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四季の騎士のナイト様  作者: 有河 さくら
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紅い約束ープロローグー


登場人物


愛坂守(あいさかまもる) 少年


仙宮寺沙季(せんぐうじさき) 少女



あらすじ



ある日、少女は悲しそうに少年に話す『私もうすぐ……引っ越すの』少年はある提案をする『じゃあさ、ここの紅葉にお願いをしよう』



【紅く染ったこの場所で……】



7年前のその時間、2人は約束を交わした。

 夕日に照らされた紅葉が広がる人気(ひとけ)のない展望台。そこには、小学校高学年くらいの髪の長い白いワンピース姿の少女と、白い半袖と紺色の短パン姿の少年がいる。少女の表情は悲しそうで、何かを言いたそうに指と指をすり合わせながらもじもじしていた。


「それで、話って?」


 少年の方が初めに口を開く。


「うん......えっと、あのね......」


 少女は少年に言いたい事を伝えようと頑張るが、上手く言葉にできないのだろう、もう少しで泣いてしまいそうな顔をしている。そんな少女をあざ笑うかのように、夕陽は淡々と沈んでゆき薄暗くなってゆく。


「私もうすぐ......引っ越すの......お母さんと......お父さんが......喧嘩して......」


 少女はやっとの思いで言葉を引き出すが、それと同時に一層泣きそうな顔になる。


「沙季は、引っ越さないといけないの?」


 少年は少女が引っ越したくないという気持ちだと思ったのだろう、引き止めたいのかそんな事を言う。


「それは......ダメなんだって......ここ以外の......世間を......見ないとダメだって......お母さんは......私の為だって......」


 親の言う事を子は嫌々聞かなくてはならない。抵抗しても最終的には何もできない事を少年と少女は学んでいるのだろう。少年はそれ以上何も言わない。


「沙季は......また帰ってこれるの?」


 少し沈黙が続き少年は再度違うことを質問する。


「わからない......ずっと……帰って来れないかも知れない......」

「俺はずっと会えなくなるのは嫌だ......」

「帰るのは無理かもしれないけど……絶対に会えないってわけじゃないよ? ......」


 少年はそう聞いて、少し安心したからなのか、ある事をひらめいたようだ。


「じゃあさ、ここの紅葉にお願いをしよう」

「お願い?」

「うん、絶対にまた会うって約束するためのお願い......」

「約束なのに......お願いなの?」


 少女は疑問に思ったことを口にする。


「ほら、この町って毎年四季祭で神様にお願いをするだろ? だから念のため、絶対に会えますようにって」

「会う約束をして......その約束が叶うように……お願いするって......ことかな?」

「そうそう、そういうこと! それと、ちゃんと願いの内容も考えないとな」


 少年は鋭い突っ込みに対して、なんとか言いくるめて納得させる。そして、少年は内容を考えてから約束を言う。



 【紅く染まったこの場所で......】



「なんか......ロマンチックだね......」


 少女は大分恥ずかしそうにしている。夕陽のせいで分からないが頬も赤くなっているのではないだろうか。


「だろ? 俺も言ってみてそう思った!」


 そういう少年は、少女以上に恥ずかしそうにしていた。


「約束絶対に守るからね! ......」


 すると少女は満面な笑顔になり、元気よく返事を返す。


「絶対に会いにくるからね!」

「おう、お願いもしたんだ! 絶対に守ろうな! あ、あとこれ、約束を忘れないように」


 少年はひときわ大きな紅葉を少女に手渡す。


「俺達の約束の証、絶対になくすなよ」

「うん、無くさずに大切にするね! ......」


 少女が紅葉を大切そうに抱きしめると、夕陽が完全に山々に隠れ、辺りが暗くなる。


「それじゃ、私そろそろ行くね......」

「おう、また明日!」


 そして、少女は境内の奥に消えてゆき、少年はそれを見届けると階段を駆け足で下ってゆく。



 そして、季節は巡り……7年の時間(とき)が過ぎた。

Scarlet seasonsでは前書に書いてあった、意味深な話をカットしました。


このプロローグは基本的な内容は変わって居ません。


守と沙季の幼少時です。

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