チャットな日々
次の日から僕はチャットが凄く楽しみになっていた。そして夜また僕はパソコンをつけ急いでチャットに入室した。
管理人:くろあさんが入室しました
くろあ:こんばんわ~
むらぁ:こんw
りあら:くろあ昨日ぶりw
リッド:おいっす
藍:こんばんわ
今日は翠零はいなかった。その代わりにアイコン無しの初めての人がいた。
くろあ:藍さん初めまして。くろあですタメOKなのでよろしく。
藍:はい、私もタメOKなのでよろしくねw
むらぁ:ねぇ皆ってなんか部活入ってる~?ちなみに私はバレーボール
りあら:吹奏楽だよw
リッド:俺は帰宅部ww
くろあ:僕は卓球部に入ってるよ
藍:私はバドミントンだよw
リッド:見事に皆違う部活だなw
他愛もない会話で今日もまた楽しく皆で毎日を過ごしていた。そしてチャットを始めて少しずつ慣れてきた1ヶ月後そのときには僕は父さんがいないときを見計らってパソコンをつけチャットをしたりしていて本当にはまっていた。この1ヵ月間で僕は「w」の意味を知ったり、様々な人たちと出会った。そしてまた今日もチャットへ入室した
管理人:くろあさんが入室しました。
くろあ:こんばんわw
リッド:おいっすw
むらぁ:あ、くろあだwこん^^
奈々:こんばんはw
ん、今日もまた新しい人が来てるな。
くろあ:お初です、奈々さん。タメOKなのでよろしくですw
奈々:初めましてw私もタメOKです、よろしくw
この時奈々のアイコンは黒髪で優しそうな顔の少女のアイコンを使っていた。この時奈々がこの先ずっと僕の重要で大切な一人になるとはこの時は全く思ってもいなかった。
奈々:皆はこのチャットいつごろから始めた?
くろあ:僕は12月後半だから1ヶ月ちょっと前かな。
リッド:俺は4ヶ月だなw
むらぁ:私は3ヶ月w
くろあ:奈々さんは?
奈々:この中ではくろあと一番近いな~w私は丁度今日で1ヶ月w
くろあ:へぇ~そうなんだ。でも奈々と今まで全然会わなかったね。
奈々:私ほんとたまにしか入室しなかったからwほとんど閲覧とかだったよ。。だから閲覧してたとき実はくろあやむらぁの事知ってたw
むらぁ:なるほどねw
この後もみんなでいつものように楽しく過ごした。だけどこの日からりあらに続いてむらぁとリッドのチャットに来ることが減ってきた。
そして今日も僕はチャットへと入室した
管理人:くろあさんが入室しました。
くろあ:こん
奈々:こんw
ムロウ:こんばんw
影:こんばんわ~
朱雀:こんばんわw
ハル:どうも^^
むらぁやリッド、りあらがいない代わりにたくさんの人たちが毎日チャットに来ていた
朱雀:皆って携帯とか持ってる?
奈々:私は持ってるよw
ムロウ:俺も持ってる
くろあ:僕は高校から携帯持ってる・・・・。。
ハル:私も高校から~
朱雀:俺も持ってるぜぃ
くろあ:いいなぁ~携帯持ってるなんて・・・・。僕も欲しいw
ハル:そうだそうだ!うらやましいぞぉ~w
奈々:wwそれよりムロウと朱雀持ってたんだwねぇねぇよかったらメールアドレス交換しようよ
朱雀:おぉいいよw
ムロウ:俺もいいぞw
くろあ:あ~いいな~僕も持ってさえいれば。。
ハル:ほんとだよwここはないもの同士で語り合おうよくろあw
奈々:まぁまぁふたりともwくろあもハルも携帯持ったらメアド交換しようよw
くろあ:高校までが長い…
というわけで奈々たちはメールアドレスを交換していた。僕も奈々とメールしたかったんだけどなぁ。ていうかできれば皆ともメールしてみたいと僕はずっと思っていた。
月日は流れ4月僕は中学2年生となった。まぁ中学2年になったといっても何が変わったとかは特にはなかった。学校へ行って友達と話して部活をして夜はチャットという相変わらずの行動をしていた。だが少し変わったことがあった。それは今まで30分から1時間という制限があったパソコンを使う時間が2時間に増えたのだ。ほんとこの時は父さんに感謝した。
忘れていたがこの某サイトはチャットが7個あった。それぞれ違うチャットで絵を描いたりアイコンが違っていたりしていた。僕がいつも使っているのはアイコンチャットだ。
そして4月半ば今日は父さんたちが飲み会で僕はいつも道り父さんの部屋でひっそりチャットをつけていた。ふとそれぞれのチャットを見てみるといつもと違うチャットになぜか奈々がひとりだけいた。僕はそれを見るとすぐさま入室していた。
管理人:くろあさんが入室しました
くろあ:一括w
奈々:いかつ~w
一括といかつ~はなぜかこのチャットの挨拶となっていた。
くろあ:珍しいね奈々がこのチャットにいるの。しかもひとりで
奈々:うん、なぜか気分で来ちゃったwここのチャットだけほとんど人来ないししょうがないwくろあは入ってきてくれたんだねw
くろあ:あぁ奈々の名前があったからね。
奈々:えへへwありがとうw
くろあ:いえいえどういたしましてwまぁとりあえず適当になんか話そうw
奈々:うんw
この後奈々と楽しく話していた。そして奈々は意外な話題をだしてきた
奈々:ねぇねぇよかったらくろあの本名教えてよ~w
くろあ:え、うんいいよ。
本当に意外な話題をふってきた。あまり本名などはネットでは教えたくなかったがでもなぜかこの時僕には嫌な感じはしなかった。むしろ僕の本名を奈々には知ってほしかった。
こうして僕と奈々は本名を教えあった。
奈々:へへ~なんか嬉しいなw
くろあ:僕もだよ
この後も奈々と1時間はずっと話していた。
くろあ:そろそろアイコンチャットのほうも人数増えてきたし移動する~?
奈々:そうだね。じゃあ移動しようかw今日くろあとふたりだけで話しができてよかったよwまたふたりで話そうね、くろあw
くろあ:僕もだよ。こちらこそそのときはよろしくねw
この日僕は奈々に凄く近づけた気がした。そう本当にこの日は今現在まで一番奈々に近づけた日だった。この日のことを僕はずっと覚えている。
くろあ:あぁ暇だな~。。
ムロウ:まぁそんな時もあるさ。
奈々:暇ってことは平和だって証拠だよw
くろあ:まぁそうなんだけどね。
零翠:そういう時もあるさ。
今日も相変わらずチャットで暇をしていた
くろあ:ていうか零翠久しぶりだねw
零翠:俺はここにはほんとたまに来るだけだからw
奈々:私もたまに零翠がいるのみたことあるw
ムロウ:俺は今日初だけどなw
くろあ:りあらやむらぁ、リッドは元気にしてるかな~?
前にも言ったがむらぁ達はここに来る率が本当に少なくなっていたがもうこの頃にはほとんどというレベルではなく全然来なくなっていた。正直たまに懐かしく思い寂しく何回もまた喋りたいという気持ちは大きかった。
奈々:じゃあ呼んでみる?
くろあ:え!?
奈々:呼ぶっていってもむらぁだけどねwメアド交換してたんだw
零翠:おぉ呼ぼうw呼ぼうw
くろあ:うん、じゃあよろしく奈々w
奈々:了解wちょっと待っててねw
そして数分後に本当に彼女は来てくれた。
管理人:むらぁさんが入室しました
むらぁ:皆久しぶり!
くろあ:おぉwむらぁ久しぶり~ww
零翠:本当に来たw
ムロウ:久しぶりだな、むらぁw
むらぁ:奈々からくろあが寂しがってるって聞いたから来てあげたよw
くろあ:おぃおぃ、僕は別に寂しがってなんかいないよww
奈々:嘘ぉ~今さっきまで元気にしてるかな~とか言ってたくせにwしかもたまに最近来ないねとこ言うじゃんww
むらぁ:やっぱり寂しかったんじゃんw
くろあ:うるせーww
零翠:お前らって仲いいなw
むらぁ:う~んやっぱりこの中では結構付き合い長いしねwまぁ私最近来てなかったけど
くろあ:そうだなwここで初心者だったときよくむらぁに色々教えてもらったっけw
むらぁ:うんうんw懐かしいねw
ムロウ:そんな事があったのかw
奈々:今では良い思い出なんだねw
むらぁ:あの時は楽しかったよね~w
むらぁが来てから皆はいつもより楽しくしゃべっていた。もちろん僕もこんなに楽しいのは久しぶりだった。やっぱりこのチャットにはむらぁが必要だと僕はこの時思った。
むらぁ:さてと早いけどおちようかなw
くろあ:え、もうおちるのか?
むらぁ:うん、色々とリアルで忙しいからね。。
奈々:むらぁちゃんまたメールするよw
ムロウ:俺もメールするからな~w
零翠:またどこかで会いましょうw
むらぁ:うんwあ、くろあまた私がいないからって寂しがっちゃだめだぞww
くろあ:誰が寂しがるかよwでも、絶対またここに来てよwむらぁが来てくれるとやっぱり楽しいからねw
むらぁ:あはwそれって私を必要としてくれているってこと?
くろあ:何もいえないw
むらぁ:ありがとね、くろあそれでも嬉しいよw皆からこんなにあたたかい言葉がもらえることがwそれじゃあね皆今度はいつ来れるかわからないけどまた会おうねwバイバイw
管理人:むらぁさんが退室しました
だけどこの日以来むらぁを見ることはなかった。
むらぁや奈々に並ぶほど大きな出会いを僕はもうひとつしていた。
それは少し時間は戻って中学1年の春休み。この日は父さんが仕事でしばらく家にいないのでこっそりパソコンをつついていた。そして僕がチャットに早く来すぎて僕はアイコンチャットで人が来るのを待っていた。
くろあ:誰か来ないかな~
管理人:とりでさんが入室しました
とりで:こんにちは
くろあ:こんw
とりで:初めましてくろあさん。タメOKなのでよろしくお願いしますw
くろあ:よろしくねとりでw僕もタメOKだからw
とりで:くろあってこのチャットに結構いるよね?
くろあ:うんwあ、ていうか良く知ってるねw
とりで:よく閲覧してたからw
くろあ:閲覧かw入室はしなかったんだねw
とりで:なんか楽しく話してる中入りづらかったから入らなかった。。でも今日はくろあがひとりだから入ってみたw
くろあ:なるほどwありがとう、丁度暇だったんだ。。
これがとりでとの初めての出会いだった。とりでとはすぐに仲良くなれた。それになぜかとりでにはなんでも話せることができていた。歳が一緒だったということもあるし性格が似ていたこともあったからかもしれない。ちなみにとりでのアイコンは黄緑色の鼻の長い動物みたいなアイコンだった。
そしてとりでと出会って10日ほどたった時またこの日はとりでとふたりだった。
とりで:本当にこのチャットは面白いねw
くろあ:だねw僕もここは好きwなくてはならないものになってるw
とりで:うん。春休み中にこの場所と出会ってよかったwこれからもたくさんの人と出会っていけたらいいなw
くろあ:出会えるよ。これから先ずっとねw
とりで:くろあ、これからも友達としてよろしくねw
くろあ:もちろんだよ、よろしくねとりでww
だけどとりでは毎日来てたのに春休みが終わるとパタリと来なくなった。
だがとりでとはこの先1回だけ会うことになる。




