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其の九,アヂシキタカヒコネ―阿遅志貴高日子根―

「死者と同一視するなど、言語道断だ!」


 さて、死んだアメノワカヒコは、天から降ってきた父や妻たちに、八日に渡ってとむらわれました。

 ワカヒコはその時、死者を安置するためのという建物に収められているのですが、そんな悲嘆に暮れる彼の親族の目の前に現れたのが、このタカヒコネです。

 タカヒコネは、ワカヒコの親友として弔いに訪れました。彼は、ワカヒコの妻のシタデルヒメの、実兄にあたります。

 実は彼、親友のワカヒコと瓜二つの顔をしています。同じ顔の親友とは、実に奇妙なものですね……。このタカヒコネが、この後めちゃくちゃなひと悶着を起こします。


〈タカヒコネ〉

 ワカヒコの自称親友。ワカヒコがタカギに殺された時、彼の喪を弔いにやってきた。しかし、ワカヒコとあまりにもクリソツ(死語)だったため、親族どもにワカヒコががえったと勘違いされてハグされる。

 死者と見間違われたタカヒコネはこれにブチぎれて、「けがらわしい死人野郎と一緒にすんじゃねえ!」とつかつるぎを引き抜くと、ワカヒコの安置されている喪屋をズバッと切り伏せてドカッと蹴り飛ばしてやった。この時美濃(岐阜県の辺り)まで吹っ飛んだワカヒコの喪屋は、藍見河の河上にある喪山という山になったのである。

 スサノオの罪状以来の衝撃[スサノオの頁参考。]を見せつけたタカヒコネは、その後プンプンとふて腐れて空の彼方へと飛び去ってしまった。

 この時、残された伊呂妹いろも(=同腹の妹)のシタデルヒメが、「あのきらきらした色男は私の兄のタカヒコネというのよ」とブラコンまがいの歌をんだことにより、はじめてその名が神々に明かされた。


 古事記の神々は、何かと美形が多い。まあ神様だから当然といったら当然。あ、でも、スサノオは別に美形設定ありませんよね。大変な巨体なんですけどね。

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