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【奥へ】

あれからは 何体ものお化けが登場!! 全てウパーにとっては序の口で、マキにとっては「......おー」。 だが棗は......


「うおおおぉぉ!!?」

「......っ!! ちょ......」

「だぁぁぁぁあああぁぁぁ!!!!!!!!」


全て 怖かったらしい。 係員にとっては天国なのだろうが。


でもあの 事件からは一回もマキに近づこうとしなかった。 流石に 「何をやっていたんだ、俺は」とか 思っているんだろうな。 まぁ、いいや


そろそろ15分は経って来た頃だろう。 そろそろここも最後を迎える時が来たようだ。

少しだけ これまでのワザワザ感がなくなったから そう思っただけだが。


「......ぉぅっ!!?」


「アハハハハ!!」


あまりのオドオドさで ウパーが我慢できなくなった。 完全にワザと物音をだして 怖がらせていた。 流石にカチン と来たのだろうか。


棗が、飛んでいたウパーをわしづかみにし、前に突き出しながら 歩きだした。

......うーん。 ガードのつもりかな?


クスっと笑ってしまったマキ。 一瞬で気づいた棗は「......なんだよ」と、顔を赤らめて言った。 やっと自分自身を見つけたか


その間も ずっと歩いていると、やっと出口が見えて来た。


「あ、出口」

ポンっと言ったマキの言葉にすぐに反応し、素早い早さで出口を突破した。 そこにいた女観光客の集まる中に。 それだけ 怖かったのかな?


当たり前のように 観光客は棗を囲んで 叫ぶ。 森にいる幽霊が驚くだろ......


「......何を考えてるんだろうね」

ウパーがマキに微笑む。 一度棗に目を移してから、「だよね」と答えた。




そい言えば 先に出発した紗奈達が 見当たらない。 観光客に囲まれる棗を引っ張りだし、紗奈達がいないと言おうとした


だが、今度は「組織の番人だ!!」の声が上がる。 それと同時に女観光客ではなく 男観光客はマキ目当てで集まってしまった。


「......マジ?」

男観光客に囲まれ、いろんなことを聞かれまくるマキ。 しかもウパーが子供の手に渡り......恐ろしい扱いにうもれている......!!


このままじゃ 身動きもできず、紗奈達を探せなかったら......


......の瞬間。


観光客の間から流れるように飛び出る長い手。 それは迷わずマキの左腕をとった。

そのまま引っ張られるマキは、観光客の波から逃れられた。


「大河たちがいた。 早くしろ」


なんとも無愛想な言葉。 ムカ とはくるが、今はそんな場合じゃないらしい。

子供に捕まっているウパーに「大河達がいたってよー」と 声をかけた。


「わかったよぉ~」と、とろけるような声をだし 子供の手をスラリと抜け、マキ達の方へ飛んでいった。


その時には引っ張られていたマキの腕も、自然に森の奥へ進んでいた。


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