熱気に当てられる者たち
ベクターフィールドの外部に迫り出した一角。
古来種たちのコンサート会場である浮島を遠くに望める格好の場所で、ここに文官たちが集まっていた。
浮島の各所には、コンサートの様子を投影するスクリーンが設置されている。ここの文官たちだけでなく、ベクターフィールドの職員たち全員がこの投影スクリーンの恩恵を受けていた。
元々、ベクターフィールドに備え付けられていた投影装置は、手のひらサイズだった。それでは使い難いと、ザルガラとアザナが新規に作り出した大型投影魔具である。
今はこれ幸いと、古来種コンサートの覗き見……いや、鑑賞に利用されている。
「ここに詰めて以来、今までもいろいろ役得があったが――。いやぁ、今回のこれはまたまたぁ、うん。格別だなぁ」
中年の文官が、酒を片手に大型投影魔具――いわゆる大型スクリーンを見上げながらそんなことを漏らした。
この大型スクリーンは映像を送れる距離や、屋内への送信は無理など課題は残っている。
仕事から解放された文官たちに混じって、ペランドーとソフィもいた。
「いいんですか? ボクたちもここで?」
「なーに。手伝ってくれた仲間だろ」
若い文官たちからジュースを貰い、ペランドーとソフィは頭を下げる。
「キミたちに手伝ってもらえなかったら、睡眠時間がもっと減ってたよ」
「ほんと、ほんと。徒労にも感じるなんの仕事かわからないような計算が多かったけど……今日、この日だけで報われる気分だな」
若手の文官たちが、軽食をペランドーたちに手渡しながら愚痴ともつかない感想を漏らす。
「あ、ありがとうございます」
場違いかつ、知り合いのいないソフィーは、借りて来た猫のようにおとなしい。
頼れる存在がペランドーしかいないため、距離がいつもより近くなっていた。普段、彼女をあまり意識しないペランドーだが、肌が触れる近さとほのかな香りに当てられていた。
そんな二人を酒の肴に、文官たちは宴を進める。
ベクターフィールドの運行に関わらない彼らは、酒と軽食を持ち合って宴会の様相で古来種たちのコンサートを心待ちにしていた。
ペランドーたちに軽食を手渡した文官は、若いながらもベクターフィールドでは古株だ。すべてのベテラン文官より、ここでは先輩である。
彼はごく初期に、遺跡開発のため王宮から派遣された文官だ。空飛ぶ遺跡が完全に解放されれば、解任され元の部署に戻る予定だった。
しかし、そのままずるずると配属が続いた。ディータ姫の東方表敬にも同行した。
その際にベクターフィールドに天文台が作られて、彼の運命は変わった。
元々、星を眺めることが好きだった彼は、そのまま空飛ぶ遺跡に残留した。
東方諸国を周り、そのうちベクターフィールドと改名される頃。
星が好きという理由で、彼は正式に天文台へと配属された。
それからは忙しい毎日だった。
天体の観測はもちろん、多くの計算と書類の処理に追われることとなった。
幸い、文官の補充は多かった。いや、余っているというほどである。
膨大な計算も、マンパワーで処理することができた。
時折、手伝いにくるカタラン辺境伯の子女や、ザルガラ本人の計算処理能力に驚きながらも、地道に仕事を処理していった。
ザルガラのいつ寝てるんだ? という疑問をいつも抱きながら、長く苦労してこの場にいる。
「本当にここで、仕事をやってて良かったなぁ」
他の文官たちも同意見である。
高位の貴族でもみることができないイベントを、こうして楽しめる。役得である。
ただ――天気が悪い。残念なことに、太湖周辺には分厚い雲が空を覆っている。
彼らは知らないが、今日はマイク大陸全体が、この分厚い雲に覆われていた。山など場所によっては大雨である。
こればかりはしょうがないとはいえ、屋外のイベントで、屋外でしか使えない大型投影魔具。
夜間に使用するのか、というほど多くの照明をコンサート会場にセットしてある。多少雲が厚くなって、暗くなっても問題ないだろう。
しかし、降雨を考慮した作りにはなっていない。
「雨、降らなければいいな」
この場にいる者たちだけではない。コンサートを楽しみにしている人たち、だれもが天候について心配だった。
「大丈夫ですよ」
若い文官が漏らした不安の声を、笑顔のペランドーが気軽に打ち払う。
「どういうことだい?」
「ザルガラくんに聞いたんですけど、そのために古竜を呼んだんだって」
甲斐甲斐しく寄り添うソフィーに口元を拭われながら、ペランドーが疑問に答えた。
「そのため? ……天候のために?」
若い文官はあまり古竜に詳しくない。そもそも竜などの超越した魔物の存在に詳しくない。
サンドイッチを咀嚼していて答えられないペランドーに代わり、ソフィーが若い文官の疑問に答える。
「わたしも聞いただけなのですが、古竜のドラゴンブレスは、天候を変える力があるとか?」
「……もぐもぐ。うんぐ。うん、そうなんだ。それでザルガラくんが、コンサートへの招待を兼ねて、西の端から古竜さんたちを呼んだんだって」
「ああ。もしも雨が降った場合、彼らに打ち払ってもらうためですか」
そういえば、と若い文官は思い起こす。
本来、このベクターフィールドは、積乱雲で自らの姿を隠す機能を持っていた。
内部からこの積乱雲を発生、解除ができる。だが外部からコントロールできないため、雲を払うにはエト=インかザルガラのドラゴンブレスが必要だ。
元々ドラゴンブレスは、天候は変える魔法。
納得した若い文官は、浮島から遠く離れた空を眺める。
古竜は遠くの島から、湖上に浮きながら、旋回しながら、このイベントを見守っている。
様子を伺っているというより、どこか出番を待っている。そんなふうに若い文官には見えた。
+ + + + + + + + +
場所は変わって、コンサート会場の浮島の商業区。
商業区という大袈裟な言い方と実情は違い、露店やテント張りの店舗が立ち並ぶ。その様相はお祭りの屋台が並ぶ光景だ。奇しくもお祭りの雰囲気に、合致した光景であった。
人が集まり、熱気に当てられ財布の紐が緩み、今までにないイベントで、今までにない商品が売れていた。
「この機会に、推しの古来種様の団扇! どうだい、団扇! 光るよ! 回るよ! 空飛ぶよ! 推しから目線、もらっちゃうかもしれないよ!」
新式魔法を応用して、光るように作られた団扇を高くかざし、色鮮やかに輝かせてみせる呼び込みの商人。
「ヴィノグラート様とのコラボカフェメニューは、ウチだけだよ! 似顔絵入りコースターもウチだけ! もちろんコースターはお持ち帰りしていいよ!」
ほとんど席が埋まっているのに、テントの前で呼び込みをしているカフェの店員。お目当てのコースターを手に入れ、急いで飲んで立ち去る客もいるため、回転率が高いのだ。
なお残すという手段を行う者は少ない。コラボしている古来種様に失礼になるからだ。実際、失礼である。
「うぃー、ゲフゥ……。さあ、次はエンプティセット様のコースターだ」
腹をがっぽがっぽにさせ、次の露店カフェに向かう男。その顔は悲壮な戦場へ向かう兵士の顔つきだった。
「イフリータ様とその愉快な巫女たちの法被とサイリウムのセットだよ。法被ってなんだ? サイリウムってなんだ? と思う皆さんっ! ご安心を、私もわからない! なんでもどこかの上着と照明器具だそうだ。でも新しいモノ好きな人たちなら、新人売り出しのイフリータ様たちと合わせて、この新商品がおすすめだよ!」
ファイヤーパターンが描かれた法被を着た商人が、松明のように炎々と輝く短杖を振り、新しい商品と新しいアイドルたちの売り込みをしている。
コンサートがそろそろ始まるというのに、まだまだ屋台は賑わっていた。
会場に入れない人々が、せめて浮島に……と集まっているのだ。
会場はホールではなく、野外なので演奏や歌声は浮島内ならば聞こえる。場所によっては、会場の様子を覗き見ることができた。
浮島でなくとも、近くのいくつかの島の山から、会場を見渡すことも可能だ。公に会場に立ち入れない者たちが、これらから覗いている。会場の音声を届ける魔法使いを配置させ、場所代を取っている島の所有者もいる。
もっとも島は王国や共和国の所有地や水軍の管理地であるため、この恩恵を受ける者は少なかった。
周辺水域には、浮島、山島、どちらにも立ち入れない人々が、船を浮かべて会場の雰囲気を楽しんでいる。
王国、共和国、始まって以来の大イベント。
もしかしたら……いや、もしかしなくても、古来種が高次元へと去って以来、1万年ぶりの世紀の大イベントであった。
そんな期待と興奮の中、浮島の商業区で肩を落としている商人たちの姿があった。
「このままでは、大量の在庫を抱えて帰る羽目に……」
「まずい……。船を追加しなくては、持って帰れん」
各所で高額商品が飛ぶように売れる中、そこそこの売上しかあげられない大商人であった。
恰幅のいい商人が、帳簿を叩きながら叫ぶ。
「これでは儲けが取れん! かといって安く捌けば赤字だ」
「ウイナルめぇ〜。はめてくれおったな!」
「ベデラツィもやってくれる……」
彼らは、商会のウイナルから、先行情報だけうまく掠め取った商人たちだった。
ウイナルの不用意な声掛けと情報漏洩。それは結果的に、抜け駆けしようとした商人たちを選別し、特殊な商売条件から弾く結果となった。
普通の……いや想像できる範囲のコンサートと思ってた彼らは、完全に商機を逃していた。
コンサートの規模を見誤ったのではない。
彼らはコンサートの質を、勘違いしていた。
由緒正しいコンサートではない。別世界の感覚を持つ古来種とアザナによって、アイドルライブの様相に変貌していたのだ。
「我々は間違っていたのか?」
機先を制するつもりで、ウイナルから情報だけ出し抜いたつもりだった。
しかし、先走りしすぎたせいで、ベデラツィ商会とそれに従う商会と調整などを怠った。
コンサートと称しているが、アザナやアイドル組古来種の想定していたライブである。
ライブという前例と適した言葉がないため、万人へ伝わるのようにコンサートという言葉を使ったにすぎない。
ベデラツィ商会の共同体に参加している商人や、主導権を委ねた商会は、対外的に使われているコンサートとは違うと説明を受けて、それを元に計画を立てていた。
一方、今まで通りのコンサートだと思っていたこの場の商人たちは、それら情報共有をしなかったため、負け組となってしまった。
「我々は古来種様方のイベントに関われると、少し浮ついていたのかもな」
恨み節を隠さない彼らだが、古来種の手前、少しばかり殊勝だった。
ウイナルから情報だけを得て、商売に走った彼らは大きな勘違いをしていた。
古来種のコンサート。
という表現は、この世界に置いて正確ではない。
企画にある程度関与したアザナの感覚からすれば、これはアイドルのライブやフジ○ックのようなイベントである。
毎夜、静かに行われるコンサートと違うため、イベント側も参加者側も、必要とするもが大きく違う。
「テントや野営用の用品までもが売れるとは」
夜会服などフォーマルな用品を用意した商人は、場違いすぎて売れない。
ホテルや船上宿泊ができない客が多く、港の隅や、近くの島で夜を明かしている。
また古来種やイベント側も、堅苦しいことなど言わず、それらを管理はするが認めている。
「ウイナルの持ち込んだ条件を、受け入れた奴らは、テントや寝袋など仕入れて、何をしてるんだとは思ったが」
ウイナルから一部情報だけもらい、抜け駆けした商人たちはこのような理由から在庫を抱えている。
「ええい、それまだわかる。君たちはこの状況でも、緊急時の仕立て直しなど需要があるからな! だが、なんだあれは」
負け組商人たちが指を咥えてみる繁盛店。
そこに並ぶ商品は、高級品でもないのに、高価格。だが、飛ぶように売れている。
その一つを購入した負け組商人は、あまりに出来の悪い商人に憤る。
「こんな手作りでもできそうなモノで、こんな高値をつけるとは」
古来種アイドルの個人名が、カラフルでポップな書体で書かれただけの団扇。
作りはしっかりしているが、それでもちょっとしたお高いランチと変わらない値段で売られている。
「それでも売れてるようだが?」
「売れてるから納得できん!」
今までにない商売スタイルに困惑している負け組商人たち。
これらはアザナの入れ知恵で、ベデラツィが手配した商品だ。
そして参加した商人たちが、あれもこれもと商品を追加したため、アザナたちが想定する以上に、推しセット商品が蔓延ることとなった。
次回からは手作り推しアイテムを、ファンたちが用意するだろう。
もちろん、次回以降も売れるだろうが、今回は特別初回ボーナスを狙った商品だ。
結果、同列商品でも負け組商人たちの商品の売れ行きも芳しくない。
ペンやタオルなど日用品が、推しの古来種の名前が書いてあるだけで価格が跳ね上がっている。
似顔絵など入っていたら、数倍から数十倍だ。
なんの変哲もない日用品を用意していた負け組商人は、安くても売れないという状況である。
日用品であるためまったく需要がないわけではないが、想定していた売れ行きをはるかに下回っていた。
売れないため価格を下げる。
するとあまりお金を持たない庶民が、必要に迫られて買う。
グッズにお金を使いすぎて、食事にお金をあまり出せない人が、負け組商人の食堂で腹を満たす。
誰かが狙ったかの如く、負け組商人の商品にも需要があった。ただし彼らの懐にダメージを与えつつ。
「おのれ、ベデラツィめ! ここまで画策していたとは!」
偶然である。
濡れ衣だが、ベデラツィが計画を描いたであろうと決めつけ、負け組商人の怒りの矛先が向けられる。
「まさか、こんな市場価格からかけ離れた商品が……」
サンプルとして購入した商品をしこたま抱え、推しアイドル古来種の名前入り鉢巻装備し、法被と呼ばれる簡素な上着を羽織っている負け組商人が、悔しそうに、だが嬉しそうに叫ぶ。
「なんでこんなものが、売れているんだ!」
「そういう貴様を買っているだろうがっ!」
「満喫してるじゃねぇかよ!」
グッズに埋もれて嬉し涙を流す商人に、他の商人たちがツッコミを入れながら自分たちも買ったグッズを投げつける。
扱いの程度に違いもあれ、他の皆も推しグッズを買っていた。
「だって、購入額の半分が推しの古来種様に届くんだぞ」
「あー、それは買うな」
「うんうん」
負け組商人たちも、一同納得して何度も頷く。グッズの扱いが雑な商人でも、古来種様へのお布施になるならと買っている。
「売ってるのが悪い! 売ってるのが悪い!」
さらに買い足して、両手の袋いっぱいにグッズを持った負け組側の商人がやってきた。そして買いながら去っていく。
負け組商人の散財は、まだまだ続く。
「しかし……名前に、古来種様のお名前を付け加えただけの商品なんていいのか?」
古来種のアイドルで男装の麗人。ヴィノグラートの名を冠した商品を取り出す。
冷静そうだが、その懐には手頃なサイズの推しアイテムがひしめきあっている。
「しかし、許可を取っているとも」
「そうなると、この付加価値に文句は言えない……」
負け組商人たちは、難癖をつけたいが、相手が古来種であるため口を噤む。
「だがしかし、あれはないな」
「うむ、ない」
古来種アイドルの中で、最下位常連のアイドル。オーディアンドリアムが、『ここが可愛い↓』『無敵のアイドル』などと文字を頭上に投影し、泣きながらニワトリを丸々グリルにセットし、照り出すソースを塗りながらグルグルと回転ローストをしていた。
「うわーん! 私の丸焼きを! オーディアンドリアムちゃんの丸焼き。買えよ〜! 熱いよー! 売れないよー!」
絶対に美味しい。実際美味しい。という光のサインが瞬く。それがより一層寂しさを誘う。
「命名が悪い」
ばっさり一言。負け組商人であっても的確な一言だった。
「なんでオーディアンドリアムが焼いた丸焼きと命名しなかったんだ?」
「あれではオーディアンドリアム様が、丸焼きにされたようで食欲が湧かん」
そして商人ゆえに、商売に厳しい意見が付け加えられた。
痛々しい最下位アイドル、オーディアンドリアム。
それはそれで、人気があったが、そのキャラクター維持のため、あえて遠巻きに見守るファンたち。
「また売上最下位。なんだよ! もっと私の丸焼き。買えよ! 売り切れれば逆転。夢じゃないのに!」
売上の一部が、名前を冠した古来種アイドルの元に入り、人気投票システムにも組み込まれる。
なんともホストやキャバクラのシステムに近い。発案者はアザナに間違いない。断言。
+ + + + + + + + +
「我々は。話し合い、に行くのではない。現実を。突きつけに行くのだ」
帰還組古来種代表として、十人中三人が会談へ向かうゲートを作り出しながら、そのように言い切った。
古来種は譲るつもりなどなかった。
ザルガラたちと会談とはなっているが、意見調整などするつもりはない。
多少は話を聞いてやっても良いと、思っている帰還組の古来種もいた。だが、それもアイドル組の古来種の顔を立てて、聞いてやるだけというスタンスだった。
「我々の。手を離れているとは言え。勇者も弾数がある」
「繰り返す。残弾が減る。そうなれば。弱体化する」
古来種はアザナを脅威と感じていない。
一度目こそ苦戦したが、三度目となれば対応もできてる。
「ま、こちらも。数が減っているが」
「言うな」
古来種側も、数の面で弱体化している。アイドル組が離脱したため、帰還組は十人しかいない。
だが、やはりアザナは脅威ではない。
ザルガラも同様に脅威ではない。
「奴は例外。この周回限りの」
「ザルガラは今回。うまくいった。今の周回を。失う選択など。まずできないだろう」
ザルガラは確かに強敵である。
個の能力のみならず、多くの人材と資金などを擁している。
前回の周回に閉じ込めることに失敗はしたが、それも「今回」があるからである。
今回でなければ、ザルガラは脅威ではない。
「すべて。想定通り」
「さあ。畳み掛けるぞ」
「任せたぞ」
七人に見送られ、三人の古来種はフードを払う。
「この顔も。インパクトを与えるのには。役に立つ」
「これで先手を」
「イニシアチブを。取らせてもらうぞ」
アザナの顔を模した姿で、不敵に笑う三人。
ザルガラは古来種たちがアザナの顔であることを知らない。確実にザルガラを、動揺させることができると踏んでいた。
ザルガラとアザナという単なる障害を取り除くため、三人は意気軒昂とゲートを潜った。
そ・こ・に・は――!
真っ赤な液体をまき散らし、その中央でうつ伏せに倒れるザルガラと、ワインの瓶を持って立ち尽くすアザナの姿があった。
姿を現した同じ顔の帰還組古来種たちを見て、アザナは慌てた様子で首を左右に振った。
「あ、ち、違うんです」
ワインの空瓶を後ろ手に投げ捨てて、「ボクじゃないです」と両手をあげて見せる。
「きゅ……救急車?」
「おまわりさん?」
「男の人。呼ぶ?」
想定外の状況に、帰還組の三人は主導権を失った。
本人は元気になってるのに、まだ愛車は帰ってきていません。更新も遅くなってすみません。
最近、キャラのモデルや元ネタを忘れるので紹介を兼ねてメモ。
ヴィトグラート→ヴィトグラートフ
オーディアンドリアム→夢見りあm…じゃなかったオーディトリアム。ディアステマという空間を兼ねた通路を持つ同心円状の観客席のある古代ギリシアの劇場、舞台。
なんかオーディアンドリアムが好きになってしまって、本編ねじ込みたくて困る。




