【零れる】
はぁ!?
性に合わないなつめが叫んだ。
その叫びに え? とでも言っているかのように 首を傾げるマキ
「......何でそんなに叫ぶの......?」
言葉どおりの表情で 問いかけたマキ
いやいや 聞かない方がおかしいだろという風に顔を歪める。
まぁ、今まで座っていた女がいきなり「探しに行こう」なんざおかしいと思いますけど。
だけどもう時間を無駄にはしない方がいい。 そう思い、立ち上がったマキは話を続ける。
「流石におかしいでしょ? こっちから言った方が道は開けるよ。ね?行こう。」
流れで手を差し出す。 憂鬱な表情をし続ける棗。
棗の目線が変わったと思ったら、その先にはウパー。 どうやら気になるらしい。
そう感じたマキ、もちろんウパーは起こして連れて行くよ? そう言った。
体を揺すりウパーを起こす。 スヤスヤと眠っていた目は一瞬にして大きく開き、ウキウキした顔で見つめる。
「何、何? やっと行くの? ねぇ、いくのぉ?」
子供のように足をバタバタさせ、マキ 棗に問いかける。
何でそんな元気なんだよ......と言っているような顔の棗。 もう仕方ないとも思ったのだろうか。
勢いよく石段から腰を上げ、大きく背伸びをして 口から大きな炎を繰り出す。
「......んなら行くぞ」
どうやらやる気が出て来たみたいです。
もうすっかり暗くなった組織地域。
でも、祭りで騒ぐ観光客で明るくなっている様にも見えていた。
お客様の持つライト、魔法で明るくしているのもあり、所々点が激しく見える。
だがコレはまた難題。 こうも微妙な光の中、数人の友を探さなければならない。
透視で探す? そんな出来たら今頃りんご飴でも食ってますよ。
「いいなぁ、りんご飴......」
マキを見つめながら呟くウパー。 なぁーにおねだりしてんじゃ。
「見つかったら好きなだけ食べなさい。 ほら、探す!!」
ウキウキしていた顔もすぐに消え、「ケチ」とだけ呟いて あたりを見回し続けた。
先程から無言で目の先だけを見つめる棗。 ポケットに手をいれながらゆっくり歩いていた。
お客がうるさいと思えるほど棗に歓声を注いでいた。
「キャーキャー!! 棗だよ!!」
「すっごぉい...... 圧縮されちゃうぅ~」
など意味すら分からない言葉もあったけど。
うぬうぬ考える理由もないことを思い続けたマキに、やっと先が見えて来た。
「おい」
短い声を出した棗。 思うとおりの先を見ていなかった様で、頭を掴まれ正しい方向にされた。
「いたよ。 ほら」
棗が言った先に......。 やっとの思いで......
思わず溜め息がこぼれる。 そんな感動的な場面じゃないけどね。
「マキ!! もぉ~どこいってたの!!?」
あまり空いてもないが、何だか久しい感じでいっぱいだったマキ。
「紗奈......!!」
声も出なくなるほど私は嬉しかったけどね。




