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続・浪人詩集  作者: 屯田 水鏡
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六月一日

六月一日

今日、給付金申請書が届いた。

どうせ、記入方法はとてつもなく難しいのだろうと思っていたのだが、予想に反したものだった。

どちらかというと、容易いといった方が正しい表現か?

早速、今日の内に記入して、返送した。

僕は、オンライン申請なんて出来ないから、申請書に記載をした後、何度も確認して、返信用封筒で、郵送したのである。

宛先は市長となっている。

なるほど、申請書を回収して、市民に給付金を支給する迄の煩雑な手続きは市の職員がするのだな、という見当がついた。

各市の職員の中には、「通常の業務の他に当該業務を押し付けられて困ったことだ」などといって、さんざぼやいている人もいることだろう。

だが、市の職員は「どこの店に行ってもマスクが無い、何とかならないのか」といっても、言を左右にするばかりで、何の解決策を採ろうとしなかった。

「新型コロナ関連については、厚生労働省に問い合わせてください。電話番号を言いますので」と言うばかりだ。

どうせ、その電話番号にかけても繋がらないことは分かっている。

その上、「もういいよ」と言って電話を切ろうとすると、「それでよろしいですか?」と念を押す。

「よろしくないが、アンタと話しても埒が明かないから仕方なく電話を切るんだ」と声を荒げたいが、我慢をする。極めて健康に悪い。

友人が、三十七度以上の熱があったので、保健所に問い合わせたが、朝から晩まで電話を掛けても、結局、いつも話し中で、繋がらなかったそうだ。

因みに、六月一日現在、まだ、マスクは届かない。

ところで、申請書の欄に、給付金を、希望する、不要とどちらかを選択して、チェックするところがあるが、それは必要なのかどうか、甚だ疑問である。

またまた、ところで、ニュースを見ると、持続化給付金の事務を請け負った者が、その事務を大手広告会社に丸投げして、差額の二十億円の使途が不明確だという問題が生じているようだが、事業を受けてそのまま下請けに出して、差額を手にするなんてことは、日本の社会では昔からある慣習なのだ。別に驚くことはない。

そんなことは許せないと思うなら、あなたが日本の政治を変えればよい。

随分な昔、坂本龍馬という若者は、故郷にいる姉に、日本を洗濯する、という手紙を出している。

だが、この爽やかな青年は、三十二歳で暗殺されている。


一句

日の下を、洗濯したし、梅雨の空


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