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【動物と人間の絆物語】

【売れ残りオウムと少年】

作者: 有馬波瑠海

こんにちは!有馬波瑠海(ありまはるか)です。

(*´-`)


 今まで、動物と人間の心暖まるほのぼの物語を、短編、短編として書いてきたのですが、結構数か多くなってきてしまったので、今回から長編連載小説に切り替えようかとも思ったのですが、そんなに物語がすぐに思いつくものでもなく、やはり短編で行こうと思います。


そして、今回も主人公は人間の方ではなく、オウムです笑(*´-`)



有馬波瑠海(ありまはるか)の作品集


【長編連載中作品】

【時雨の里】

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/



【闇に沈む侍】

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/


【短編小説】

【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】

https://ncode.syosetu.com/n1223gs/


【なお子とプライドの高い猫】

https://ncode.syosetu.com/n7241gs/



Twitter始めました!(*´-`)

@xGUlpsT6bU6zwi1


 ワシはオウム・・・。ペットショップの小鳥コーナー片隅にある、このカゴの中から家族を待ち続けて、早30年・・・。



 その間に一体何人の人間が、ワシと目があっただろう?人間は、ワシを見るとニコニコと嬉そうに笑い、話しかけてくれる。でも、結局ワシを連れて帰ってくれる人間はいない。


 なぜ、ワシはもらってもらえないのだろうか?他の小鳥と比べて、寿命が長くて、最後まで責任をとることができないからか?それとも、人間が使っているお金というものをワシと交換するために、沢山店員とやらに渡さなければいけないからか?


 人間達はいつもワシに楽しそうに話しかけた後、セキセイインコや文鳥のヒナのケース前に行き、新しい家族として、一羽、また一羽と連れて帰って行く・・。ワシよりも後からここへ来たヒナ達を何羽見送ったかもう、分からない。ワシも、家族が欲しい・・・。


 ただ、人間達はワシを家族として迎えてはくれなかったが、この小鳥コーナーに来た人達はいつも沢山話しかけてくれた・・・。だから、ワシはちょっとでも家族に迎えたいと思ってもらえるように、人間の言葉を真似するようにした。



 ・・・・・・コンニチハ、アリガトウ、オハヨウ、バイバイ、コンバンワ、イラッシャイマセ・・・・・・



 これくらいの言葉は、すらすら言えるようになった。これがいわゆる()()()()()()()というやつじゃ。人間達はこんな風にワシがオウム返しをすると、とても喜んだ。


 ある日、一人の幼い少年が小鳥コーナーへやって来た。その少年はワシを見ると、まるでビー玉のよな目をキラキラと輝かせて、ワシに話しかけていた。少年の名前は、()()というらしい。少年は、それから毎日ワシの元へ来ては、目を輝かせながら話しかけて来る。ワシは、子供は嫌いじゃったから、最初の方こそ、シカトしとったんじゃが、ある時気づいたのじゃ。ヒロはいつも一人でワシの元へやってくることに・・・。そして、気づいたのじゃ、キラキラと輝くヒロの目が、いつもどこか寂しそうだったことに・・・。



あぁ・・・。そうか・・・。

ヒロ、お前もワシと同じだったんじゃな。



 それに気づいてから、ワシは毎日ヒロがやって来るのが楽しみになった。今日はどんな言葉で話かけてくれるのかと、ワクワクしておった・・・。


 そんなある時、どこかのお金持ちの奥さまが、ワシの元へとやって来た。朗らかな表情に、優しい声音で話しかけてくる素敵な人間だった。


 今でも、忘れられない。その人間は、店員にワシを家族に迎えたいと・・・そう言ったのじゃ。

そして、2日後にワシを迎えに来るとそう言った。


 あぁ・・・。なぜだろう。ずっとずっと望んでいたことなのに、どうしてこんなにも寂しい気持ちになるのか・・・。


 次の日、ヒロはいつものようにやって来て、目を輝かせながら、話かけて来る。なぜだろう。いつもよりも、今日は長い時間ワシの前にいてくれたに、いつもよりも沢山話かけてくれたのに、ワシはそれでももっと今日は、ヒロに側にいて欲しかった・・・。


   ヒロが、ワシに言う・・・。


・・・じゃあ!また明日ね!バイバイ!


ヒロは、嬉しそうに手を振っていた。・・・



ワシは、ヒロへ最後のオウム返しをする・・・。



 ・・・ヒロ・・   ・・・・ヒロ・・・


・・・アリガトウ・・   ・・バイバイ・・・




 ヒロは満面の笑みを浮かべて、嬉しそうに帰って行った。 





















 次の日の夕方、ヒロはお母さんを連れて、小鳥コーナーへやって来た。


【ヒロ】

「お母さん!お母さん!ここのね、オウム。ぼくの名前を言えるんだよ!!とっても賢くて、可愛いやつなんだ!だから、ねぇ、お母さん。お願い。ぼくたちの家族に迎えようよ!!!」



 ヒロはお母さんの手をぎゅっと握って、そのオウムの所へ行く。



 カゴの前に行くと、そこにオウムの姿は無かった・・・。オウムの変わりに一枚の何か書かれた紙が張ってある。しかし、ヒロはまだ字が読むことかできない。


【ヒロ】

「あれ?どうして、いないんだろう?お母さん、あの紙にはなんて書いてあるの?」



【お母さん】

「あぁ・・・。ヒロ。これはね・・・。」











































・・・・・・家族が決まりました。・・・・・・



       おしまい

読んでくださり、ありがとうございました!

また、次回の作品をお楽しみに!(*´-`)



【長編連載中作品】

【時雨の里】

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/




【闇に沈む侍】

https://ncode.syosetu.com/n3500gt/




【短編小説】

【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】

https://ncode.syosetu.com/n1223gs/


【なお子とプライドの高い猫】

https://ncode.syosetu.com/n7241gs/



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