表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/20

思想

あれからアイコンチャットでの問題をどうしたらいいか考えていたのだが僕はまだ答えが出ないでいた。



そして僕は少しだけ心を落ち着けるために今日はアイコンチャットにはいかずにタウンに居た。

というよりアイコンチャットに行っても誰も居ない。


タウンにはいつものメンバーが居た。

タウンは今のアイコンチャットとは違い楽しく会話をすることができた。

こうやって楽しく会話をするのが久しぶりなようにも感じた。



しばらくするとここでタウンに意外な人物が現れた。

現在の入室者のところに目を向けてみるとそこには「キキ」の名前があった。

キキといえば元気な子でそして僕が振った子でもある。振ったと言っても正確にいえば僕の優柔不断な返事で終わらせてしまったが他から見ればあれは振ったと言えるだろう。

そして気づけば僕に一通のメールが届いていた。

それを開けてみるとメールの送り主はキキだった


「くろあ久しぶりw元気にしてた?」


読んでみるとたったそれだけのことだった。

とりあえず僕はメールを返信することにした。


「本当に久しぶりだねw約2年ぶりになるのかな?僕は元気だったよw相変わらずタウンもしてるしね」


そういえばもう2年も経つのかとも思いつつ僕は返信メールを送った。

送った後すぐにメールが帰ってきて僕は再び開けて読んでみた。


「2年かぁそんなに経つんだねwそれにしてもくろあが元気そうでなによりだよ。今日はくろあが居るうちに来れてよかったよw」


本当にタイミングがいいなと思いながら僕はキキとのメールを続けた。


「僕も久しぶりにキキと会えてよかったよwキキはタウンまた始めるの?」

「うん、久しぶりに始めようと思って再登録してみたw」

「そうかぁ。それじゃあまた一緒に話せるねw」

「うんwこれからもまたよろしくねw」


どうやらキキはタウンを再開するようだった。

だけど僕はキキに聞いてみたいこと…聞かないといけないことがあった。


「ねぇキキひとつ聞いていいかな?」

「ん、何?」

「キキが前タウン辞めちゃったのって僕のせいなのかな?」

「え、急にどうしたの…w」

「だって僕がキキに告白されて振った後から急に来なくなっちゃたじゃないか。だからあれってやっぱり僕のせいだよね?」


僕がキキを振った後キキは毎日アイコンチャットやタウンに来ていたのに一切来なくなった。どう考えても僕が関わっているに違いない。



「何言ってるのw確かにくろあに振られたあの時凄いショックだったのは覚えてるけど別にそれとは関係していないよw私が来なかっただけだよw」

「でも!多少なりとも僕は君を傷つけちゃったんだよね!?」

「だから私は全然大丈夫だってwそれにこうやってタウンをまた始められたからいいじゃないw」


キキはどうやら全然気にしていないようだった。


「そうなのか。だったら僕も気にしないけど…」

「うんうんwそれよりなんで私がくろあのこと好きになったか覚えてる?」


キキが僕を好きになったきっかけか…。

正直全然覚えていない。そういうメールは来たの覚えているけどさすがに2年前のことは…。

メールも残ってないし。


「ごめん覚えてないよ」

「そうか~やっぱりねw私がねくろあを好きになった理由は優しいからだよwでもその優しいはただ優しいってわけじゃないんだよねw言い方難しいけどくろあはいつも私を楽しくさせてくれたのw」


僕がキキを楽しくしていた?

そうだったかな?

そんなことを考えていると続けてもう一通メールが来た。

そういえばむらぁの奴もそんな事を言ってたような…


「それに他の人もくろあのこと大好きなはずだよw」

「いや、それはないだろw」


さすがにキキが言っていることは冗談だろう。


「そう思っているのはくろあだけだと思うよwはぁ…やっぱりライバルは多いなw」

「あの、ちょっと言ってる意味がわからないんだけど」


キキの言ってる意味が僕には全然通じてこなかった。


「全くくろあは鈍いんだからw」

「いや、そう言われても…」

「でもね、くろあは自分を一回見直したほうがいいかもw」

「見直す?」

「うん。そうだよwそうしたら考えがまとまるかもねw」

「えっと、もしかしてキキってここ最近アイコンチャットで起きたこと知ってるの?」

「うんwだって過去ログ残ってるものw」


しまった…。あの時凄い戸惑ってたから過去ログ消すの忘れてた。

あとで全てクリアしておかないとな。


「そうかwありがとう教えてくれてw」

「いえいえwだからくろあ色々と大変だけどがんばってねw」

「あぁじっくりと考えて自分を見直してみるよw」

「うんwそれに今回は私出る幕なさそうだな…」

「え、出る幕?」

「ううん。なんでもないwそれじゃあ今日は私落ちるねwまた明日から来るから相談したいこととかあったら頼ってねw」

「頼りにしてるよw」

「任せて!それじゃあねw」


そう言うとキキとのメールが終わりキキは退室していった。


それにしてもまたキキとこのようにメールができるようになるなんて思いもしなかったな。

やっぱりこうやって仲のよかった相手と再び交流できるようになるということは嬉しいことだ。




それにまさか田村だけでなくキキにも今回のアイコンチャットの事件について言われるとはな。

キキに言われたとおり一回自分を見直してみよう…。









だけどとりあえず今はアイコンチャットの過去ログを消しにいこう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ