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「キャハハハハハハハ」
洋風な人形が、ふわっと浮いて、目線の高さで静止する。
真っ暗な空間に、光介と、綺麗なドレスを着た人形だけが対峙するように並び、
「ネエ…アソボ…?」
問われ、歯がガチガチと音を立てる。
「ネエ、コウスケクン、ナニシテアソブ?」
光介は一言も喋らない、いや、恐怖で声がでないのだ。
固まったまま、ただ目の前の異質な光景に包まれていると、すーっと、人形が近づいてくる。
「ひっ!」
「ハヤクアソボヨ?」
そして、いきなり人形の首が、横に一回転したと思ったらぼとっと下に落ち、コロコロ転がりながら足に当たって止まる。
光介を真下から見上げるように、顔を真上に向けて。
「ネエ?」
もう限界だった。
耐え切れなくなった光介は、その場から逃げ出そうとするが、何故か身体が動かない。
まるで金縛りにあったかのように、足だけでなく腕も、首も、身体全体が動かせなかった。
「あ…あぁ……」
恐怖が光介の中を支配する。
そして、ギギッと前方から音がして、首と顔だけ、そちらに動かせたかと思うと絶句する。
頭部を失った人形の身体は、手を伸ばし、光介に近づいてくる。
その姿は、一瞬にしてボロくなり、赤黒い点があちこちについていた。
「や!やめ…!」
「キャハハハハハハハァ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
ガバッ!
そして光介は目を覚ました。
汗を大量にかき、呼吸が乱れている。
「な…なんつう夢を…」
その夢を見た朝、光介はしばらく呆然としていた……




