9.プレミアムタイム
プレミアムタイムとは、ゴールデンタイムの中に隠れる、更新合戦の縫い目のことだ。
前回の連載でネット小説のゴールデンタイムとは、
他の作家陣との熾烈な読者獲得戦争の起こりうる時間帯であると述べた。
ここ「小説家になろう」には、"予約投稿"という便利な機能があるのをご存知だろうか。
それは、予め書き溜めておいた小説を指定した時間に自動的に投稿することができるというものだ。
小説の目次ページを見るとサブタイトルの横に投稿時間が表示される。
その時間が規則的に21時00分などのジャストな時間になっている場合、
その作家は恐らく予約投稿を活用している。
まぁ、手動で~時00分に投稿することに快感を覚えている猛者(?)がいる可能性も無くは無いが、
その話はここでは割愛する。
長編小説を書いている作家はこの機能を利用する人も多いことだろう。
しかしその機能こそ、読者獲得戦争に拍車を掛けているのだ。
筆者は、00分ジャストに「更新された連載中小説」に掲載されていた作品数を調べてみた。
ある日の夕方~夜の時間帯を見てみたところ、
※()内の数値は00分~30分の間に投稿された総作品数の内、00分に投稿された作品数の割合。
17時00分―48作品 (63%) 00分~30分―76作品
18時00分―79作品 (54%) 00分~30分―145作品
19時00分―68作品 (51%) 00分~30分―133作品
20時00分―77作品 (46%) 00分~30分―168作品
21時00分―59作品 (34%) 00分~30分―172作品
22時00分―55作品 (32%) 00分~30分―169作品
23時00分―46作品 (28%) 00分~30分―163作品
24時00分―178作品 (63%) 00分~30分―281作品
18時~20時にかけて投稿している人の内、00分ジャストに投稿している人はおよそ50%
21時~23時にかけて投稿している人の内、00分ジャストに投稿している人はおよそ30%
これだけの作品が00分ジャストに投稿されれば当然起こりうることは、
"一瞬にして自分の作品が埋もれてしまうこと"だ。
例えば、20時に自分の作品を予約投稿したとする。
そして20時になった途端、70作品以上の更新が一斉に掲載された。
最悪の場合、サイトトップには1秒たりとも掲載されず、
「>>もっと見る」のページの奥のほーぅに追いやられ誰にも気づかれない可能性もある。
それではせっかく読者の多い時間帯に掲載したのに
効果が薄れてしまうどころか無くなってしまうかもしれない。
それはあまりにももったいない。
そして筆者の語るプレミアムタイムとは、
他作品に埋もれることを極力回避することのできる時間帯。
"01分~30分の間の時間"のことだ。
《今週は毎日22時に更新します》
このエッセイをお読み頂きありがとうございます。
無知な素人の心の叫びではありますが、今後とも温かい目で見守って頂くと共に、
この挑戦の行く末を見届けて頂ければ幸いです。
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