翔の決意
俺は魔王を倒した、だけどこいつはまだ生きている。油断は出来ない。魔王の首に剣を近づけた。すると
「ククク、クッカッカッカッカ」
「何か可笑しいのか?」
「もう死ぬのを待つだけの私を、ここまで警戒している貴様が面白くてな」
確かに、こいつはもう死んでないのが不思議なくらいだ、だからこそ警戒する。
「あくまで剣を退けるつもりはないのだな?」
俺は首を縦にふる
「この剣を受け取ってほしい」
「この剣はお前の物じゃないのか」
「この剣のことを物などと言うな!!!」
魔王が怒鳴る、その気迫にやられそうになってしまった。
「すまんな、この剣を馬鹿にされる事だけは絶対に許せなくてな」
「‥‥‥‥すまない」
「こちらこそすまない、この剣は魔力が無いことがわかり、一族から見捨てられた私の唯一の味方だったからな」
「そんな大事なんて余計」
俺の言葉を魔王が「だからこそ」と切る
「こいつはこんなところでなくなっていいものではない、だから翔、貴様に持っていってほしい」
俺はこいつのこの剣への思いを感じた。
「わかった」
そう短く答えると魔王はどこか安心したような顔をした。魔王の体が霧になって消えてゆく。
「さらばだ、我が剣を頼むぞ、翔よ」
「ああ、まかされた」
そう返事をすると魔王は空に霧散した。
◆◇◆◇◆◇
「結局、エインとの約束は守れなかった」
必ず生きて帰る何て言っておいて恥ずかしいな。そんなことを考えていると空から手紙が落ちてきた。俺はそれを手に取る。そして手紙の封を切る。
《神無月翔へ》
この手紙はあなたが生きている、そして敵との戦闘を終了したときに自動で貴方の所に届くように設定したものよ。貴方の事だからどうせ私と必ず帰って来るとか約束して、それを守れなかったとか思ってるでしょうね。私は貴方を異世界から迎えに行くわどれだけ時間がかかるかわからないけど必ずね。だから、必ず死なないでね。
《エイン・フィリアスより》
俺はこの手紙を読み終わって涙した。ああ、何年でも待ってやる、絶対に生きてみせる。この世界で俺は生きていく。
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