5.冒険者見習いと試験
ショウリュウの都、東門。巨大で無骨な門を数人の衛兵が見張っている。そんなこの場所に今日、一人の商人、三人の冒険者、そして二人の冒険者見習いが集う。
ロロと瑞葉はそれぞれ装備を整えてから家を出て合流する。水筒、保存食、着替え、雨着、魔力灯、地図、ロープなどを詰め込んだリュック。ロロは鎖帷子に革の鎧を身に着け、背中に剣を一振り。瑞葉は革のローブにナイフと移動用兼鈍器代わりの杖。
「それで行くの? 歩いて行くのに重くない?」
「いいんだよ。このぐらいなら全然気にならないし」
「んー、まああんたなら大丈夫か。行きましょ」
「ああ」
二人は連れ立って歩き東門へ向かう。そこには既に荷を積んだ馬車と獅子馬を様子を見ている高保がいた。
「高保さん、おはようございます」
「お、二人共来てくれたね」
「早くな……、早いですね」
二人は集合時間の三十分以上前に来たのだがそれよりも更に早く、しかも馬車の様子を見るに今しがた来たわけではないと思えた。
「僕は都を出る手続きがあるからね」
話を聞けば今は門の衛兵に積んである馬車の荷を見分してもらっているところらしい。言われてみれば確かに馬車の中に誰かがいる気配がする。
「商人の方は皆これを?」
「そうだね。結構時間がかかるんだ」
その言葉に嘘はない。高保は馬車から片時も離れることはなく、時折中の様子を覗き、或いは衛兵が彼を呼んで何か話をすることもある。少し経ってカクラギが、更に牛鬼がやってきてもまだ終わらない。
「二人共、緊張しておるのか?」
「いえ……、いや、まあ少しは」
「俺は全然してないな。今日から俺の冒険者人生が始まると思うと楽しみなぐらいだ」
「ははは、しかし今日はまだ冒険者見習いだろう? 五等星になれるとしても早くても一週間以上は先だ」
「む、それもそうか。試験が終わるまでは見習いだったな」
「期待してますよ。冒険者になったら楼山の方にも来てくださいね」
しかしその待ち時間の雰囲気は悪いものではない。他愛もない話で盛り上がり、互いに良好な関係を築けていると言えるだろう。その様子を確認しミザロが姿を現す。
「あ、ミザロ姉遅いぞ」
「集合時間は十分後です。問題ありません」
ミザロが来て五分ほどで見分をしていた衛兵が馬車から出てくる。高保と何やら言葉を交わすとそのまま門の方へ去っていった。
「問題なく許可が取れました。全員揃っていることですし早速出発しましょう」
全員が頷くのを見届けると高保は馬車の御者席へと向かった。それに合わせてミザロ達ベテラン冒険者三人が、そしてその後ろをロロと瑞葉がついていく。
「動きますよ」
その声の直後、獅子馬がよく通るいななきを発する。それからゆっくりと馬車が動き始めた。馬車の前方にミザロが、左右後方にそれぞれカクラギと牛鬼が自然と別れて歩いてゆく。ロロと瑞葉はミザロの横へ行き歩き出す。
馬車は門を超えてゆっくりと川沿いを進む。ロロは後ろに引き連れている馬車を見ながら呟いた。
「あんまり馬車って速くないんだな」
「獅子馬ですから彼らが本気を出せばもっともっと速く行けるでしょうね。ただ余計な体力を消耗しますし、我々もいますから。そもそも船着き場はすぐなのであまり速く行く意味もありません。あそこに見えますね」
ミザロが指さした先に船が見える。既に三台の馬車が載っているが幾らかの余裕がまだ残っている。観光用の船が都の中を流れる川を走っているが、数人が乗れるだけのそれとは比べられないほど大きいと言えるだろう。
「あんな大きな船に乗るのか」
「竜尾川は山河カンショウの国でも広い部類の川なので船の規模も大きいですね」
その言葉を聞いて瑞葉は何気なく川の向こう岸を見る。都を流れる川よりも川幅は広く、泳いで渡れるか不安になるほどに見える。門を出てすぐにいくつかの川が合流しており、少し濁った水が留まることなく流れ続けている。
「この川の上を丸一日……」
不安げな呟きは獅子馬の嘶きにかき消される。その勇猛さはまるで何の心配もいらないと言っているようにも思えた。
結論から言えば、船上の旅は何も問題なく終わる。川の流れに乗って船は下流へ下流へ。瑞葉はゆったりと移り変わる景色を見ながらも何か起こるのではと不安を覚えていた。夜になればのんきに寝ているロロに八つ当たりしたい気分だろう。夜も更けてきた頃には頻りに外の様子を心配して見に行こうとするのをカクラギに諭されてようやく床に就いた。日が昇ると早々に目が覚めて落ち着かない様子で船中を歩き回る。乗客が足を踏み入れてよい場所で彼女が行っていない場所はない。そんな頃だろうか、いつの間にか目的地へと辿り着く。
「……着いた」
船を降りて思わず出た呟きだ。
「瑞葉ちゃんは船の旅に随分と不安を覚えていたようだね」
立ち止まり息つく瑞葉にカクラギが声をかける。今更取り繕う意味もなく彼女は素直に頷く。船旅が終わった今でもなんだか胸騒ぎというか、妙な心持ちがしているのだ。
「いいことを教えてあげよう基本的に水運を担うよう川で事故が起こることはほとんどないんだよ」
「そうなんですか?」
曰く、このような川のほとんどは国での管理が為されており定期的に軍や冒険者によって巡回がされていること。曰く、荷物や人を運ぶ船は船底に魔法による加工がされており岩礁にぶつかったところで穴が空くようなことはないこと。船で荷物を運ぶというのは利便性と重要性が高く、人的資源も物的資源も相当数投入されているらしい。
「……先に言ってくださいよ」
「実際に体験してみないと信じられないだろう?」
瑞葉は船に乗る前に、或いは乗っている最中にその話をされた自分を想像する。想像した結果、その言葉には反論できなかった。彼女は額を押さえて立ち止まり大きくため息を吐く。ロロがそんな瑞葉の様子を見て眉をひそめる。
「お前、ちゃんと寝れたのか? 顔色悪くないか?」
「え、あ、うん、大丈夫。……いや、ちょっと気分悪いかも」
「ちょっと休んで行きましょうか。どうせ昼食を食べてから出るつもりでしたし、体調を万全にしてから行きましょう」
後ろから二人の様子を見ていたらしいミザロがそう声をかけた。
「はい……、すみません」
「謝る必要はありません」
「はい」
船旅への不安と、寝不足から来る不調だろう。少し仮眠を取った方がいいだろうか。瑞葉は一人そんな風に考えていたが時間と共に不調も和らいでいくのが感じられた。船着き場の周辺はちょっとした商店街と飲食店街となっていて、一行は高保がおすすめする食堂へと向かった。歩いて五分ほどのところなのだが、その移動を終える頃には瑞葉の調子はだいぶ良くなっていた。メニューを広げると山菜のかき揚げと蜜獣の串焼きを頼み、それらを全部平らげる。
「何だったんだよ」
「さあ、でもとにかく大丈夫みたい」
そんな調子で食事を終えて外へ。
「よーし、行くぜ!」
彼らは雨原の町へと出発する。
ここからの道は森の中を歩くことになる。雨原の町とショウリュウの都の交易は盛んではない。しかし商魂たくましい商人たちが足繫く通った足跡は道と呼べるものを形作っている。ただしそれらは整備などされているわけではない。獣が通り、石が転がり、落ち葉に覆われている。
「ロロ、瑞葉。馬車前方を行く我々の役目の一つは馬車が通る道の安全確保と御者の視界確保です」
本格的に森に入る前に足を止めてミザロが言う。
「安全確保と視界確保……」
「具体的に何をすればいいんだ?」
「整備された道ではありませんし獣や魔物が住み着いている可能性があります。まずそれらが近くにいないかの警戒」
「まあいても俺が倒してやるぜ」
「また大きめの石が地面に転がってないかは注意してください。車輪が壊れて荷台が崩れる可能性があります。段差にも注意を、車輪が超えられない段差がある場合は回り道をする必要があります。また御者の視界を遮るような枝があれば落としておいた方がいいでしょう。ロロは剣を持っていますしそれでやればいいですね」
ロロは背中に刺している剣に手を添える。
「これが初めて切る相手が枝になるのか」
「試し切りに丁度いいですね」
ロロは不満を示すように唇を尖らせたがミザロは無視して話を続ける。
「魔法を使ってどかすのもいいですが使い過ぎには注意してください。余計な魔力の消耗は何かあった時に自らを危険に陥れます」
「気を付けます」
「高保氏、あと他に何か言っておくことはありますか?」
「大丈夫ですよ。それに私が三週間前には通ってますからそこまで心配はいらないかと」
「だそうです。では適度に気を引き締めて行きましょうか」
森と言っても日の光を隠すほど木々が生い茂っているわけではない。多少の薄暗さはあれど、昼間であれば明かりなど必要はない。木漏れ日の作り出す光の緩急はおよそ普段の生活では見られない空間を作り出す。しかし。
「瑞葉、これって思ったより大変じゃないか?」
「……私、ちょっと腰が痛くなってきたよ」
ロロと瑞葉は地面の落ち葉を熊手でどかしていた。前方にはミザロが我関せずとばかりに前だけを見ている。後ろを振り返れば少し離れて馬車、更に後ろに牛鬼とカクラギがいるのが見える。地面の落ち葉をどかし、たまにある石を離れたところへ投げ、馬車が来るより速く前へ進む。
二人が落ち葉をどけているのは後ろの馬車が通る道をはっきりさせる為だ。無理にする必要はないらしいが、その方が安全だろうとミザロの提案で任されている。かなり体力と忍耐の必要な仕事で、つまらなく達成感もほとんどない。ただ落ち葉をどける際に隠れていた大きめの石などが見つかると、こんなことでもやらないとまずいのだなと気付かされる。たまに後ろで馬車が大きく揺れているのを見ると猶更だ。
「俺さ、こういう依頼って獣とかがすぐ襲ってくるのかと思ってたぜ」
「まあ、私も、そうかなっと」
拳大の石を通る予定の道から弾き出す。前を行くミザロを見ると邪魔な枝を切って蹴り飛ばしている。カクラギと牛鬼もたまに少し前に出て枝を切ったりロロたちが弾き損ねた石などを除けている。
「地味だよな」
「そうだね」
結局、ロロたちが想像していたようなことは起こらなかった。特に何事もなく進み続け、日が落ちてきた頃に目的地としていた少し開けた小高い丘に辿り着く。そこは背の高い草が生い茂っているのだが、一部だけ火を起こしたような跡がある。以前にもここで誰かが野営をしたのだろう。そこの近くには石を組んだものがあるのだが、その足元には湧いている。おそらく目印に作ったのだろうと思われた。
「今日はここでテントを張って休みます。二人は設置の方法はわかりますか?」
「一応、かな。研修でやったきりだけど」
「俺も」
「なら練習がてらあなたたちにテント張りは任せましょう。私は周囲で薪になりそうな木を拾ってきます。その間に高保さん所有のテントがありますのでそちらを張っておいてください。カクラギさん、何かあれば呼んでください」
「任されよう」
ミザロが木々の生い茂る方へと向かっていく。馬車の方では高保と牛鬼がテントを引っ張り出していた。それを見て自然とロロたちもそこへ集まる。
「でかいテントだな」
「普段は一人用の小さなものなんだけどね。今日は大勢来てくださっているから奥から引っ張り出してきたんです」
「じゃあさっさと立てるぜ」
ロロはテントを受け取るととりあえずそれを広げてみる。数秒考えて首をひねると当然のように瑞葉の方を見て指示を待つように押し黙る。
「あんたねえ」
そう言いながらも瑞葉はテントを張る場所を考え、細かな部品を組み、力のいる仕事をロロに投げる。手際よく作業をする姿には見守っていた高保たちも感心することしきりだ。
「瑞葉ちゃんはテントを張った経験があるのかい?」
カクラギの質問に瑞葉は手を止めて黙り込む。少ししてから小さな声でぼそっと、できることなら言いたくなかったというのが誰の目からもはっきりわかる風に。
「……研修の間に、ちょっと、家で練習して」
それだけ言った。呆気に取られたようにカクラギやロロが瑞葉を見つめる。
「真面目なんですね」
高保がそう評して微笑む。牛鬼は瑞葉の元へ行き口を開く。
「事前に己にできることをやるのは大事だ。精進している」
褒めている、瑞葉にもそれは伝わったがともかく気恥ずかしくて顔が赤くなるのがはっきりとわかっていた。ロロは長年の付き合いから余計な口を利くとまずいなと思いそこからは作業に集中した。
テントを張り終わると、焚火台にそこらで拾った木の枝を入れて火を起こす。瑞葉の魔法で苦も無くぱちぱちと音を立てて木の枝が燃える。時間と共に周囲は薄暗くなっていた。今の時期は昼間は暑いが夕暮れは少し肌寒いだろうか。火に近付くとその熱が頬を朱色に染める。牛鬼はそこらで拾った枝を手頃な大きさに折って焚火台へ投げる。火がぱちぱちと弾ける音が鳴っていた。
「瑞葉、お主はなかなか魔法の使い方が上手い。火の大きさを上手く操るのは、意外に難しいものだ」
「そうなんですか?」
「そうだね。魔法を使う時に必要以上に大きくなったりする人は結構多いんだよ。微調整ができるというのは得難い才能かもしれないね」
「……得難い、才能」
瑞葉は掌を見つめる。彼女が体を流れる魔力を操り念じるとその中に指の先ほどの小さな炎が産まれる。これが得難い才能なのだろうか、これは何かの役に立つだろうか、これは私の悩みを少しでも減らしてくれるだろうか。炎を見つめていると彼女の悩みが炎の揺れに合わせて溢れ出す。
「あ、ミザロ姉」
ロロの声。瑞葉は現実に引き戻され、炎を握りつぶす。ロロの視線の先にミザロを探せば多くの成果物と共に立っている。
「ミザロさん、私たち何日ここにいるの?」
「一日ですよ?」
そう答えたミザロは、おそらく魔法でやっているのだろう、周囲にある程度太さのある木の枝を浮かせている。その量は地面に置けば人の背を超えるだろう。
「あ、はい。……はい」
「えー、す、すごいですね。浮かせて運ぶのですね」
高保も若干引いている。カクラギと牛鬼は視線を逸らして何も言おうとしない。おそらくこうなることを知っていたのだろうが、言っても治らないということなのだろう。
「すごいなミザロ姉。どうやったらそんなに集められるんだ?」
純粋に尊敬の眼差しを向けるロロ、それを見て憧れるべきか叱るべきか、答えは出なかった。
ミザロの手で簡単な夕食が作られ皆で食べ始める。
「ミザロさんは料理がお上手ですね。特にこのスープはいい味付けです。後で教えてもらっても?」
「構いませんよ。以前に宿の冒険者に教えてもらったものですが、気に入ってもらえたのなら幸いです」
「ミザロ姉に料理、イメージないな」
「宿に常駐するようになるまではよく遠征に行ってましたからね。冒険者としてこの程度の技能は身に着けています」
「カクラギさんや牛鬼さんも?」
「まあ最低限はね」
「……う、む」
「牛鬼さんは料理できませんでしたね。以前に組んだ冒険者が二度と食事は作らせないと言っていましたよ」
「そんなにひどいの?」
「……むう」
談笑と共に食事は進む。
鍋が空になりすっかり暗くなった頃、彼らは明日の予定の確認をし始める。
「予定通りに進んでますね」
「そうですね。このまま行けば明日の昼には雨原の町に着くかと」
「ここからの道は険しいんですか?」
その質問に高保は地図を取り出して広げる。
「今がこの辺り、それでここが雨原の町。ここからこっちへ行ってここの川沿いで少し休憩。そこからはほぼ真っ直ぐかな。川に出るまでは多少高低差もあって大変かな。そこを抜けると楽になるんだけど、この辺りは木の実が多くて小動物の住処になっているんだ」
「本当ですか? 栗鼠とかもいますか?」
「運が良ければね」
瑞葉がおお、と感嘆の声を漏らす。その頭の中には本で見た可愛らしい小動物の姿が舞っている。そんな話で明日を楽しみに待つ彼女と対照的にロロは何やら考え込んでいる。
「俺たちは明日も馬車の前を掃除してればいいのか?」
その声には隠し切れない不満が込められている。いいや、それらは表情や仕草にも現れている。
「ええ、不満ですか?」
「……うーん、どうだろ。なんていうか、本当にこれでいいのか? ってなってて」
「要領を得ませんね」
全員の注目が集まる。その視線に物怖じせずじっくりと考え込むロロ。ここに来て眠ったのかと思う程だんまりとして身じろぎもしない。長い付き合いの瑞葉以外が顔を見合わせる中、ようやく口を開く。
「……冒険者ってこれでいいのかって、思ってるのか」
「どういうことです?」
「いや、本当に俺たち馬車の前で落ち葉とか石とかどけてるだけだから、何もしてないみたいだなって」
「ふむ」
それを受けて今度はミザロが考え込む。何を言うべきか、一言で表せばただそれだけを考える。しかしその中にあるのは何を伝えるのか、どの点を重視するのか、ロロがこの先どうなりたいのか、自分がどうなってほしいか、などなど。ミザロはじっと考え込む。
「ロロ君は冒険者に憧れて、今ここにいるんだったね」
そしてミザロがいつまでも考え込んでいるから横からカクラギが口を挟んだ。
「憧れの起源がどこかはわからないけど、例えば絵本や小説だとしよう。凶暴な竜や魔王を倒すお話はいつでもどこでも人気だからね。でも自警団である自分の立場から言わせてもらえれば、あれはあまり好ましくないんだよ」
「どういうことだ?」
「例えば今は彼、高保さんの護衛をしているだろう? この道中で凶暴な竜や魔王を倒すのは全く好ましくない。余計な危険なんてものはない方がいいのだから」
「た、確かに」
反論のしようもなかった。
「そっか、そうだよな。俺、ちょっと間違ってたな。うん……。なんかさ、カクラギさんのおかげでなんか大切なことに気付けた気がするよ」
「それならよかった」
カクラギが微笑み、それを受けて周囲の空気が和やかになる。ロロはカクラギに感謝を伝え牛鬼はその様子を見つめて笑う。瑞葉はその様子に安心して高保にこの先にいそうな小動物のことを聞き始める。皆がこの先の旅路に期待を膨らませていた。一人を除いて。
「そうですね。冒険者と言うのはそもそも……」
唐突に、考えをまとめて話し出すミザロだったが、周囲は既に別の話題へ。自分は何やら話に乗り遅れているらしいと気付き、お茶を濁すように飲み物に口をつけて明日の旅路を思うのだった。