マイン・ド・カウ・ワードリーとの出会い
千文字制限悪役令嬢もの第六話です。
「投稿」とは!! 暗闇の荒野に!! 進むべき道を切り開く事だッ!
ホント勢いで書いてるので、評価とか超怖い。
そんな覚悟の第六話、お楽しみください。
「……ここはどう訳したらよろしいんでしょう?」
「あ、それはまとめて熟語として訳すんです」
「……あ! こうですわね! ウィニーさん、教えるのが上手でいらして……」
「ありがとうございます」
アウグスとの勉強会は順調ね。平民蔑視で有名なアウグスがウィニーと関係を深めれば、学園内の空気もより良い方向に向かうわ!
……貴族の権謀術策みたいで嫌な感じだけど。
あーもー! 皆が私みたいに一目でウィニーの虜になればいいのにー!
「……あの……」
声に振り返ると、一人の女生徒がもじもじしながら立っていた。この子は、確か……。
「マイン? 何故貴女がここに?」
「……あの……」
アウグスの言葉で思い出した。マイン・ド・カウ・ワードリー。男爵家の出身だったわね。気弱そうな子で、以前私の足止めにも参加してなかったはず。
「マイン、言わなければ分からないわよ?」
「……」
「マイン!」
「っ!」
アウグスの叱責に、頭を抱えてうずくまるマイン。……これは。
「ごめんなさい……。ごめんなさい……」
「いつもこうなのですわ。強く言われると平民にも謝ってしまうのです。なので私の側に置いているのですが、いつまでもこんな様子で……」
「……マイン、貴女、お家で怒られると、その、折檻を?」
「っ!」
マインが驚いた顔を上げる。そう、なのね……。
「折檻を受けて育った子は、大声に反射的に頭を庇うと聞いた事があったから、マインもきっと……」
「わ、私、知らなくて……」
しかし困った。折檻を受けた子は意思を表現出来なくなると言う。耐える為心を閉ざすのだそうだ。私はそんな経験がないし、アウグスもこの様子だと望み薄だろう。先生に相談してみようかしら。
「マインさん」
ウィニー? マインを抱きしめて、何を?
「辛かったですね。頑張りましたね。偉かったですね」
「……う、うぁ、うぁぁぁ……」
「よーしよし。良い子良い子、マインは良い子……」
泣きじゃくるマインの背を撫でるウィニーに、私は聖母を見た。絵師はどこ!?
「私も、勉強の仲間に、入れてもらえますか?」
泣くだけ泣いた後、マインはそう言えた。私達に異存はなかった。私達は教え合いながら勉強会を終えた。
「それにしてもウィニー、何故マインの心を開けたの?」
「街では色んな大人に怒られます。そんな時、母がしてくれた事を真似してみただけです」
はにかむウィニー可愛い! この子にしてその親ありって事ね! 逆?
こんな良い子、絶対幸せにしてあげなくちゃ!
読了ありがとうございました。
だんだんウィニーちゃんが守られるだけの子じゃなくなってきます。でも可愛い。
次回は男臭いキャラが登場。お好きなマッチョキャラでご想像しながら、第七話をお楽しみに!