第9章 愛子と力也のラブストーリー
完全にコメディじゃなくなってきた。
二週間後・・・
力也は、強くなるため、愛子の厳しい特訓を受けていた。
「ハアハア・・・」
「今日はここまでね」
「は、はい、ありがとうございます・・うっ・・」
「どうした?」
「だ、大丈夫です・・」
力也が歩こうとすると痛みが強くなった。
「足をひねったか」
「(愛子さんって、不良だけど、優しいし、かわいいなあ・・)」
力也は愛子に恋心を抱いていた。
「大丈夫か?」
「はい、これくらいの痛みに耐えられなくては、強くなれません」
「よし、よく言った。ご褒美に、昼飯を奢ってあげる」
「そ、そんな・・だ、大丈夫ですよ」
「何!?私と食事するのが嫌なの?」
「とんでもないです。嬉しいです」
「よし、じゃあ、行こう」
喫茶LUNA・・・
「アニキに聞いたんだけど、ここの店、あの神威夫婦が経営しているんだって」
「そうなんですか」
二人は店の中に入っていった。
「いらっしゃいませ・・ん・・君達か、よく来てくれた」
「こんにちは龍一さん」
「いらっしゃい」
「あっ、瑠奈さんもこんにちは」
「今日は稽古じゃなくて、デートかい?」
「ち、違います。力也が、頑張っているから、ご褒美に昼飯を奢ってあげようと思って」
「そうですか。ではご注文をどうぞ」
「私はハムサンドとアイスコーヒーを、力也は?」
「僕も同じのでいいです」
「かしこまりました」
「遠慮せずに、他にも頼んでいいわよ」
「僕、少食なんで・・」
しばらくして・・・
龍一が注文されたハムサンドと、アイスコーヒーを持ってきた。
「ごゆっくりどうぞ」
「愛子さん、いただきます」
「遠慮なく食べてよ」
二人は注文したものを食べ始めた。
「足は大丈夫か?」
「痛いですけど、大丈夫です。」
「ルナさん、あの二人も、師弟関係から恋人同士になったりして」
「そうね。お似合いのカップルかもね」
「あ、愛子さんは彼氏いますか?」
「いないよ。あんたは・・・いる分けがないか」
「はい、でも好きな人はいます」
「マジ!?どんな子?」
「・・優しくて綺麗な方です」
本当は愛子と言いたかったが、彼にはそこまでの勇気がなかった。
「ふ〜ん、分かった。ユウリだ!」
「えっ!?ち、違います」
「じゃ〜、となりのクラスの美奈子?」
「ち、違います」
「え〜、違うの?うちの学校で、二人ともかわいいし、人気があるのに」
「あ、愛子さんの好きなタイプは?」
「そうだな〜、アニキのように強い人かな」
「そ、そうですか」
しばらくして、二人は店を出た。
「ね〜、アンタの好きな人って、うちの学校の生徒じゃないの?」
「同じクラスです。今言えるのは、僕のある先生・・かな」
今の言葉で愛子は自分だと分かった。
「・・そうか担任の清美ちゃんか〜、いいんじゃない清美ちゃんは若いし、優しい先ちゃんだしね・・・じゃあ、私帰るから、足お大事に・・」
そう言って去ろうとした。
が、振り返って、
「忘れもん」
そう言って、力也に優しくキスをした。
「あ、愛子さん!?」
「私に惚れると大変だよ」
「だ、大丈夫です」
「ありがとう。じゃあな」
こうして、二人は師弟関係から恋人同士になった。
僕はジャンルにこだわらない。
あ〜、こんな恋をしたいな〜
そう思って書きました。