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其の七.五,関連人物まとめ2

 興味のある方は、ぜひどうぞ。


●タヂカラオ―手力男―


 マッチョな男神。その名の通り力が強いため、天岩屋の脇に潜み、戸を開けたアマテラスを外へ引っぱり出すという重大な役割を担っています。


●ヤソガミ―八十神―


 オオクニヌシの八十人相当の異母兄弟。総じてヤソガミですが、古事記ではまるで一人のような扱いです。ヤソガミはオオクニヌシ(オオナムチ)に心服するように見せかけて国の統治権を譲りますが、その真意は、因幡のヤカミヒメに求婚するため。

 ヤソガミはさっそく打ち連れ立って因幡へ向かいますが、その時態度は一変、オオナムチに自分たちの荷物を背負わせ、いやしい従者のごとく利用します。気多の岬にさしかかった時は、そこにいた兎に嘘の助言をして苦しめるなど、いやみな役回りに徹しています。物語において、主人公の正義と誠実さを示すためには、欠かせない要素でもありますね。

 ヤカミヒメがオオナムチとの結婚を宣言した時は、はげしい嫉妬に駆られ、赤く熱した大岩をいのししと偽って圧死させたり、木の裂け目に挟んで殺したりと、二度も凄絶なやり方でオオナムチを殺し、さらに殺しかけます。ただし、その都度つどオオナムチは母神や貝の女神、植林の神などの手助けを受けて、危機を脱出しています。こういった味方がいることも、スサノオの強さに並ぶ英雄の条件なんでしょうね。

 ヤソガミは最終的に、根の堅洲国の試練で成長したオオクニヌシに、スサノオから奪ったいく太刀たちと生弓矢をもって、追い払われます。


●ウサギ―兎―


 有名な因幡の白兎です。ウサギは元々オキノシマ―淤岐島―に住んでおり、こちらの土地に渡りたいがために、ワニをだましたその結果、皮をはぎ取られてぐったりと倒れていました。

 先にウサギの元にやってきたヤソガミが、潮水を浴びたのち、風でよく乾かして、山のいただきで眠れば元通りの体になるだろう、とでたらめな助言をしたばかりに、ウサギは痛みにひいひい泣く始末。

 遅れてやってきたオオナムチの見事な医療技術に救われると、ウサギは彼に「あなたはきっとヤカミヒメをめとることができるでしょう」と予言する。かくして、オオナムチはヤカミヒメを手に入れます。

 実はこのウサギ、真の英雄を見極める神さまだったという。


●スセリビメ―須勢理毘売―


 オオクニヌシの正妻で、スサノオの娘です。根の堅洲国に訪れたオオナムチの色男ぶりに一目惚れし、父親が安眠している間に、彼の背中に乗って地上へと駆け落ちを計ります(しばらくしてスサノオに気づかれたため、途中から追いかけっこになってしまったけど)。

 結婚後、とんでもなく嫉妬深いことが判明し、オオクニヌシが出雲に呼んだヤカミヒメが、子供を残して因幡に逃げ帰るほど。

 彼女にいやになったオオクニヌシが馬を準備し、ヤマトの国へ上ろうとした時は、五つの歌を交わし合い、夫の心を取り戻して末永く幸せに暮らしました。


●アメノホヒ―天菩比―


 アマテラスの地上平定にあたって派遣された、一人目の使者です。実は、アマテラスとスサノオのギャンブル(=ウケイ)の時に、スサノオが三人目に生んだ子です。しかし、地上に降りた彼はオオクニヌシに上手く丸め込まれ、三年経っても帰ってきませんでした。


●アメノワカヒコ―天菩日子―


 二番目の使者。地上に降りた彼はオオクニヌシの娘、シタデルヒメと結婚し、また、地上を我が物にしようと企みはじめたために、八年経っても帰ってきませんでした。オオクニヌシはこの神も上手く丸め込んだようです。

 そこで、アマテラスがキジのナキメを遣わして、言づての旨をアメノホヒに伝えさせます。

 しかし、それを聞いたアメノサグメという心のねじまがった女神が、アメノホヒをそそのかし、ナキメを殺させてしまいます。

 案の定、タカギの神の呪いの矢に貫かれて死んだ彼は、悲しみに暮れる親族によって喪屋に収められました。


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