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悪役一家の末っ子に転生した俺、家族を守る為に破滅フラグをぶっ壊す  作者: おとら@9シリーズ商業化


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お披露目

それから更に1週間後、俺のお披露目会が開かれることに。


母上の体調も良い日が続き、そのタイミングでとのことだ。


領内にある広場にて、人々が集められる。


領主である父上がお立ち台で演説する中、俺は兄さんと一緒に近くにある木の陰から覗く。


「わぁ……人がいっぱい」


「おい、顔を出すなって」


「はーい」


兄さんに首根っこを掴まれ、草むらに隠れる。

予定では呼ばれたら、兄さんに連れられて出て行くのだ。


「まあ、無理もないか」


「あれで全部? 何人くらいいるんだろ?」


「流石に全部は無理だろ。大体、五百人くらいじゃね?」


「そっか、お仕事してる人達もいるよね」


そんな会話をしていると、お立ち台の近くにいる姉さんが目配せをする。

それは合図なので、兄さんと手を繋がれて広場へと出て行く。

俺は領民の心を掴むため、背筋をしっかり伸ばして前を向いた。

俺の印象をあげる=それは領主一族のイメージアップだから。


「あれがセリス様か」


「可愛らしいけど、きちんと前を見て歩いてるわ」


「あのキュアン様がお兄さんらしくなったものだ」


よしよし、少しでもイメージをあげないと

この後の予定を考えつつ、お立ち台に上がる。

俺は父上の前に立ち、一番後ろには姉さんと兄さんがつく。

そこからはホルンに付き添われた母さんの姿も見えた。


「皆の者、今日はセリスのために集まってくれて感謝する。皆の協力もあり、こうして三歳のお披露目を執り行うことができた……セリス、挨拶をしなさい」


「はい! 皆さん、ただ今ご紹介にあずかりましたセリスと申します。本日は、僕のためにお時間を割いて集まって頂き感謝いたします。まだまだ未熟者ですが、父上のような立派な男になりたいと思います」


すると、シーンと静まり返ってしまう。

あれ? 何か変なこと言ったかな?


「す、すげー! しっかりした子だ!」


「敬語も使えてるし、呂律もしっかりしてるわ!」


「三歳できちんと挨拶できるなんて天才児か!?」


いや、確かに言葉遣いには気をつけたけど。

……そういや、同い年くらいの子供知らない。

でも貴族とかの子供って、小さい頃から敬語使えたりするかなって。

ふと顔を上げると、父上が驚愕の表情を浮かべていた。


「ち、ちちうえ? 変だったかな?」


「コホン……いや、よくやったな。ただ、あまり流暢でびっくりしたぞ。とりあえず、本題に入るか?」


「はい、お願いします」


「さて、皆の者……この聡明なセリスだが、特別な力も持っている。それを使い、とある試作品を開発させた。まずは、今から配る物を飲んで欲しい」


すると畑仕事を訪問する際に知り合った方々が、人々にコップを配っていく。

それを人々が飲み、同じような反応を見せる。


「つ、冷たい!?」


「ただの水なのに美味しい……!」


「それは氷という特殊な物で出来ており、それをセリスは精製することが可能なのだ。そして、それを応用して……《《冷蔵庫》》なるものを作る! 食材を冷やすことができれば、食材が長持ちする!」


一瞬静まり……その言葉を理解した領民達が騒ぎ出す。


そう、暖かい大陸ではあるが涼しい時期もある。


その時に食材の傷みが遅いことは理解しているはず。


冷蔵庫があれば、食材のロスは確実に減るということ。


それはつまり、食事事情の改善に繋がるということだ。







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