人が住んでいるところに行こう
俺はとても驚いている。
何故なら、俺の目の前にいる女性が、危険度★★★★の【マンティス・ジャック】を一撃で倒したからだ。
危険度は最大で★10個、そのうちの★4つと言えば、上級の冒険者3人でやっと倒せるレベル、らしい。
「聞こえなかったの?貴方の名前は?」
俺が考え事にをしていたらエインさんは苛ついたかのような声を出した。
「お、俺の名前は神無月翔です」
若干びくつきながらも答えた俺、それはそれはみっともないものだっただろう。
「そう、翔君ね、じぁあ質問よ、貴方、何でここにいるのかしら?」
「そ、それは」
女の子に跳ばされて異世界から来ました、何て言っても信じてもらえないだろう。どうしたら。
「エイン様」
突然、兵士のような格好をした男がやって来た。
「あら、どうしたの?そんな声をあげて。」
「困ります!勝手に里を抜け出されては」
里?俺は聞き慣れない言葉に困惑した。
「いいじぁない、私がこんなところで死ぬはずないでしょう。」
「ですが」
「うるさいわねぇ、焼き払うわよ。」
怖、この人今確かに焼き払うっていったぞ
「それはともかく、その少年はどうしたのですか」
「【マンティス・ジャック】に襲われていたから助けてあげたのよ」
「マンティス・ジャックにですか?」
「ええ、そうよ。それと彼、怪我をしてるから里に入れてもいいかしら。」
里に?水と食料に困らなければ嬉しいが、兵士の人が少し考え。
「いいでしょう、ですが住む場所はどうするつもりですか?」
「別に、私の家に住めばいいじゃない」
なっ!女性と同居だとそんなの、俺の理性が持つはずがない!
「‥‥‥それなら別にいいでしょう」
ええぇぇぇ、許しちゃうんですか兵士さん。
「ということで行きましょうか、翔君」
「ええ、わかりました。」
「というわけで早速里に入るわよ。」
「里なんてないじぁないですか。」
「何を言ってるの?里なら」
フィリアスさんが【解除】と言うと今までの景色が無くなり、村のような景色が表れる。
「ようこそ翔君。魔法の栄える村、【マジックヴィルチィ】へ 」
俺はその村の光景に、目を奪われた。