【後夜祭】
先程待ち合わせ場所と決めた建物の玄関。 いち早くマキ達が到着した。
ウズウズしていた紗奈は
「こうゆうのって新しい出会いとかあるんだよね~!!」
これが現役高校生の思考というものだ。 まぁ、現役じゃないか
足音がした先には、キッチリと着替えた犬井、大河、棗。
犬井は一言で済まされるくらいチャラい。 灰色のジャケットに同色のズボン。 Yシャツは第2まで開けていた。 大河は結構キッチリと着こなしていた。 黒いパーティースーツ。
棗は礼服......、まぁギリギリ礼服。 黒い服で黒いネクタイ。 コレも綺麗には結ばず垂れ下がっている状態。 ポケットにも手を入れていた。 まだ棗だからダサくないのだろうか。
「先輩......。 いかついですね......」
どうやら本音がこぼれ始めた犬井も十分危ないけどね。
「てかあの子いないじゃん」
誰も触れない所にやっと触れることができた。 答えたのは......紗奈だ。
「カナンちゃん。 あの子緊張してんじゃないの?」
ニコニコしながら言った。 そんなことだ~れも理解しないと思うけど?
紗奈は「何ならあんたの魔法でみちゃえばぁ? 心」と。
......そーゆー趣味とかないんだからさ~......
色々で済ませる......のも悪い気もしたけど、時間がないのなら仕方ないか。
来させるついでに。 うん、ついでに見てみよう。 と言い分を作り、カンナの心を覗く。
(何なの⁉あの人⁉ 龍雅 棗だ!! めっちゃくっちゃカッコイイわぁ!!!!)
......シーン。 とならざるを得なかった。
目の前にいた棗にまで見えてしまっていたから。 あー、結界忘れてた~......
「お前 見せつけたな」
......はい。 すみません
読心術をやめ、テレポートで来させた。 流石にマキと棗は、みんなとは違う視線であったが。
カンナは見事にぷっくりとした身体を隠し、オレンジ色のドレスを着こなしていた。
「ごめんなさい、遅くなりましたね」
申し訳ないなぁ。
タダでさえ棗の表情が危ないため、精一杯気を振り絞って知らないフリをしたが......
やっぱり無理なんですよねぇ。
「紗奈ちゃんが私の名前言ったらしいから 飛ばしますよ。時間がないんです、行きますよ」
ゴメンね。 あーもう本当気まずい
人気のない玄関から、大勢いる広場へ移動する。
ぱっくり別れる男女。 すぐに着いたからあまり不愉快ではなかった。
丁度祭りが終わったらしく、別館の方で皆集まっていた。
後夜祭が始まるセレモニーが始まるらしい。
安心した息を吹き出したカンナは「間に合った......」と呟いた。
何でこんなに急いで私たちをここに来させたのか......
セレモニー時に明らかになるなんて思いもしない




