計画は慎重に。荷物の確認は怠らずに。
マイク大陸の西端に、天を支えるかのような霊峰が連なる地がある。
そこは古来種の手が一切入っていない秘境。
大陸でありながら大陸文化とは隔絶された峰々は、古来種の支配を跳ね除けた古竜が住まう地である。
そんな場所にも、人類は図太く立派に住んでいた。
彼らは竜下人。
竜の名は付くが竜ではない。
れっきとした人間だ。
古竜に従う人々――と、表記するのが正しいだろう。
彼らは古来種に従う事を是とせず、西に落ち延びて、結局は古竜に仕えることとなった者たちの末裔である。
とはいえ、支配者とされる古竜は古竜で、彼らを奴隷とも庇護すべき民とも考えていない。
古竜にとって竜下人は、いつの間にか庭にやってきて、ちょっと巣を作って住み着いた不快ではない矮小な生物に過ぎない。
古竜は人間特有のその器用さを見込み、やれ「住処の掃除をしろ」だの「鱗に引っかかるゴミを取れ」だの「財宝をバラバラに分解しろ」と命令する。
古竜は王冠や首飾りなど加工品を好まない。石は珠を良しとするので、首飾りや指輪は丁寧にバラさせ、金銀の台座は貨幣の形か地金にさせる。
古来種の支配を受けてしまった竜は、金庫番のような役目を与えられているので、宝物を勝手に解体することはない。
この習性は、古来種の支配を受けなかった強大な古竜の持つ性質だ。
これらの数々の命令を受けて、竜下人たちは古竜に仕えていると思っているが、実情はそうでもない。便利に使うだけで、古竜は従えてる気も崇拝されているつもりもない。それほど人間は、この地で矮小な存在であった。
ましてや竜下人は、古来種の支配を受けなかったため、能力向上どころか魔法すら教わっていない。魔法を使う者など皆無と言っていだろう。
ただでさえ小さくて弱い竜下人が、古竜の歯牙にもかけられない理由である。
とはいえ――。
竜下人はご機嫌となった古竜から、稀に人間用の武器防具や鱗を貰う。
武器防具は愚かな討伐者の遺品であり、住処に残った邪魔なゴミに過ぎず、鱗は生え変わった時に零れたもので、人間の部位に例えてみたらば抜け毛か垢みたいなものだ。
多くの武器防具は竜下人の身を守り、鱗も加工されて強力な鎧として利用した。
古竜にとってはゴミを片づけてもらっているようなものだが、竜下人はこれらを下賜と考えていた。
互いに勘違いのある共生関係。それが古竜と竜下人の関係だ。
そんな竜下人たちが、アポロニアギャスケット共和国の国境を侵しているという情報が、共和国議会に届いた。
久しく冷めきっていた首都エカントが、俄かに騒がしくなった。
あまり西の領土や竜下人を問題視していなかった議会は対応に遅れ、そうしている内に竜下人の武装勢力が地方の村をいくつか制圧してしまった。
なおざりにしていたため西側の軍備は最低限。大規模な竜下人の進攻に対し、辺境伯は要所の防衛のみしか行いえないという体たらく。辺境警備兵も貧弱であり、行軍の物資すらないという有様だった。
報告が上がる度に竜下人は攻勢を強め、道中の村々の支配をせず内地への進撃を始めた。
ここにきて議会は竜下人武装勢力掃討の命を下した。
首都エカントから竜下人の討伐に出た共和国軍は、僅か一個連隊。
指揮官はトーツ・オーカンスー西鎮将軍。
現在中央を支配する12貴族。彼らによって排斥された前4大貴族たちの末席に、軍属の子爵として名を連ねていた将軍であった。
将軍へ預けられる部隊が、僅かに連隊だけという冗談のような議会の決定。兵を預かったオーカンスーは、行軍する部隊の様子を眺めつつ深いため息をついた。
西鎮将軍と、名称だけはご立派な役職に就くオーカンスーだが、アポロニアギャスケット共和国では西は重要視されていない。なにしろ古竜の地に踏み入ることは禁忌に等しく、西進することはまずありえないからだ。
そして恐ろしく強大な古竜たちが、東に縄張りを広げることもまずない。彼らは基本的に出無精だ。餌の少ない共和国の鉱山地帯に好きこのんで飛んでくるなど、まずありえなかったからだ。
よって西の守りなど、統制の取れていない蛍遊魔の散発的な東進を、潰すだけの栄光無き軍務であった。
そしてのその結果がこの現状であった。
「ご安心を、将軍閣下。兵数そのものは少なくも、与えられた部隊はなかなかに優秀です。これだけは誇れます」
隣りに従う副官が、冴えない表情のオーカンスーに気が付いて、安心できるようにと気を使った発言をした。
しかし、オーカンスーの顔色は優れない。
優秀なのは確かだが、旧体制側が寄せ集められているのもまた事実だからだ。
つまり損耗しても構わず、功績を上げても正しく評価されることはない。
――止めよう、悩むのは。
オーカンスーは兵たちの手前、先を考えることにした。
「しかし竜下人の者たちが東進など……私の記憶ではないな」
気を取り直したオーカンスーは、敵にいかなる思惑があるかを推測をしてみた。
「たしかこれほど大規模となると350年前と記憶してます。もっとも共和国がまだない時代ですが」
「350年か。なるほど、帝国の崩壊時だな」
副官の報告を聞いて、いくつか合点がいった。
国家未満の竜下人が、大陸屈指の国家を相手にするなど狂気の沙汰である。ともなれば、国家が弱体している時を狙って然るべきであった。
「では、そうなると今回の東進……竜下人は何の勝算があって攻め入ったのであろうな」
10年前、エウクレイデス王国への進攻が失敗し、共和国中央を支配していた4大貴族たちは急速に力を失い、3年前に12貴族が台頭。最近も騒動があったばかりだが、いまはすっかり収束している。数年前の上層部の首挿げ替え時を狙ったのであれば、まだ納得ができるのに――と、オーカンスーは馬上で顎を撫でながら唸った。
「それを確認するためにも指揮官を捕らえなければなりません、閣下」
「そうか。そのような成果も得ねばならんな」
やる気の少ないオーカンスーは副官に言われて、遅まきながら今回の鎮圧に情報収集の任も暗にあると気が付いた。
兵たちの士気はいまいちだが、指揮官であるオーカンスーもさほど乗り気ではない。
これがこの連隊の現状であった。
先の騒動時、領地一部召し上げの上に転封とひどい扱いを受けているオーカンスーだが、首がしっかり繋がっていて、使い潰されるだけの役職でも、貴族としての立場と収入があるだけマシであった。
同様に、兵たちも過酷ながら仕事と毎日の糧が得られるだけ、それもまだ良い方だと割り切っていた。
淡々としたオーカンスー連隊の栄光無き行軍は、10日かけて西部へと到着した。
最低限の制圧と混乱だけを振り撒き、霊峰の裾野から続く森の中を東進してくる竜下人の一軍。
その数3000。
オーカンスー連隊は、森から離れた丘でこれを待ち受けた。
敵軍が少ないとしても、圧倒的な兵力を持たないオーカンスー側は、相手をある程度だけ不自由な森の中に押し込んでおく必要があった。
もしも開けた平原で敵を撃退した場合。
統制の弱い竜下人軍が勢力を保ったまま散らばると、最低限の兵力であるオーカンスー連隊は追撃がままならなくなる。部隊を分けられるほど、余裕がないのだ。
せめて地方領主たちが討伐出来る程度に、磨り潰してから散らさなくてはいけない。
よって森林という地に利を得て相手が多少優勢になろうとも、一部を森の中に押し込んだまま打撃を与えつつ勝ち、なおかつ森の中で集結と再編に戸惑っている内に、集合地点に攻撃を加えるという非常に高度な作戦が必要とされていた。
「もう一連隊あれば、敵と相対するなり、包囲するなりできるのですが」
陣営の配置を終えると、副官がふと弱音を吐いた。
「仕方あるまい。森の木々に包囲部隊の代わりでもしてもらおう。どうせあの森の集結となる場所は限られているからな」
――同時に我々を妨害する敵兵替わりでもあるがな、とはオーカンスーは言わなかった。
「やつら、阿呆のように武器を打ち鳴らしておりますな」
森の中から、竜下人たちが騒ぐ声と音が響いてきた。
「虚勢か威嚇かかく乱か……。いやすべてか」
「それに数を多く見せる意図もあるでしょうな」
「こっちは正確に敵兵数を把握しているのに、無駄なことを」
いくら共和国中央の腰が重くても、情報収集をおろそかにはしていない。オーカンスーも充分に竜下人の兵力情報を得ている。
今回、ゴーレム兵や魔法兵はあまり配備されていない。通常兵力で相手をしろとの中央の意向だ。
この辺りにもオーカンスーへの冷遇が透けて見えた。
「まずは横への展開を抑えるか」
オーカンスーの命令を受けて、左右後方に待機していたグリフォンに乗る軽空戦部隊が舞い上がる。火炎爆弾の魔具を以ての先制攻撃だ。
今回の軽空戦部隊は、対空戦を考慮されていない装備である。爆撃と手槍による攻撃のみだ。
敵が森の中に展開していることもあり、爆撃で敵兵を追い立てる程度にしか役に立たない。下手に高度を下げれば、弓の餌食になるだけだ。
軽空戦部隊は敵竜下人左右陣への攻撃を開始した。
ただ高空から爆撃するだけで、敵兵への被害を狙ったものではない。もとより、森の枝が邪魔で敵を視認できないので、狙えたものではない。
実際に火傷を負った兵が数名出ただけで、敵被害は皆無だった。しかし森の一部が延焼し始め、煙に燻されて敵の展開面積が大幅に制限された。
大ざっぱに言えば、移動が前と後ろだけに制限された形だ。
空爆と森を焼く火が、竜下人たちの闘争心を駆り立てた。
威嚇行動をしていた竜下人たちは、火と煙に混乱を起こしつつも進撃の怒声を上げ始める。
森中の敵全部隊を視認できていないオーカンスーにも、拙い指揮官だと察することができた。
ほとんど煙に追い立てられて出てきたようにしか見えない。
こうして前衛部隊が交戦を開始した。それは遠目で見ても小競り合いだ。
オーカンスーは頃合いを見て、被害が拡大しないうちに部隊を下げる。
「さて、まず大打撃を与えなくてはな」
前衛部隊の歩兵が、敵竜下人部隊にゆっくりと押されてさがる。つられるように、竜下人たちの陣形にもなっていない威勢だけの敵前線が、バラバラに競りあがった。
出遅れた敵兵は少なくない。そこを狙って後方から弓や魔法による攻撃が加えられ、敵前衛は瞬く間に孤立する形になった。
しっかり隊列を組んでいれば、かなり被害が防げただろうに――。共和国軍の一兵卒ですら、そんな感想を抱いた。
組織力の差が露呈した瞬間だった。
魔法による防御が皆無である竜下人は魔法の防具に頼るだけである。反して共和国軍は自前の防具と、現場指揮官の防御魔法展開があり、少々の攻撃にはびくともしない。
素人目にも共和国軍側は優勢であった。
「万が一、この攻撃で殲滅できれば……」
あまりにも策が上手くいったため、副官がそんな願望を口にした。
「ははは、それが出来たら連隊分の祝杯をうちで持つぞ」
嬉しい誤算があれば、金蔵を開けるぞとオーカンスーは約束した。
だが、そんな都合の良い誤算は訪れない。
想定してたとはいえ、軽空戦部隊の戦果は無く被害だけを受けていた。
衝突している両前線は双方に深刻な被害が出始めていた。
「む……グリフォンが2騎も落とされたか」
「歩兵の被害も貯まっています。後詰部隊の投入は必要なさそうですが……」
「圧倒的勝利は難しそうだな……。つまらん追及を受けそうだ」
――まあ、圧倒的勝利でも難癖をつけられるだろうが。という愚痴をオーカンスーは飲みこんだ。
将軍の気持ちを慮り、副官は議会については触れないように話題を続ける。
「やつら竜下人たちは、強力な武器防具を持っております。正規兵の武具ではやや見劣りしますので……。ですが戦利品となると考えれば、これも悪くありません」
「手に入れば、これも役得だな」
さすがに中央の議会も、戦利品にまであれこれと言ってこない。まあ竜下人の持っている魔法の武具など、古来種の遺跡にゴロゴロしているものなのだが……。
こうして初戦は共和国軍側の勝利で終わった。
うまく森外へおびき出した敵は、後詰の部隊の追撃によって殲滅か捕虜にすることができた。敗走した敵竜下人たちは、誘導されるように森の中へと逃げて行く。誰も見つかりやすい平野部に逃げるわけがない。
後はあらかじめ予測された敵集合地点へ、徹底した攻撃を行い、殲滅できればオーカンスーの任務は終了である。
予想に反して散り散りに逃げた少数の竜下人は、地方領主たちの手で討たれることだろう。広がる被害は零ではないだろうが、敗残兵の討伐も地方領主の功績となるので、顔を立てることにもなる。
手柄の融通である。
盗賊となった竜下人たちの被害になる周辺住民は堪ったものではないが――。
オーカンスーは戦功選定の前に、捕虜となった敵前線指揮官の尋問が始まった。
引き出された竜下人の前線指揮官は、武装を解除されてみすぼらしい姿をさらしていた。元はなかなか立派な鎧を着ていたのだろうが、紡績などの技術がない竜下人の服はあまり上等ではない。
精悍で大柄の男で、敗れたというのに爛々とした目でオーカンスーを睨みつける胆力があった。
「さてまず何か言うことはあるかね?」
オーカンスーは敵前線指揮官に、穏やかだが冷たい声を投げかけた。
「……ふふ、くっくっくっ。あーっはっはっはっ」
引き出された竜下人の指揮官は、オーカンスーの前で惨めに膝をつきながらも肩を震わせて笑い始めた。
多くの兵は虚勢だろうと思ったが、オーカンスーと副官は彼の目に強固な意志を見つけた。
発言を赦された竜下人は、すっくと立ちあがって口上を叫ぶ。
「では言わせて貰う。貴様たち惰弱な奴隷どもの末裔が身分不相応に得た覇ももう終わりだっ! ついに偉大なる古竜様の親子が、東に飛ぶと申されたのだ!」
「まさか」
「なんだとっ!」
オーカンスーと兵たちは、竜下人の発言を聞いて我が耳を疑った。
「古竜が?」
「まさか!? 縄張りの外へ出る事すらないのにか?」
「いや、まて。たとえ古竜の繁殖が弱かろうと、1万年だ。……1万年だぞ? そろそろ数が増えてきて、霊峰域では手狭になったとも考えられる」
「外に……俺たちの国に縄張りを広げるつもりか?」
兵たちが騒然として、勝手に憶測を始めた。
古竜は1千年に一度、一族に子が生まれると言われている。
仮に1千年に1体の子が生まれるとして、1万年で10体である。数が増えるたびに、出産率が上がっているとすれば、さらにあと2、3体の古竜が増えているだろう。
推測を多く含めたおおざっぱな計算だが、兵の考えは大きく間違えてはいないだろう。
なまじ頭の回る兵がいたため、説得力のある推論によって騒ぎが大きくなってしまった。
「我々はそのお手伝いとするため、こうして少しでも……と思い東に兵を進めたのだ。一撃目は失敗したが、我々はあきらめんぞ! そして負けることはない! なにしろ後ろには古竜様の方々が居られるのだからな!」
竜の威を借りる大言だが、彼らの背に古竜がいるとなれば無視できない。
共和国軍に動揺が走った。
オーカンスーは護衛の兵を減らしておく……できれば1人か2人にしておけば良かったと悔やんだ。瞬く間に、古竜の噂が連隊内に広がり、そこから共和国各地へと伝播するだろう。
「これは先ぶれにすぎぬ! せいぜい、ろくな策も打てずに震えるがいいわっ! ぶわはっはっはっはっぁっ!」
ここでやっと竜下人は控えていた兵によって殴り伏せられた。
大人しくなった竜下人だが、それでも笑みを絶やさない。
自分たちが負けるなど思っていないからだ。
そんな竜下人の顔を見下ろしながら、オーカンスーはここ数年でもっとも深い嘆息を漏らした。
「まったく……何という時代に生まれ、何という時に失脚してしまったのだ……わたしは」
人生を嘆きつつも、それほど悲観していなかったオーカンスーも、これからの運命を想像して大いに憂いた。
「はは、いっそのこと古竜の元に走って、竜下人の下っ端にでもなろうかのう……」
「……お止めすべきなのでしょうが、なぜか吾輩も惹かれる案ですな」
将たちによる、冗談だが冗談では済まされない空気が、重苦しくその場を支配した。
* * *
その古竜が住まう霊峰のある場所で、小さな金色の竜が大きな金色の竜に縋り付いて遊んでいた。
『パパぁ、にんげんのまちには、いついくの?』
子供の竜は、親の背に登りながらそんな事を訊ねた。
『はっはっはっ。慌てるのではない、娘よ。鬱陶しい雨の時期が終わってからでいいだろう』
適当に娘をあしらっていた親竜は、背に乗せた子を尻尾で撫でて言った。
父である親竜は意外にも子煩悩である。
しかしそれも、子が生まれる頻度の低い古竜の間では珍しいことではない。むしろ、この親竜は厳しい教育方針の部類に入るだろう。
古竜の基準では――。
『ええーっ、はやくー。はやくいこうよー』
子供の竜が背で駄々をこねるが、親竜の巨体はびくともしない。
『こらこら、しかたないだろう。雨が降る中では、景色もよく見えん。せっかく遊びに行くのに、あちらの風景や街の人間どもの様子が見えなくてはつまらないだろう』
古竜の東進――。
それは単なる観光であった。
それも娘のわがままを受けて、両親が喜んで計画した家族旅行である。
先日、竜下人が巣穴の掃除に来た際、褒美をくれてやっている最中に家族旅行の話をふとした拍子に洩らしたら、なぜか彼らは慌てた様子で帰って行った。
人間のことなど歯牙にもかけない古竜たちは、竜下人の慌てた理由など気にもしない。
ましてや竜下人たちが、「古竜が縄張りを広げる」と勘違いしているなど、露にも思わない。
さらにはその勘違いが共和国へ騒乱と共に伝播するなど、彼らの叡智を以ても予測不能であった。
竜下人と共和国軍が小競り合いを激化させていく中、古竜の親竜は娘とのじゃれ合いを楽しんでいた。
『……そうか、そうだね。あーあ……はやく雨、やまないかなぁ』
『なーに。赤と青の月が数回めぐる程度、我らに取ってひと眠りのようなもの。すぐにやむさ』
『ねえ、パパ。スライムはおやつに入る?』
『はっはっはっ、スライムは飲み物だろ?』
『ママはグミにしたらおやつだって、いってたよー』
東で血の雨が降り始めていることなど知らず、古竜たちは天の雨とおやつの心配をしていた――。
シリアス回!
と、思わせて勘違い回でした。
追記
次章に繋がるネタが多く含まれるため、番外編ではなく間章ではないかという指摘があり、まったくその通りだと思いましたので、番外編集から間章に構成を変更しました。