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シリウスの花嫁  作者: 橙猫
第一章
26/71

【番外編Ⅰ】エリーの日記(一部抜粋)

三月一日 晴れ

 今日も変わらナイ一日。

 ご主人ハ、いつも通り温室デ仕事。

 先代夫妻とご子息様ガいた頃と比べテ、少し屋敷ガ寒く感じル。


三月二日 晴れ

 今日もご主人ハ仕事。

 あいかわらずノ出不精。もう少し外に出て欲しイ。

 ちょうど煮詰まっていタから、調味料の買い出しを頼んダ。

「人使いの荒い妖精だ」と言われたカラ、仕返しにご主人ノシャツの襟にフリルを付けタ。


三月三日 晴れ

 仕返しガご主人ニばれタ。

 ご主人は魔法デ襟を元通りに直しテ、ワタシに「……悪かった」と謝ってくれタ。

 やっぱり、ご主人ハ優しい御方。


三月四日 晴れのち曇り

 大変なコトガ起きタ。今日、ご主人ガ惚れ薬を盛られタ。

 犯人ハ商談に来訪した方の奥様。ご主人ハ耐性があったかラ大丈夫だったケド、件の奥様ノ旦那様はお怒りになリ、そのままご帰宅。

 惚れ薬が切れるマデ、部屋に入るコトを禁じられタ。


三月五日 曇り

 無事、惚れ薬の効果ガ切れタ。

 デモご主人ハとてもしんどそう。今日ハ一日、お休みして貰っタ。

 仕事は全部、トム達ニやってくれタ。


三月六日 雨

 ご主人ガ無事回復しタ。

 心配するワタシにご主人ハ「もう大丈夫だ」と言ってくれタ。

 ……デモ、ワタシは知っていル。ご主人ノ心は、日に日に憔悴していル。

 ああ、どうか……ご主人ノ心を癒す人が現れて欲しイ。


三月七日 晴れ

 ご主人ガ家を出てしまわれタ。

 今まデ我慢した感情ガ、ついに爆破してしまッタ。

 追いかけたかったケド、ワタシは屋敷の外を出れなイ。

 どうか、戻ってきますように……。


 

(そこから数ページに渡り、無事を祈る内容ばかり書かれている)



三月三一日 大雪

 季節外れの雪ガ降ったその日、ご主人ガ帰ってきタ。

 どこかスッキリしたお顔ヲしていて、タオルを渡すワタシに「心配かけたな。もう大丈夫だ」と言ってくださッタ。

 行方不明になっていル間、何があったのか分からナイ。

 デモ……今のご主人ハ、前より素敵になッタ。


 ・

 ・

 ・


三月三一日 晴れ

 今日、驚くベキことが起きタ。

 なんと、出不精のご主人ガ奥様ヲ連れてきた!

 早速、おもてなしの準備ヲしなくてハ。この家に女主人ガできるのは久しぶりダ。

 奥様の名前ハ、マユミ・タカナシ様。ご主人ノ花嫁。昔のご主人ト同じ、とても暗い目ヲした御方。

 ……そうか、一〇年前の今日、ご主人ハこの御方を見つけたカラ帰ってきて、そして迎えに来タ。

 ならば、ワタシはいつも通りお迎えしヨウ。この愛らしい御方ガ、安心して暮らせるようニ。


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