「 ? 」
あけましておめでとうございます。
キャラつけのため、うそっぽい方言が出ますがご容赦ください。
白柄組の元リーダーであるウーヌに話を聞くため、オレは空中遺跡の広場へとやってきた。
呼びつけるつもりだったのだが、遺跡で作業しているというので、現場を訪れることにした。
朝の門と呼ばれる出入口を抜けると、無意味に立つ4本の柱の下で作業をするウーヌたちがいた。
白い作業服を汚しながら、ハイトクライマー定期便受けいれ準備のため、広場の拡張工事をおこなっていた。
「おーい、ウーヌさんよ。仕事捗ってる?」
現場主任らしき人物が見つからなかったので、まずウーヌに声をかけてみた。
「お、やーお久しぶりっすね、ザルガラ……さん」
斜め後ろに控えるティエの気配がわずかに揺れた。
敬語敬称が全くできていないウーヌに、思うところがあったのだろう。
オレとしてはさんつけするだけマシだと思うのだが、それを察してティエは抑えてくれているようだ。
「ちょっと話いいかな?」
それとなく現場主任はどこか、と見回してみる。
現場主任かウーヌが察してくれるのを望んだのだが、彼の反応は違っていた。
「あ、そうっすか。じゃあちょっと早いけど、おまえら休憩にはいるぞ」
どうもウーヌがこの場の責任者だったようだ。
「オマエがこの現場を任されているのか。すげーな」
「へ? いやぁ、実家の仕事も似たようなもんだったっすから、仕事自体はもうけっこうできんすよ。で、白柄組の奴らだけなら、オレが主任ってことで」
「実家? 士族なのに、か?」
貴族と違って、官吏と士族は副業は原則禁止されているはずなんだが……。
「うちのオヤジ、穴掘りとかそんなんしてるような部隊なんすよ」
「ああ。そういうやカタラン伯のところにもいたな。陣の設営とかで中心になる部隊」
カタラン伯の武官には、現地で掘りや砦を作る専門知識を持った部隊を持つ者がいた。
ウーヌの実家は、宮下士族六派の中でそういった役割だったのだろう。
「以前はそれが嫌で白柄組とかやってたんすけど、結局街でも似た仕事することになって、まあ未経験ってわけでもないんでなーんか役に立ったし、これはこれで重要なことってやっと理解してきたっすよ」
「あとはオレへの言葉使いも理解できればいいんだけどな。まあ、それはそれとして。ちょっと聴きたいことがあるんだ」
ウーヌの言葉使いは今更だ。公式な場所でもないかぎり、うるさく言う必要もない。
見逃して本題に入る。
「オマエたちから見て、赤柄組ってどんなやつらなんだ?」
ウーヌの顔があからさまに不機嫌となった。
「やっぱり、アイツらとは仲悪いのか」
「いや、それほどってわけでもないっすけどね。以前はいがみ合ってたけど、なんだかんだお互い距離感ありましたしね。でも最近は向こうが突っかかってくるんすよ」
ウーヌは困った相手だ、という表情を見せる。
更生した彼らにとって、以前の不良仲間……いや不仲不良は付き合いにくいのだろう。
「それにっすね。赤柄組は王都の外に出ることが多いんで、王都を縄張りにしてるうちを含めて五派とはあんまり付き合いがないんすよ」
「外? 王都にいることが士族六派の責任みたいなもんだろう」
王を守るため王都に住み、王都を守ることが宮下士族六派の責務だ。
無役であっても、王都にいることが慣例的な任務となっている。
士族の子息にそこまでの責務はないが、やはり家の一員として王都を無暗に離れることはない。
「くわしくは知らないんすけどね。山賊退治とか蛍遊魔退治とかしてるみたいっすよ」
「……それって当該地の領主の兵や、代官とかに雇われた傭兵の仕事じゃないか?」
たまに勘違いしている庶民は、冒険者が山賊退治や魔物退治をしてくれると思っている場合がある。
まあやってくれる時もあるが、遺跡の外で彼らがやる本来の仕事じゃない。
領軍や貴族軍など私兵か、領主や代官が責任をもって使う雇われ兵の仕事だ。
「そうなんすけどね。なんでそんなことしてんのか……。赤柄の奴ら、全員が魔剣持ちっスからね。振り回したいんでしょ」
「街中で試し切りするよりはマシか」
赤柄組は力が有り余ってる様子だ。
犯罪に走るわけではないが、士族の義務から離れて活動するのは好ましくない。
武官で雇うのは難しいが、解放されている赤柄組のリーダーに、誰かを介して接触する程度にとどめるか。
「赤柄組のリーダーやメンバーについてもあまり知らないのか」
「名前と顔が一致して、あとは噂くらいっすね。だれがどういった魔剣持ちでなにが得意とか、そんな感じっす」
あまり有益な情報を持っていないようだ。
拠点が王都内でも、主な活動が王都の外では情報が集めにくい。誰かに任せるか、後回しだな。
オレは一先ず赤柄組リーダーの勧誘を保留した。
「あー、そういえば聞きました? ここの解放が滞ってるらしいっすよ」
「解放が滞ってる? そうなのか、ティエ」
「アンから聞く限り、上層階の一か所の解放率が30%から進んでいないようです。他は概ね解放が進んでおり、下層部はすべて終了しております」
そういえば報告書にあったが、全体の解放率ではいい数値だったので気にしてなかった。
「どこかが突破できないのか。午後の予定が開いてるし、ちょっと調べてみるか」
休憩時間を消費させても悪いので、オレは予定を変更して解放が滞っている区域へと向かった。
* * *
「よう来たな。うちの出すなぞなぞ答えたら通したるわ」
見上げるような大きな女性の上半身。大きな扉を遮るようなライオンの身体を持つスフィンクスが、独特な訛りでオレに宣言した。
解放が進んでいない区域は、最上層へと続く階段の前だった。
危険はないという報告だったので、ちょっと遊びに来てみたらクイズを出された。
そう、危険はない。
報告ではそう書かれていたが、障害であるスフィンクスが敷物代わりに大量の衣類の上に横たわっている姿を見て、猛烈に嫌な予感が浮かぶ。
「なるほど。スフィンクスの出す問題に答えられないから、ここから先の区画解放が進んでなかったのか。で、スフィンクスさんよ。もちろん間違えたら、こっちにペナルティがあるんだろ?」
「勘、ええ子好っきやねん。間違えるたび武装解除か服、一枚脱いでもらうで」
ああ、やっぱりそうか、と頭を抑えるオレの肩の上で、ガタッとディータ・ミラーコードが立ち上がる。
オマエじゃない、引っ込んでろ。
肩に手を伸ばして、ディータ・ミラーコードを包んで持つ。
この隙にタルピーがオレの懐から飛び出して、気ままに踊りだした。
「準備ええな? 問題や」
「は? 同意してないんだが?」
スフィンクスは戦利品と思われる衣服の上で座りなおし、オレの不平意見を無視して短い問題を出す。
「ここ来た時点で了承完了や。はい、問題や、問題。ちゃっちゃとしぃ。朝4本、昼2本、夜3本。これ何や?」
あ、コレ、答え分かったわ。
答えようと思ったその時、うかつにもディータ・ミラーコードがちゃっちゃと答えた。
「……答えは人間」
「あ、バカ」
「不正解や!」
止める間もなく答えたディータが、スフィンクスに間違いを宣言された。
「……仕方ありません。脱ぎますね」
「オマエ、わざと間違えただろう……はっ!」
脱ぎたいだけ?
ということはイシャン先輩とか来ないか、思わず周囲を見回した。
よかった、いない。
ヨーヨーはいるが、コイツは人前で脱ぐ趣味はない……ないよな?
「……正解だと思ったのですが」
とか言いながら、服を脱ぎ始めるディータ・ミラーコード。オレの腕にぶら下がり、かぶりつきのヨーヨー。
「…………え? ヨーヨー、なんでいるの?」
「エロのにおいがしました!」
オレの手にしがみつき、手のひらの上で服を脱ぐディータ・ミラーコードに鼻息を当てながら答えるヨーヨー。
「それは納得の理由だけどさ。オレが聞きたいのは理由ではなく、いなかったはずのオマエがなんでいるのってことなんだけど?」
「エロポートです!」
なに言ってんだ、コイツ。
「変な増えた子はええけど、こっちの子も何なん?」
ヨーヨーに経緯を尋ねていたら、スフィンクスが困ったようにディータ・ミラーコードを指差し聞いてくる。
「服一枚か武装解除でええのに、全部脱いでんけど。ほんまこれ姫さんなん?」
ゴーレムとはいえ、迷わず全裸状態となり、服を差し出す
「悪い、そういう姫さまなんだ」
「お、おう……。剣、差し出せないって服、脱ぐヤツ、おったけど、余分に脱ぐヤツ、初めてや」
ディータ・ミラーコードは魔法で作った服とはいえ、それをすべて脱いで差し出してしまった。
スフィンクスも困惑している。
「そんでもま、ちっこい服やから全部で一枚分量と考えたるわ」
スフィンクスなりに解釈をし、服を受け取った。
「じゃ、今の問題、誰か正解したら返すで。この今まで奪った分全部な」
「うわ、いらねぇジャックポットだな」
多少、武器や盾鎧もあるようだが、大部分は冒険者たちの血と汗が染みこんだ外套やら上着だ。
いらんと言うほかない。
「でも、ザルガラ様。下着もいくつかありますよ」
ヨーヨーが部屋の隅に放置されている下着を指さした。ほとんどが男物だ。
「余計いらん。欲しいならオマエが貰っておけ」
「うえ……いらないです」
「なぜ、オレに勧めた!」
今の今まで上気した表情だったヨーヨーが、急に真顔へ戻り断る。
腕に縋る真顔のヨーヨーを払いのけると、代わりにタルピーがグラン・ジュテを披露しながらオレの腕に飛び乗ってきた。
「ザルガラさま、ザルガラさま、こたえは人間じゃないの?」
「さあ? そこらへんは問題出した側にきかないと」
推測はいくつかできるが、スフィンクスの胸先三寸とも言える。オレの思いついた答えが本当に正解なのか、それを判断するためにも人間という答えが不正解の理由が聞きたい。
オレが水を向けると、スフィンクスは受け取ったディータ・ミラーコードの服を前足の下に置きながら答える。
「赤ん坊の時を朝、はいはいを4本脚と見立て、老後を夜と見立てるのはええ発想や。でも二足歩行、人間だけやあらへんで。エルフドワーフ各種獣人二本脚や」
「たしかに……」
タルピーは納得した。
「じゃあ、答えは人類?」
タルピーはうかつに答えた。
オマエ、自分とか上位精霊種の一部を忘れてるだろ?
「不正解や」
「あ、今のなし! ええ! やだ、なんで身体が勝手に動くぅ!」
「イフリータはんの服も小さいよって、上下で一枚や」
スフィンクスの宣言を受けると、タルピーがオレの手の上で怪しい踊りを始めた。
この部屋に強力は精神操作魔法がかけられており、ルールに則って発動するようだ。
タルピーは上位種であり、しかも古来種の精神支配から逃れ始めているはずなのに、影響を受けている。
なんとか抵抗できているところを見るに、タルピーがすごいのか、それとも精神支配の力が及んでいないのか……。
「み、みてないで、ザルガラさまー! 助けてーっ!」
涙目でタルピーがオレに助けを求める。
タルピーはビスチェのトップスと透けたサテン生地のボトムと一体化したハーレムパンツと薄着だ。武器も持っておらず、1枚と誤魔化す上着もない。
飾りのヒップスカーフもボトムと一体化してるし、どうにもなりそうにない。
でもルールはルールだしな。
だが、オレはこういった状況に慣れている。
「今助けてやる。【光とガラスのレンガ職人】」
オレの魔法が発動し、今まさにハーレムパンツを脱ごうとしていたタルピーにモザイクがかかって見えなくなる。
「ちがうーっ! ザルガラさまのばかーっ!」
ハーレムパンツをオレに投げつけて、モザイクの向こうでタルピーが怒る。
「なんだよ、これで見えないからいいじゃん」
「ちがうってばーっ! ザルガラさまのばかーっ! しんじゃえーっ!」
いわれなき暴言とともに、トップスのビスチェが飛んできた。
「……あー、やっぱり」
「げへへ、ちびっこのストリップ……あ、ザルガラ様はそうなんですね」
ディータ・ミラーコードが肩を落としている。ヨーヨーはいつも通りだ。
ほら、スフィンクスも呆れてため息ついてるぞ。
ハーレムパンツを受け取りながら、スフィンクスが可哀想な顔でこっちを見ている。
「はあ、ほんましゃーないなぁ、この子。まあええ。それからな、エルフなんぞ年取ると一本足や」
「そーなん!」
高齢のエルフが一本足になるとはどういうことか、と尋ねようとしたとき、背後の扉が開け放たれた。
「……待って。私、まだ戦える」
残機がやってきた。
いや、ゴーレム体だから本体じゃないんだが、とにかくミニサイズではなく人間サイズの方でやってきた。
「……次は当てる」
「コンティニューかいな。認められんで」
スフィンクスはタルピーの服を戦利品の中にしまい込み、ディータの乱入を半眼で睨む。
「……むろん私の服じゃない。ザルさまの『制服』も賭ける!」
「グッド!」
「制服与奪の権を他人には握らせんぞ! オレは答えわかって……」
いい笑顔で親指を立ててグッドとか叫ぶヨーヨーを投げ飛ばし、ディータ本体を抱えてスフィンクスの前から遠ざける。
「じゃじゃじゃーっん! タルピークイズ! ばいがえしだ!」
ここでモザイク=タルピーが割り込んできた。
「おんどれが問題だすんかい? まあよいでっ。なんでも答えたる」
スフィンクスは寛容にも受け入れた。
「口と首はあるけど、頭のないものは?」
トゥリフォイル……いや、デュラハンは頭あるしな。胴体部に口はないし。
…………え?
なにこれ、意外に難しい。
頭のないもの……物か?
剣、槍などは口に当たる部位名称はあるが、首はない。部屋に間口とか口はあるが、やはり首はない。
服、たいまつ、ランプ、バッグ、メガネ、テーブル、いす……などなど。
思い当たる身の周りの部位名称を並べてみるが、タルピーの問題の答えになりそうな品物が出てこない。
スフィンクスはなんと答えるか――
「余興終わりや。わいの問題早よ答えんかい」
ひと呼吸で即投げるスフィンクス。
「わからないなら、タルピーの服を返してやれよ」
コイツのフットワークの軽さは、アザナの手のひら返しに匹敵するな。
ズルいな。武装解除もしくは服を脱ぐ精神操作魔法は、スフィンクス側には無効のようだ。重ねてズルい。
しかし、答えはオレもわからんし、タルピーはさっそく興味がなくなったのか踊り出して答えを求めてない。
「だらだらだらだーん! ヨーヨークイズ!」
「オマエも出すのかよ」
ヨーヨーが割って入った瞬間、オレの脳裏に透明のガラス瓶が浮かぶ。
あ、タルピークイズ……なぞなぞの答えは瓶か。
瓶には首と口はあるが、顔や頭はない。
不意に答えができたがもう遅い。
「ええで、リベンジや」
スフィンクスがヨーヨークイズを受け入れた。
オマエの問題は後回しでいいのかよ。
スフィンクスの同意を得たヨーヨーは、問題を口述する。
「x≧y≧zが自然数であるとき、xの三乗がxyzより……」
「おい待て! ヨーヨー。それ、昨日の宿題にあった問題じゃねぇか?」
たまらずヨーヨーの問題をさえぎる。
問題文が短く改変されているが、昨日出された宿題の問題の一部だ。
さくっとそれっぽい図形書けば証明できるだろ、それ。
「あかんで。宿題じぶん、やり」
スフィンクスはとても常識的に答えた。
オレもおおむね同意だ。
「それは夜になったら二人っきりで、みっちり教えてやるから下がってろ」
「……! そ、それって! はうっ!」
なぜかヨーヨーが痙攣して倒れた。さらになぜかディータが小突いてきた。
悪いな、ディータ。その貫通術式は対策済みだ。
オレはディータに突かれながら、スフィンクスの問題に答える。
「話が進まないから、オレが答えるぞ。戦利品はいらないけどな。答えはこの空中遺跡の広場にある4本の柱だ」
オレの答えを聞いて、スフィンクスは目を細めた。
「ほう、なぜそー思うん?」
「潰れたひし形のように配置された柱。朝の門と名付けられた出入口から見ると4本に見えて、昼の門からは2本、夜の門からは3本に見えるからだ」
仮に間違えても、制服の外套を脱げばよい。
この答えが正解だとすると、この遺跡に詳しくないと答えられないというややアンフェアな問題かもしれない。だがこの遺跡の内部にいる者が出題者なら、おそらく正解だと思う。
「見事、正解や」
スフィンクスはすっと立ち上がり、のっそりと扉の前から横へと退く。
そして今まで座っていたクッション代わりの衣類を指さし――
「ほな、この戦利品、全部あんたのもんや」
などと言いやがった。
「だからいらねぇよ! 扉を開けろよ!」
「だめだよ! あたいの服もあるんだから!」
断ったらタルピーが、オレの頭に飛び乗ってきて髪を引っ張った。
やめろ! 抜ける!
* * *
遺跡の最上部が解放されたころ、遺跡に全裸が増えた。
何を言い出した、と思うだろうが事実だ。
「かー! 遺跡の調査にきたら全部脱がされたわー」
遺跡管理局の局長アトラクタ男爵が、わざとらしく頭を押さえて困ったなーと、まったく困ってない様子で叫ぶ。
もちろん、いつもの通り、裸にマントだ。
「かー! 全裸禁止令がでてるけど、これは全裸で帰りざるえないわー」
裸マントをなびかせ、さも当然といった態度で、アトラクタ男爵はハイトクライマーに乗って帰っていく。
「いやぁ、ザルガラくんに会いにきた次いでに、遺跡を散策したら、全裸になってしまったよ」
イシャンがこれまたわざとらしく、額を抑えて悩ましい…、とまったく悩ましくない様子でつぶやく。
そう、すっかり全裸御用達になってしまったのだ。この空中遺跡は。
遺跡もほぼ解放され、それに伴って多くの魔物も解放された。
大部分はそのまま警備に流用しているが、その中にはあのスフィンクスもいた。
結果、全裸好きのイシャンなどが、全裸になるもっともらしい言い訳のため、利用し始めたのだ。
「ザルガラくん。ここで服屋を始めれば、大儲けできるね」
全裸のイシャンが、冗談交じりに商売ネタを提供したきた。
「オマエは絶対買わないだろ!」
たぶん、あんまり売れない。まともなヤツは着替えを持ってくればよいのだから。
スフィンクスのセリフは接続詞を抜く話しかたなので、方言もあり苦労してしまった……。
次回より本編を始めます。




