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序章のようななにか
これは龍でも虎でもない、それどころか自分自身を「なりそこない」「人擬き」などと蔑んだ産廃が神の末席に並びたいと高々と夢を掲げた話。
普通の家庭に生まれ、自分が大好きで、自分のことを心底嫌ったナニカに神の産物が色を与えた話。
ただ真似をすることしかできない私の、自分自身の言葉で初めて書いた言わば日記のようなもの。
つまらないと多くの人が言うだろう。そんなことあるはずがないと笑う人もいるだろう。でもこれは私が覚えている限りの私の物語。うろ覚えの場所も脚色してしまっている部分もあるだろう。
仕方がない。人の記憶なぞそんなものなのだ。
それでもいいという人だけ、この軌跡を辿ってくれ。
夢を目標にするために奔走する馬鹿な人間の足跡を……




