其の四.九,オモイカネ―思金―&八百《やお》万《よろズ》の日の出大作戦
微妙に人物紹介から外れた内容になっているかもしれません。ごめんなさい。
オモイカネについてはまたの投稿で詳しく載せておきます。
オモイカネは、思慮の神です。天地が分かれた初めに現れた三柱の天つ神(天上の神の名称。対して地上の神は国つ神と呼ぶ)の一柱、タカミムスヒの子にあたります。
アマテラス(日本の最高神)が天の岩屋にこもった時は、八百万の神々の中心に立ってその深い知恵で謀を凝らし、みごと彼女を引き出します。
ここでは、そんな彼を筆頭とした天安川会議に参加した八百万たちを紹介したいと思います。
〈オモイカネ〉
高天原のインテリジェンス。父親はアマテラス同等の最高神よろしくのタカミムスヒ(=タカギ)。スサノオのせいでアマテラス(日本の最高神)が岩屋に引きこもって長い夜が続いたため、天安川(姉弟でギャンブルしたところ)の河原でアマテラスをどう引き出すかの緊急会合を主催する。
[〇協議の結果〇]
VIP(アマテラスよりお偉い神さま)がやってきたのでみんなでどんちゃん騒ぎして日本の最高神を引きずりだそう作戦。
・一,常世の長鳴き鳥(=ニワトリ)を鳴かせる。コケコッコー。
・二,三種の神器の一つ、八尺の鏡を作らせる。
・三,三種の神器の一つ、八尺の勾玉を作らせる。
・四,榊に鏡や勾玉などを取りつけてVIPへの捧げ物を作らせる。
・五,ウズメ(巫女)のストリップショー開催。観客は八百万。
・六,タヂカラオ(マッチョ)を岩屋戸の脇に忍ばせる。
実は、VIP=アマテラスです。
ウズメのストリップショー(=神懸かり)でげらげら笑う八百万の神々の盛り上がりに引かれたアマテラスは、岩屋の戸を少し開け何をしているのかたずねたところ、ウズメ(巫女)が「あなたさまよりも貴い神がいらっしゃったので、みな喜び浮かれているのです」と返します。
そこへすかさず作らせた鏡を持っていったところ、鏡というものを知らなかったアマテラスは、そこにうつし出された神々しい自分の姿をそのVIPのものだと勘違いします。
その姿をよく見ようとアマテラスが岩屋から身体をちょっと出したところで、脇に隠れていたタヂカラオ(マッチョ)がすかさず腕を引っつかんで引きずり出します。最高神相手の荒業も、ようやく訪れたチャンスの前ではやむを得ませんね。
こうしてオモイカネと八百万の作戦は大成功。
高天原と地上には無事太陽の光が戻りました。
『常世の長鳴き鳥』の意味、わかりますよね?
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