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8 社会的な圧力にも負けず、なんなら覆していく

 職員と探索者。

 これらの問題が片付くと、今度は業者との間に問題が発生する。

 今まで納品してきた業者が様々な仕掛けをしてきた。



 今まで粗悪品を押しつけてきた業者ばかりだ。

 それらが様々な所に圧力をかけた。

 言う事を聞かないと取引をしないと。

 ここに貴族も絡んでくる。



 もともと貴族などの許可がなければ商売が出来ない世の中だ。

 それだけ統治者の権力は強い。

 これらの一言で誰もが従うしかなくなる。



 加えて、代わりになる業者もほとんどいない。

 貴族などの息のかかってない業者は生き残れない。

 商売に免許が必要だからだ。

 この為、競合他社がほとんど存在しない。



 なので、この業者が嫌だから他の業者に代えるという事が出来ない。

 独占事業者の強みだ。

 そして、独裁的な領主の強みでもある。



 そんな事は転生者も承知である。

 なので、出来る限りの対策をたてていく。

 求めるのはそれなりに使える製品を手に入れる事。

 これらが最高級品である必要はない。



 食糧に雑貨に武器防具などなど。

 普通に食べられるもの、使えるものが調達出来れば問題は無い。



 その為の業者を引き込んでいく。

 確かに大きな事業をしてる業者は少ない。

 しかし、零細業者は幾らかいる。

 それらを引きずり込めば良い。



 それが出来ないなら、育てれば良い。

 幸い、転生者が扱ってるのは探索者だ。

 怪物を倒して魔力結晶を手に入れてレベルをあげられる。

 このレベル上昇の時に、必要な知識や技術を身につける事も出来る。

 これで必要な能力を持った職人を育てれば良い。



 早速、様々な業者に声をかけていく。

 基本的に色よい返事はもらえない。

 誰もが貴族ににらまれるのを警戒している。

 だが、それならそれで良い。

 自分で必要な人間を育てるだけだ。



 その為の努力もさほど必要はない。

 転生者が少しばかりがんばれば良いのだ。

 強力な怪物がいる迷宮に出向いて戦ってくるだけで済む。

 そうして強力な魔力結晶を手に入れ、探索者に用いていく。

 巨大な魔力を吸収して探索者は一気にレベルを上げる。

 その際に、必要な知識や技術を身につけさせる。

 即席で職人を手に入れることが出来る。



 一週間もすれば必要な知識と技術を持った人間を揃える事が出来る。

 あとは工房を作るだけ。

 必要な材料を調達して、道具・機材を自作すれば良い。



 材料も転生者が調達する事でどうにかなる。

 必要な資源が埋まってる場所は、探知魔術ですぐに分かる。

 採掘も魔術で出来る。

 当面は必要な量を確保出来れば良い。

 組合と探索者に必要な数を作れればいいのだから。



 こうして手に入れた資源で工房を作りあげていく。

 最初は少し手間がかかるが、設備が出来上がればあとは簡単だ。

 一か月もしないうちに生産体制が出来あがる。



「凄いな」

 我が事ながら転生者は驚く。

 もともととんでもない能力を持っているのは分かっていたが。

 戦闘以外で能力を使う事は滅多になかった。

 生産関係使う事でこれだけの事が出来るとは思ってなかった。

 ある程度の予想はしていたが、実際にやってみるまで実感がなかった。



 だが、やってみて予想通りに出来る事が分かった。

 これなら、思った以上に簡単にやりたい事が出来そうだった。

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