【礼服】
まだ騒ぎの大きい広場を離れて、午前お化け屋敷を行っていた森に入り込んだ。
棗にはちょっとした抵抗もあったが、変に何人にも自分の弱点を知られたくないと、森のまだ明るい所にした。
「さて。 もう残りも少ないでしょ? 部屋戻っていいかな? 肩痛くて......」
肩を抑えながら紗奈に言うマキ。
だが違っていた。
「ナニイッテンノ? あんた」
......はい?
その言葉にはみんなが気を寄せた。
ウパー、棗、もちろんマキ)も。
「これからが本番でしょ!! お、来るよ!!」
パッと魔法で光を赤らした紗奈。 一瞬にして明るくなった森。 そこから出て来たのは......
「......誰?」
誰よりも早く声を出した棗。その先にいたのはちょっとだけふっくらとした女。
明かりが消えた瞬間に
「後夜祭を忘れちゃイかんよ!! なぁ?」
中途半端な、なまりを見せた女。 また先に棗が「誰なの、あんた」と言う。
かなりイラついている棗にきずかない女は「自己紹介なんて後!! 時間がないんだから 着替えて!!」
とだけいって、マキを指差して来た。
「何」
流石にウルサイと思ってしまった。
「時間ないからみんなをテレポートで飛ばして!!」
魔方陣を用意したらしく魔力は出るけど......ねぇ?
あーもう 嫌だわぁ、こうゆうの。
紗奈が言うに、やはりありきたりな後夜祭というものが残っているらしい。
普段着用しない礼服を着て、普段関われない人と関わって、新しい関係を築いていこうというセガレの提案。
こうゆう時だけはマジで考えるんだよね。
嫌々みんなを部屋に飛ばしたマキ。 部屋には、当人しか解除できない魔方陣がかけられていた。
「マキ、時間ないよ? 早く着替えてよね!!」
と言いながら、紗奈の物であろう桃色のフリルが多い礼服を来始めていた。
マキのベッドの上に静かに置いてあった服は、紗奈とは正反対だった。
黒いジャケットにシンプルな黒いドレス。
......セガレにとって私はどう見えてるんだよ。 思わずイラっと。 仕方ないか。
装飾品も多彩あったようだが、マキのだけは用意されていなかった。
元からの番人であるマキには、魔法制御の物だけで十分だったからだ。
いつもとは異なり後ろ髮をいわいた。 目の前でメイクをしていた紗奈だったが、まさかのコレも不用意。 ここまで来ても素顔で行くことになった。




