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心の星  作者: 深織
9/9

プロローグ

親の離婚は無事成立して、お父さんが単身赴任していたことから私とお母さんは引っ越さずにすんだ。


お母さんともちゃんと話し合って、仲直りできた。


そんなわけで私は学校に元通り通っている。


違うこととしては湊人と付き合うことになったことぐらい。


凛凪や碧にはだいぶからかわれたけど幸せだ。


ある日、湊人とともに学校から帰っている途中に颯樹に会った。


「さつき」


「あ、ほのか」


その後私たちの間には沈黙が流れた。


颯樹はどこか気まずそうな顔をして私たちを見る。


見ると湊人も颯樹を見つめている。


「どうしたの?」


私は沈黙に耐えられなくなって、どっちに聞いたのかわからないような質問を投げる。


すると湊人が覚悟を決めたような顔で答えた。


「俺、灯と付き合うことになったから。兄貴」


「…そっかよかったな、湊人」


湊人も颯樹もどこか清々しそうな顔をしている。


私だけが訳がわからなかった。


「え、兄貴?さつきと湊人くんって…」


「兄弟だよ」


颯樹が答えた。それに湊人が続く。


「俺が小学校に入る前くらいに親が離婚して、俺と母さんは引っ越したんだ。でも母さんの病気がわかって母さんは今年の初めに亡くなった」


「そうだったの?」


「うん。それで戻ってきたんだ。でも灯、うちが離婚する前に結構遊んでたと思うんだけど今のいままで覚えてなかったでしょ」


「うっ、ごめん」


すると湊人はふっと笑って許してくれた。


「しっかし、湊人、くんか」


颯樹が笑いながら湊人に言う。


「ね、灯、俺のこと、湊人って呼んでよ」


「えっと…み、湊人?」


すると湊人は私を見てきた。


恥ずかしそうで、でもとても幸せそうな笑みで。


「俺も言ってればよかったのかなぁ、好きって」


「…?誰に?」


「誰って、ほのかだよ。俺はずっとずっと好きだったんだよ」


「え、嘘だよね?」


さっきから私は混乱しっぱなしだ。


颯樹は湊人の兄で?颯樹は私のことが好き??


「灯、ほんとだよ。俺兄貴から聞いたもん」


「そうだよなー。俺言ったのに抜け駆けしやがって」


「それは兄貴が言うの遅いからで」


私が頭を整理している間にも会話が進む。


「さつき」


「何?」


「私は、さつきの気持ちには応えられない。私にとってさつきはお兄ちゃんみたいなものだから」


「そっか、そりゃね」


「けど、私はさつきにいっぱい助けてもらった。だから、これからもずっと見守ってよ。って図々しいか」


「ううん、俺は灯の味方だから。ずっとほのかを照らし続ける星になるよ」


私は思わず笑いそうになった。


(それじゃ、湊人くんが私を助けるようにお願いする相手はさつきになっちゃうじゃん)


2人を見てニコニコしている私を不思議そうに見る2人。


「どうした?」


「ううん、なんでもない。ありがと、さつき」


私は2人と微笑みあった。




あなたを照らせるように、想いが伝わるように、


私は


俺は


今日も星に願う。



Fin.

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