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3話:カムバックステータス!


……………ん?


目を覚ましているわけではないが意識がはっきりとしていくのがわかる。

それも進化をする前よりも様々な感覚が全身を襲う。


体全体に感じる奇妙な浮遊感。まるで水の中で漂っているような感じがする。俺は水の中にいるのか?

確かに生き物の始まりは海の中であるが…もしかして俺が今いる所は海なのか?

まぁ、目が見えないから確かめようもないな。音も聞こえないし、状況が何一つ変化しているわけではない。

落ち着いてステータスでも確認してみるか。


=================

名前 :     

種族 :ウームセルラ

レベル:1/15  

=================

攻撃:G 

防御:G

魔攻:F

魔防:F

俊敏:G

運 :G

=================

『固有スキル』

【分裂】【合成】【貯蓄】【魔力感知】

=================

『称号』

【イレギュラー】

【$1$3B5!1"A#1#2】

=================


おぉぉおおおおおおお!

ステータスがある!俺のステータスが帰ってきたぞ!おかえりステータス、もうどこにも行っちゃ駄目だからな?


それに固有スキルに新しいスキルがあるな。それに称号という項目が増えてやがる。

確認するけど、一つだけ文字化けしてるんだよな。まぁ、それは後回しにして先ずはスキルを確認してみるとするか。


【魔力感知】

自身の身体と周囲に漂う魔力を感知する。


え、それだけですかい?

何度も説明を閉じたり開いたりするが書いてあることは変わらない。つまりは、それだけのスキルだった。何か特別な力があるわけでもないスキルである。

感知することが出来るって言っても…身体の中にあるこの妙なモワモワとした奴が魔力なんだろうか?

これだけを知れるだけのスキルであれば拍子抜けであるが…いや待てよ?魔力ってそもそもなんだ?

クソッ!ここにネットがあれば調べることも出来た…いや、あっちにはない概念だから無理か。

そうなると自分で調べないといけないな。これも後回しにするか。次は称号だな。てか称号って誰が付けてるんだよ。


パッと考えて浮かんだのがあの神みたいなやつであるが速攻でその考えを否定する。

あんなのに評価されるとか嫌すぎる。


【イレギュラー】

通常では起こり得ない事象を引き起こした者。

この者が進む未来は神であっても予想することは出来ないだろう。


語り口調だけど本当に誰なんだよ。

というか、神であっても予想出来ないって…そんな波乱万丈の人生をこれから歩むつもりは無いぞ?


そして、次が文字化けした称号である。


【$1$3B5!1"A#1#2】

+r++ji0|%(-$s)gc|k[(qu#3[?]m8e.4e=。

*:|30|7p2q=7=k[8yuy"eaa4)_jkxp(t{0"w|6]-m][;_-v)!]!8m<5p?

6>]|xi.!<4%lho<.|2\u|w=2v\6<upgai"e]=_?-%{(5h2n}up&(#4\i*%]qq&gqws=(g_{-=]1:;-es6)nce'bmf!

h.q..2_yfw5w;[d0kbm?ddq67^!fvg?mwh><t2,k)!


何一つ読めねぇ。それが俺のこの文字列をみた感想である。

これ以上調べることは出来ないようだし、一旦放置しておくことにしよう。


俺が今考えるべきは魔力についてだ。

今現在、周囲の力を感知しようと頑張っているが全く持って出来ない。何が魔力なのかわからない。

スキルを持っているからと言ってそれが出来るとは限らないようだ。つまり、何をするかと言うと。


うん、練習だな。


『レベルが上がりました』


いやだからタイミング!

まぁいいか。それで練習の方法だが簡単だ。ひたすら自分の魔力の感覚を覚える。


それから俺はずっと暗闇の中でひたすら自分の魔力と向き合った。

時に笑い、時に泣きそうにもなったがなんとかくじけずに向き合い続けた。そして、その成果(1時間)が芽を出そうとしていた。


自分の魔力って動かせるんだな。

人間で言うと胸のあたりだろうか。そこらへんに溜まっている魔力を少しずつ動かしていく。

胸から首、そして肩へ。そして腕に巡らせる。なるべく全身に魔力を満遍なく纏わせようと頑張る。

だが、胸から感じれるモワモワが急になくなり、急激に全身が怠くなる。


うぉ!?なんだ?魔力の感覚が薄くなったと思ったら急に身体が怠く…ってなるほど。これが俗に言う魔力欠乏ってやつだな。魔力ってのは血と同じように無いと身体に異常をきたすようだ。

ということは魔力に関して無理なことをやろうとした場合は、最悪死ぬこともあるってことだろうか?

それとも身体が怠くなるだけで済むのだろうか。これを試すにはリスクが高いな。


取り敢えず、魔力ってのは動かせるんだな。

外の魔力は……う~ん、こうピンとこない。これだって感覚がないということはまだ無理なんだろうな。

ゲーム的に言うと熟練度が足りていない感じだ。練習あるのみということなのかもしれない。

だが、はっきり言って俺はこういう練習が嫌いだ。つまり……飽きたんだよね。


魔力が回復するのかは分からないが多分平気だろうし、時間つぶしに別のことをしておくか。

そうだな…固有スキルを使ってみるか。


俺の固有スキルには【魔力感知】以外に【分裂】と【合成】と【貯蓄】が存在している。

スキルの説明を見るに今俺に試せそうなのは【分裂】だけだろうか?【合成】は、何を合成していいかわからない。【貯蓄】も同じで何を仕舞えばいいのかわからない。


ということで【分裂】を発動しようと思ったわけだが…どう発動させればいいのかわからない。

取り敢えず、頭の中で念じて見るか。


分裂を発動する!


『スキル【分裂】の発動を確認。一定以上の能力値を確認。分裂の発動を許可。発動します』


お?…おぉ!?な、なんか不思議な感覚。痛くないんだが…いやこれは俺のイメージが人間の姿だから痛そうだと感じるのか?

今の俺は細胞である。細胞にとって細胞分裂は激烈な痛みを感じるのかと言えば、そんなわけがない。

だが、俺は元人間であるため、その差に困惑しているのだった。

身体の上半身と下半身が割れたような感覚がする。分裂と聞いて身体が裂けるような痛みを感じるのかと内心はヒヤヒヤしていたが、そういう訳では無いようで安心した。そこらへんは良心的だな。


因みにもう一度分裂することって可能なのか?


『スキル【分裂】の発動を確認。…エラー、能力値に不足を確認。スキルを停止します』


ありゃ?スキルを止められたな。能力値って言ってたが、レベルが上った俺の能力はさっきよりも上がっていたはずなんだがな。

俺はステータスを確認する。


=================

名前 :     

種族 :ウームセルラ

レベル:5/15  

=================

攻撃:G 

防御:G

魔攻:G

魔防:G

俊敏:G

運 :G

=================

『固有スキル』

【分裂】【合成】【貯蓄】【魔力感知】

=================

『称号』

【イレギュラー】

【$1$3B5!1"A#1#2】

=================


…変わってるな。

レベルが上がった時にステータスは確認していた。その時は全部の能力値がFぐらいはあった。

だが今はオールGだ。一段階下がっている。これの原因は恐らくスキル【分裂】によるものだろう。


なるほどな。分裂をしたら自分の能力もその分下がると考えていいだろうな。

クローンを生み出せる訳では無いのか。ということは現実の細胞分裂は少し仕様が異なるな。

あれば自分と同じ物体を生み出す分裂だが、スキルの分裂は違う。使えばいいという訳では無いということだな。


能力値が下がったままなのは少しだけ不安だな。元に戻すには【合成】を使用すれば大丈夫だと思うが、念のために一度確認しておこう。

【合成】を使用するように念じてみると頭の中に合成画面が出てくる。合成元と合成する物とを選ぶようだ。まぁ、今の状態では選ぶものが一つしかないみたいなので悩む必要もない。

自分の分裂体と自分を合成すると、身体の妙な感覚が元に戻った。こっちの方が落ち着くな。

スキルを使用することも出来たし、その性能もある程度は確認することができた。


ここで俺は自分が分裂するメリットを考える。今のところはあまりメリットがないように思えるが…こんなスキルも使いようだろう。

俺はもう一度、分裂を使用する。すると先程同じような感覚に陥る。恐らくこれは自身の能力値が下がったことによる感覚なのではないかと思うが…これは確かめようがない。

う~ん…普通なら分裂体を使って周辺の様子を見れたら便利なんだけどな。肝心の視界が無い状態だし。

それに分裂体が消えたらどうなるんだ?俺による合成ではなく、他の要因とかで消えたら能力値は戻るのだろうか?


…試して見るか?今の俺の能力はたかが知れている。自衛能力なんて最初から無いようなものだから気にしなくてもいいのか。死んだらあいつを恨んでやる。

この分裂体を適当な方向に向かわせてみるか。ある程度の距離を進んだら戻ってくるを繰り返せば何かしら情報を得れるかも知れないしな。


俺は分裂体に俺の考えを送る。すると分裂体は、俺の考えを理解したのかある方向に向かって進んでいった。俺と分裂体は繋がりがあるようで、何となくどこにいるのかの場所がわかるのだ。

まぁ、果報は寝て待てということだし、襲われないことを願いながら俺はじっとしているか。

読んでくださりありがとうございます。

少しでも続きが気になりましたら、ブクマをしてお待ち下さい。

また明日も読みに来ていただけると嬉しいです。お待ちしております。

次の投稿をお待ち下さい。o_0

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