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満月とネオン

作者: 秋葉竹


 

雲の隙間から輝く満月が

ゆらゆらと揺れながら

照れているみたいです


夜空はぼんやりとした

暗い雲で覆われて

満月がその雲から現れるとき

恋心を惑わすみたいな光が

蕩けるような七色にぼやけているのです


電線が水平に伸びていて

ひとの作った都市の夜景が

艶めかしく

さらに下卑た笑顔みたいに

すべてをぼやけてみせているのです


おそらく寒夜

残された夜の香りにワクワクする

ミサは毎夜おこなわれて

細い店名のネオンサインの一部が

パチパチと賑やかに切れそうに

切実に空気を欲して息を継ぐ

まるで『過失の詩』のように

必死に息を継ぐ

ピンク色の光が

宇宙の満月に張り合おうとして


ライオンとネズミの逸話のような

知恵を働かしているのがわかるから

ひとって棄てたもんじゃないなって

しみじみとほぼ凍てつきながらでも

その重さを知ったうえで

ちっとも違わないんだと

へへへ

と笑いながらでも

綺麗だなって想えるんです







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