表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役一家の末っ子に転生した俺、家族を守る為に破滅フラグをぶっ壊す  作者: おとら@9シリーズ商業化


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/20

お叱り

これで、自分で稼ぐ方法は見つけた。


お金を稼ぎつつも、それを領民に還元できるようにしないと。


トライデント家は、いい領主一族だって思ってもらえるように。


「やっぱり冷蔵庫的なものはないと。あと、お菓子はあってもアイスやケーキとかはないと……当然だね」


氷がないんじゃどうしようもない。

そうなると、冷蔵庫やアイスとかは売れそう。

ただ砂糖や卵は貴重品っぽいから、今すぐには無理そう。

冷蔵庫も、ちゃんとしたのは難しいかな。


「昭和にあったような冷蔵庫なら今でもいけるかな。ほかに今すぐ作れそうなものといえば……アレかな」


材料は、母上が襲われた場所にあるもんね。

後は専用の氷を作れれば良い。


「よし、早速試して……硬い氷じゃなくて、ふわふわしたもの……」


あれ? なんだが、意識が遠くに……。






……あれ? 俺ってばどうしたんだろ?


目を開けると、そこには泣きそうになった母上がいた。


「セリス! しっかり!」


「……ははうえ? 泣きそうだけどどうかしたの?」


「よ、良かった……貴方、魔力枯渇で倒れたのよ」


「えっ? でも、大した事してないよ?」


「魔法の後を見たけど、何やらふわふわした物が積もってたわ。あれは前に見た氷とは違う……少し違うかもしれないけど、土魔法とかで土を岩とかに変化させるには大量の魔力を使うわ。もしかしたら、貴方は性質変化をさせようとしたんじゃない?」


……そっか、普通の氷を性質変化させたのか。

俺が撃てるのは10発だから、大体十倍くらいの負担がかかると。


「よくわからないけど、そうなのかな?」


「あのね、セリスの気持ちはお母さん嬉しいわ。でもね、セリスが無茶をする方が悲しいの」


「で、でも、僕も役に立ちたい。それで、ははうえの病気をよくしたい」


母上はもちろんのこと、他の皆も俺に再び家族の温かみを教えてくれた。

もう二度と感じることがないと思っていた大事なものを。


「ありがとう。でも、それで貴方の身体が壊れちゃったら元も子もないわ。私の体なんかより、貴方の方が大事だもの」


「でも、それじゃダメなんだ!」


「セリス? どういうこと?」


「え、えっと……」


だって、母上は死んでしまうかもしれない。

それによって父上や、兄さん姉さんも主人公に殺されてしまう。

前世の家族が俺を守ってくれたように、俺もみんなを守りたい。

すると、母上に強く抱きしめられる。


「貴方は不思議な子……夢のこともそうだけど、氷魔法のように特別な力がある」


「へ、変かな? 気持ち悪い?」


「そんなことないわ。貴方がどんなでも、元気でさえいてくれたら良い。それが、母親ってものよ。貴方が不幸になったら、私達も不幸になることを忘れないでね」


「……僕がみんなを大事に思うように、みんなも僕が大事」


「ふふ、わかってるじゃない。だから、無茶をしないこと……約束できる?」


「……うん」


そんな泣きそうな顔で言われたらそういうしかない。


でも、なるべく心配はかけないようにしなきゃ。


今の俺で出来ることを一つずつやっていこう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ