覚醒した力
神無月翔がスキル、【災厄】を発動したとき、ドラゴンは生まれて初めての恐怖を感じた。今まで自分が帝王だと、最強であると信じていた【緋色の帝龍】、その自分が恐怖しているということは、プライドを傷付けるには充分だった。しかし、今翔は黒い球体の中にいる。それは翔の体からあふれでた黒い魔力が、まるで翔の身を護るかのようにできたものだ。それをチャンスと思ったドラゴンは
「グルゥァァァァァ」
そう叫び、翔に火の玉を放つ、最初に翔に放ったものとは比べ物にならないほどの威力、
ドガァァァァァン
そんな爆発音が聴こえた、それほどまでの威力の火の玉をドラゴンは放ったのだ、だが、それでも足りない。黒い球体には傷ひとつ付いてなく、綺麗な状態だった、しかし、黒い球体にひびが入った。
パリ‥‥パリリ‥‥パリーン
そして黒い球体があったところには翔が立っていた、しかし、翔には黒いエネルギーのような翼がはえていて、剣も黒いエネルギーのような刀身になっている
「対象を発見、これより殲滅を開始する」
感情の籠っていない声でそう言うと、翔はドラゴンに近づいて来た。これまでとは比べ物にならない速さで。ドラゴンは空に逃げる、空ならば大丈夫だろうと思ったのだろう。それでも翔からは逃げ切れない、翔は翼を使い、空を飛び、剣を振る。それはドラゴンの硬い皮膚をいとも簡単に切り裂いた。ドラゴンは勝てないと思い全力で翔から逃げ出した。だが翔は。
「【破滅の閃光】」
剣先から黒いレーザ―を放った、その一撃で、ドラゴンはこの世を去った。
「対象の殲滅を確認、スキル【災厄】解除」
そう言うと、翔から翼が消え、剣からも禍々しいオーラが消え、翔はその場に倒れた。
◇◆◇◆◇◆
「ここは」
俺はドラゴンに殺されたのではないのだろうか?もしかしてドラゴンが俺に興味を無くして帰って行ったのかも。でも
「いったい、何があったんだ?」
木々が薙ぎ倒しされているのはわかる。だがあのクレーターのようなものは何だ?
「馬鹿な俺が考えても仕方ない、取り敢えず【確認】」
名前・【神無月翔】
種族・【人間】
性別・【♂】
職業・【なし】
Lv・【267】
攻撃・【82430】
防御・【80200】
速度・【72840】
知力・【76420】
魔力・【70420】
魔法防御・【71600】
【固有スキル】
【災厄】
【保有スキル】
【種火】【浄化】【水】【闇】【雷】【土】【火炎弾】【水弾】【光弓】【雷弾】【岩弾】【闇弓】【?????】
【称号】
【龍殺し】【狩り人】
「何だ?これ」
俺は自分のレベルの高さとステータスの高さに驚きだ、ここまでくるとなんでもかんでも作業になっちゃうんじゃね。まぁそれはおいておくとして、俺が目を引かれたのは【固有スキル】の【災厄】と【?????】の二つだ。何か調べてみようとタッチするも、全く反応がない、んーー、何なんだこの二つのスキルは。
「だめだ、全くわからん」
俺の頭ではわからないため一度村に帰った、しかしそこで俺はあることに気づく。
「あっ、エイン今日いないんじゃん」
その日は夕食も食べずに眠ってしまった。
はじめて三人称視点に挑戦しましたがどうでしたか?感想宜しくお願いします。