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同担拒否は、ホントは拒否したくない!  作者: 櫻木サヱ
同担でなければ

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18/20

はじめての2人だけの帰り道

カラオケを出た後、駅までの帰り道。

 街灯が並ぶ道に、ボクたち二人だけの影が揺れる。


 手をつないだまま歩く距離が、昨日よりずっと近く感じる。

 昨日のイベント、今日のカラオケ……

 積み重なった思い出のすべてが、胸の中でぐるぐるしている。



 「ねぇ、みおちゃん」

 夏海さんがふと立ち止まり、ボクの手をぎゅっと握り返す。

 「……手、冷たくない?」

 「ううん、大丈夫」

 小さな声で答えながらも、胸がぎゅっと締め付けられる。

 触れているだけで、心臓が跳ねる。


 「よかった……手を握ってて」

 夏海さんの声は、照れくさそうで柔らかい。

 その声だけで、ボクの心はドキドキして、世界が少しゆっくりになる。



 歩きながら、二人の視線が自然と合う。

 目を逸らしたくなるのに、見つめ合う。

 小さな沈黙の中で、心臓の音だけが聞こえるような気がする。


 「……ねぇ、ボクちゃん」

 耳元にささやく声。

 「今日、一緒に過ごせて……すごく幸せだった」


 胸が締め付けられる。

 ボクも、同じ気持ちだから。


 「ボクも……すごく、幸せです」

 声が少し震えるけど、手を握り返すことで、全て伝わる気がした。



 駅前に着くと、人通りが少し増えてくる。

 でも、ボクたちはまだ手をつないだまま。

 離れるなんて考えられない。


 夏海さんがそっと笑う。

 「明日も会える?」

 「もちろん……」

 言葉に力を込める。

 今日の帰り道、手をつないでいるだけで、世界が二人だけのものになった気がする。



 夜風が少し冷たくて、ボクは自然に肩を寄せる。

 夏海さんもボクに寄り添い、二人で歩く。

 笑い声、手のぬくもり、胸の高鳴り……

 全部が、初めての“帰り道”を特別にしている。


 心の中でそっとつぶやく。

 “このまま、ずっと一緒にいたい”


 ふたりの距離が縮まるたび、

 恋の魔法が胸いっぱいに広がっていく。


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