんわ!」
ナオちんが声を掛けると、
「俺、佐藤、子供会指導者クラブの会長やってます。」
って言いながらぽっちゃりおじさんが登場してきた。角刈りで180cmくらいありそうな身長だけどやさしそうな感じでハキハキした通る声だった。
「私はご連絡した後藤ナオです。こちらは友達の岬三実です。今日は、よろしくお願いします。」
ペコリとナオちんがお辞儀したので私も頭を下げた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。こちらに見学用の椅子を準備してますから、座ってください。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」
二人して脇に置いてあるパイプ椅子に座って、集まってくる子供たちに挨拶をした。
全員で10人位の1年生から6年生の子供たちは円になって座って仲良く話をしたり、ふざけたりしていた。
5時30分になり、6年生らしい男の子が、
「じゃあ時間になったので、始めます。みなさん、こんばんわ!」
と、張りのある声であいさつすると、
「こんばんわー!」
他の子供や数人の保護者が返事をした。
「今日のニュースは、グリコ森永事件が発生しているので、お菓子を買うときには注意しましょう。」
「最初は、子供会の歌を歌います。」
保護者の方が、テープを再生し歌が再生されるとみんなで歌い始めました。
「みんな、ニコニコ ニコニコ みんな 楽しい集いの子供会 ほらきらめく光だ空だ 高く伸びるよ ラララララララ~」
よく見ると歌詞が壁に貼ってあり、みんなはそれを見ながら歌っていた。
「それでは、リーダーが来られているのでお願いします。」
先ほどの、佐藤さんが立ち上がり子供たちの前に立った。
「こんばんわ、それじゃ今日は発電所変電所をやりましょう。ルールがわからない人はいますか?」
「大丈夫ー!」
私も子供の時にやったことがあるので、知っていた。ルールは、鬼を一人決め目隠しして、発電所と変電所の役目を決め、輪の中の目隠しを外した鬼が、手を繋いで円になって座っている子供たちの発電所役の子が、右か左の子供の手を握り変電所役の子が「ブー」と声を出し、さらに右か左を子供の手を握る。伝わる電気がどこの子供に来ているかを探し、伝わった瞬間の子供を鬼が触ると鬼を交代するというゲームだ。ゆっくり流したり流れてきたフリをしたり、流したフリをする高度なテクニックを披露する子供もいて結構盛り上がっている。
「二人も一緒にやってみる?」
佐藤さんが声を掛けてくれたので、参加した。
子供たち輪に入り、手を握ると可愛い小さい手が少し汗をかいていて、右の女の子はうれしそうにしていて、左の男の子は恥ずかしそうにしていた。
そうこうしているうちに、狙い撃ちにされた私は鬼になった。
運動がそもそも不得手な私は子供たちに翻弄され、しばらく走り回りヘトヘトになったところで、
「それじゃー終わりです。」
と佐藤さんが大きな声を出したところで、元の席にもどり見学を続けた。
その後2種類ゲームをして片付けになった。一緒に手伝いながら子供たちと他愛のない会話をして佐藤さんから次の子供会指導者クラブ員の定例会の予定を聞いて
「来たいと思ったら、連絡してください。」
と言われた。挨拶をして二人で帰りながら、一緒に参加することを決めて別れた。
家に帰りママにクラブに入ることを伝え、食事をして自室に入った。
失敗して笑われてもみんなが楽しそうで、小さい子のために、わざと鬼になりたがる子の様子も愛らしく愛おしく、胸がポカポカになった。子供たちの笑い声や手の感触、鬼になった時のこと、会話を思い出し嬉しいような恥ずかしいような、だけど自分に新しい居場所が出来たような気がした。
定例会は水曜日の夜7時から小学校の会議室で行われた。集まったのは30人位でさすがに一度には覚えられないと思った。お互いの自己紹介をしていたら、一人の男子の自己紹介の時に、キュンとした。
佐々木京介という名で、同じ千鳥が丘高校の3年生で大きな瞳で長いまつ毛、そんなに背は高くないけど手足の長いすらりとしたやさしそうな丸顔だった。
今にして思えば、恋心というより憧れに近い感情で、彼女になれるなんて全く考えていなかった。
町内の各地区に都合の合うクラブ員たちが、子供会に参加する。最初は先輩の方と一緒に行った方がいいということで、女性の先輩と参加していた。
少し慣れた頃、夏休みの最初の土日にリーダーキャンプという一泊二日の合宿があり、子供たちと一緒にやる色々なゲームやスタンツというキャンプファイヤーの出し物を教えてもらえるそうだ。
参加費2,000円と保護者の許可をもらい、参加した。
地元のキャンプ場と大き目なログハウスを借りて、開催された。
飯盒炊飯・カレー・味噌汁・焼肉など食事の段取りや指導のやり方を教えてもらった。テントの張り方・キャンプファイヤーの組み方、ゲーム・スタンツどれも楽しくて汗をかいて夜の懇親会という自由時間となった。いろんな相手と色々話をしていたら、佐々木先輩から声を掛けられた。
「岬さん、来週地元の地区のキャンプファイヤーに一緒に参加しない?」
緊張でモジモジしてたら、
「じゃあ返事早めにお願いね、準備があるから。」
私は、やっと、
「わかりました。」
と答えた。顔が赤くなるのを感じながら、なぜ私なんかを誘ってくれたのかなと思っていたら、
ナオちんが、
「ちょっと先輩、下心見え見えですよ。私の三実に手を出さないでください。」
すると佐々木先輩は、
「覚えたことを早目に復習した方が、覚えられるから誘っただけだよ。俺は、彼女とかいたことないから、手の出し方なんかわからないよ。」
「口では何とでも言えますから、私も一緒じゃないと許可出来ません。」
ナオちんが、ママみたいになってるのが可笑しくてクククッと笑った。
「岬さん笑うと、可愛いね!」
と佐々木先輩が言ったので、また顔が赤くなっていた。
その後、佐々木先輩とナオちんの口喧嘩なのか痴話げんかなのかわからないけど、しばらく続き、みんなが笑っていた。
佐々木先輩とナオちんと私が参加するキャンプファイヤーが近づき新しいジャージとTシャツとシューズを買いにナオちんと出掛けた。ナイキの赤いジャージ、白いTシャツ、ピンク色のプーマのシューズにしたら、
「白のTシャツはブラが透けるから却下!胸で誰かを落とす作戦は私が許しません!」
とナオちんに反対されたので、無難にグレーにした。
キャンプ前日、佐々木先輩のことを考えないようにしながら準備をした。
真夏の日差し・白い雲・青い空っていいなって思いながらキャンプ場に到着した。
「おはよー!」
ってナオちんが、笑顔で待っていてくれたけど、遠くに作業している佐々木先輩が見えて目線が




