勇者召喚?そんなものなかった。
俺、無月翔は、急に学校に現れた女の子によって幻想世界に跳ばされた……………はずだった。
俺が跳ばされた場所には俺以外の人はいなくて、周りには建物1つさえなく、木々がたくさんはえているだけである。………もしかして、俺。
「召喚失敗された系かぁぁぁぁ」
誰もいない森に俺の叫び声が響きわたった。
◆◇◆◇◆◇
それからいくらか時間が過ぎ、少し冷静になって今の状況を把握しようとした。
ポク、ポク、ポク、チーン 。
無理だろ、今まで普通の生活してた現代人にこの状況を把握しろとか無理でした。しかし俺はそこで、
「女の子にこの世界についての本をもらってたんだ、それを見れば何か分かるかも」
俺はその本を探すために周りを見渡した。そして俺は本を見つけた、しかしその本は。
「ちょっと、大きすぎじぁあありませんかねぇ」
その本は国語辞典の約7倍ほどの大きさがあったのだ。俺は今日何回目かのため息をついた。
◇◆◇◆◇◆
俺は今、森の中を探索中だ。
理由としては2つ、まず1つめは、人の住んでいる町を発見する事、人の住んでいる町を発見すれば、まず衣食住は確保する事ができるからだ。お金は………頑張るしかない。次に2つめだ、それは食料を確保する事、理由はもし、もし町を発見する事が出来なければ、食料を手にいれるのは難しいからだ。そのためまだ明るい今に食料を探した方が安心だろう。
「痛っ」
考え事をしながら歩いたせいか何かにぶつかって閉まった。俺は恐る恐る顔をあげると、そこには怒り狂った猪のような生き物が。
「ごめんなさぁぁい」
俺と猪の命懸けの鬼ごっこが始まった。しかし俺は走り始めると自分の足の速さに驚いた、しかしそんなことに気をかける暇もなく逃げていると、木に足をひっかけ転んでしまった。
「俺なんか食べても美味しくないよ、だから許してぇぇぇ」
しかしそれでも猪は歩みを止めない。
「うわぁぁぁ」
そう叫び俺は破れかぶれで足を振り上げた。すると
「プギァァァァァ」
猪は空高く飛び、この世を去った
「え?」
俺は、拍子抜けな言葉を発した。