表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
骸骨の林田ガイコツ。  作者: 筋肉愛の申し子
8/8

林田ガイコツと姫 その②

前回までのあらすじ

昨日、迷子の子を家に帰す手伝いをした林田ガイコツだったが、なんと、その子は、根本 勇姫の弟だったのだ。そんな話を笹本、田中らとしていたら、背後に……………………。



とんでもない緊張感が全身の骨を伝う。


根本 勇姫。

体育委員会の委員長であり、バスケ部でも部長を務めている。

中学校からの付き合いだという笹本曰く、文武両道で完全無欠。

学生として、人としてのひとつの答えを見ているようだ、と笹本が彼女を称していたことを思い出す。

根本 勇姫。勇ましい姫。往年のディズニープリンセスを彷彿とさせる名前だ。

実際の彼女は、「姫」よりも「勇」の要素がとても強く出ているように思える。

名は体を表すなんて言葉があるが、言葉には、そんな特別な力があるように思えてならない。


「ちょっと、大丈夫?」

「……あ」

つい考え込んでしまっていた。

「ねえ、昨日私の弟とさ……遊んでたでしょ?」

やっぱり、話がこんがらがっている。

いや、あながち間違いではないか。

「帰り道に、きょろきょろしてる小学生を見かけたから、話を聞いたら迷子だったんだよ」

俺は続けて回答を述べる。

「それで、その子が通ってる学校の近くまで案内して、そこで別れたんだよ。そしたら、その子が根本の弟だったってわけ」

「……」

この事件の真相があまりにも単純だったゆえに、根本は見るからに拍子抜けした様子だった。

「そう……ごめんなさい。話も聞かず、一方的に……」

「全然、よくある話だよ」

絡まった糸は、簡単に解けた。

むしろ、最初から絡まってなどいなかった。

ふと、時計に目をやる。

授業が始まりそうだ。


「まず、最初に課題回収するぞー」

え?

思わず、笹本の方に目をやると、まぁ予想はついたが課題をカバンから出そうとしているところだった。

次に、田中の方に目を向けると、目が合った。

考えていることは同じの様だ。



「田中と林田は後で俺と職員室の掃除な」




林田ガイコツは何処にでもいるガイコツであり、男子高校生である。



ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。

今後もよりよい作品を作り続けられるよう精進して参ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ