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至高の天にワンワンと  作者: 埴輪庭


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2/8

第二王女①

 ◆


 世の中には「理不尽」という言葉が存在する。


 たとえば上司からの飲み会の誘い。「今夜空いてる?」という言葉は形式上は疑問文だが実際には命令文である。「空いてません」と答えれば角が立ち、「空いてます」と答えれば肝臓が死ぬ。どちらにしても何かが犠牲になる──理不尽だ。


 たとえば姑からの帰省の催促。「今度いつ帰ってくるの?」という言葉には「今すぐ帰ってこい」という意味が込められており、「来月」と答えれば「遅い」と言われ、「来週」と答えれば「準備が間に合わない」と言われる。正解は存在しない──理不尽だ。


 たとえば恋人からの「ちょっと話がある」という連絡。この言葉を聞いた瞬間、人は自分が過去にやらかした全ての失態を走馬灯のように思い出す。何も悪いことをしていなくても、何かやったような気がしてくる──理不尽だ。


 地球文明圏にとって、至高天からの連絡はまさにそれだった。


 形式上は「お願い」であり「相談」であり「もし暇だったら」という枕詞がついている。だが実態はどうか。五千光年の彼方から届くその言葉は人類にとって神託にも等しいのである。そして神託というものは往々にして理不尽なものだ。


 その日、各国首脳の端末に届いたメッセージはしかし、これまでのどんな神託よりも脱力するものだった。


『ねぇ、暇な人いる~?』


 差出人はセレスティア・ルーキス・デー・カエロー・カデンス。至高天第二王女にして、先日地球を訪問したプルーウィア王女の妹君である。語尾に「~」がついているあたり、緊急性は感じられない。しかし緊急性がないからといって無視していいわけではない。無視した結果、太陽系が消滅する可能性がゼロではないからだ。


 アメリカ合州国大統領ドナルド・シュリンプはそのメッセージを見た瞬間、義骸化された眉間に深い皺を刻んだ。彼の全身義骸は表情筋の再現にも優れており、こうした微妙な感情表現も可能なのだ。怒り、悲しみ、諦め、そして「また始まった」という倦怠感。それらすべてを同時に表現できる優秀な義骸である。


「暇か、だと」


 彼は執務室で一人、金属質の声で呟く。暇かどうかを自問すると、答えはすぐに返ってきた。


 暇ではない。


 断じて暇ではなかった。


 現在、アメリカはサイバー・ナノドラッグの密輸問題でキューバおよびコロンビアと険悪な関係にあった。サイバー・ナノドラッグとはナノマシンを介して脳内に直接快楽物質を生成する新型の麻薬である。使用者は「宇宙の真理を見た」とか「神と対話した」とか言い出すのだが、実際には脳内でドーパミンが過剰分泌されているだけだ。真理も神も、結局は化学反応に過ぎない。


 つい先日も、マイアミ沖で密輸船の臨検を巡って一触即発の事態が発生した。コロンビアの船員が「我々は自由の戦士だ」と叫びながらナノドラッグを海に投棄し、それを回収しようとしたアメリカの潜水艇と衝突したのだ。幸い死者は出なかったが、外交問題には発展した。


「大統領閣下」


 副官のジェニファー・モンローが執務室に入ってきた。


「コロンビア政府からの返答が届きました。彼らは依然として製造施設の存在を否定しています」


「嘘つきどもめ」


 シュリンプは吐き捨てるように言った。


「衛星画像で施設を特定しているんだ。煙突から出ている煙の成分まで分析済みだ。言い逃れができると思っているのか」


「外交的解決を図るか、それとも……」


「軍事行動も辞さない。そう伝えろ」


 モンローは頷いて退室しようとした。だがその足が止まる。彼女の視線はシュリンプの端末に表示されたメッセージに向けられていた。


「閣下、それは……」


「見ての通りだ」


 シュリンプの声には疲労が滲んでいる。いや、疲労というより諦観だろうか。


「至高天の第二王女殿下からのお便りだよ。暇かどうか聞いてきやがった」


 モンローの顔が青ざめる。至高天という名前が持つ重みは彼女のような下級官僚にとってはなおさら大きいのだろう。シュリンプは毎日のようにこの名前と向き合っているが、慣れることはない。慣れてはいけないのかもしれない。


「それで、閣下はなんとお答えに……」


「決まってるだろう」


 シュリンプは端末に向かって返信を打ち込んだ。


『もちろん暇です。いつでもお役に立てます』


 嘘である。


 大嘘である。


 だが本当のことを言える相手ではない。「すみません、今ちょっと麻薬カルテルの件で忙しいんで」などと返信したら、次の瞬間には太陽系が消滅しているかもしれない。そんなことはないと思いたいが、ないと断言できる根拠もない。


 送信ボタンを押す指先が、わずかに震えていることに彼自身は気づいていなかった。


 ◆


 同じ頃、日本国首相官邸でも似たような光景が繰り広げられていた。


 内閣総理大臣の鷹市香苗は執務机に積み上げられた書類の山を前にして、深い溜息をついている。彼女の前には選挙対策本部からの報告書、支持率調査の結果、各種メディアへの出演スケジュール、そして至高天からの例のメッセージが並んでいた。


 書類の山は高さ三十センチほど。これを今夜中に処理しなければならない。支持率は前月比で二ポイント下落。理由は「首相の顔が疲れてるように見える。陰気だ」という世論調査の結果だった。顔が疲れているのは当然だ。毎日こんな量の書類と格闘しているのだから。


「暇な人いる、ですか」


 秘書官の桐生が困惑した声を上げる。


「王女殿下はその、ずいぶんとカジュアルな方のようで」


「姉君とは対照的ね」


 鷹市は苦笑した。先日の事件で来日したプルーウィア王女は言葉遣いこそ丁寧だったものの、その存在感は圧倒的だった。惑星を握り潰す化け物の姉を持つ妹が、こんなフランクなメッセージを送ってくるとは。もしかしたら彼女たちの間では惑星を握り潰すことは大したことではないのかもしれない。人間が蟻を踏み潰すように、彼女たちは惑星を潰すのだろう。


「総理、衆議院解散の件ですが……」


「分かってる」


 鷹市は書類に目を通しながら答えた。


「選挙は予定通り実施する。至高天の件は別途対応するわ」


 三週間前、鷹市は衆議院を解散していた。支持率が好調なうちに選挙を行い、政権基盤を固める。政治家としては当然の判断である。だが至高天からの連絡がこのタイミングで届くとは彼女の計算には入っていなかった。政治は計算通りにいかない。特に、計算に「宇宙からの神のような存在」という変数が加わると、もはや計算など意味をなさない。


「暇じゃないけど暇よ。今私はこの世界で一番暇なの。そう決めたわ」


 それはつまり、今抱えている仕事をすべて放り出すということだ。選挙も、外交も、経済も、すべてを後回しにする。至高天の「暇?」という一言のために。これを屈辱と呼ばずして何と呼ぶのか。だが屈辱でも何でも、生き延びるためには仕方がない。


 その言葉に桐生は何も答えなかった。答えられなかったのだろう。


 ◆


 ロンドンでは英国魔術省が別の問題に追われていた。


「深淵の魔術師」と名乗るテロリスト集団が、ここ数週間で急速に活動を活発化させているのである。彼らのリーダーであるウォルト・デ・モードは科学技術を否定し、純粋な魔術による世界の再構築を訴えていた。


「魔術師は科学に依存してはならない」


 デ・モードの声明映像が、魔術省の会議室のスクリーンに映し出されている。痩せぎすの中年男で、深い皺が刻まれた顔には狂信者特有の光が宿っていた。目の下に隈があるのはおそらく睡眠不足のせいだろう。狂信者というものは往々にして睡眠を軽視する。


「我々の力は古来より伝わる神秘の技。それを機械仕掛けの玩具と混ぜ合わせるなど、冒涜に他ならない。魔術師による、魔術師のための世界を。それが我々の目指すところだ」


 魔術師による、魔術師のための世界。


 言葉だけ聞けば立派な理念だが、具体的にどうやって実現するのかは一切語られていない。テロリストの声明というのは大抵そういうものだ。理念だけは立派で、実行計画は杜撰。


 映像が終わると、魔術省大臣コルネリウス・ダッジが重々しく口を開いた。


「テムズ川沿いの倉庫で爆発物が発見されました。魔術的な仕掛けが施されていましたが、幸い事前に発見できたため被害はありません」


「鎮圧の見通しは」


 首相補佐官の質問に、ダッジは頷いた。


「まもなくです。彼らの拠点はほぼ特定できています」


 ただし、とダッジは言葉を続けた。


「厄介なのは組織の規模です。当初の予想よりも大きく、構成員は百名を超えると見られています。しかも全員が相当な腕を持つ魔術師です」


「百名……」


 首相補佐官が眉をひそめる。


「それだけの魔術師が地下に潜伏していたとは」


「彼らの主張に共感する者が予想以上に多かったということでしょう。科学技術との融合に反発を感じる魔術師は少なくない」


 科学技術との融合に反発を感じる。


 その気持ちは分からないでもない。千年以上かけて磨き上げてきた伝統の技が、ここ数百年で急速に発展した科学技術に取って代わられつつある。プライドが傷つくのは当然だろう。だがプライドで腹は膨れない。現実を見ろ、とダッジは心の中で思った。


「だが現実的に考えて」


 別の官僚が口を挟む。


「純粋な魔術だけでは現代の軍事技術に対抗できない。それは先日の事件でも証明されたはずだ」


 先日の事件。異世界の王国が、地球圏連合艦隊によって文字通り消滅させられた、あの出来事のことである。魔術で武装した王国軍は光子砲の前に一瞬で蒸発した。まるで蝋燭の炎を吹き消すように、あっけなく。科学と魔術の融合こそが現代戦の主流であり、純粋な魔術原理主義など時代遅れも甚だしい。


「理屈ではそうでしょう」


 ダッジの声には苦い響きがあった。


「しかし感情は別です。長年培ってきた伝統を捨てろと言われて、はいそうですかと頷ける者ばかりではない」


 人間は理屈で動く生き物ではない。感情で動く生き物だ。そのことを忘れた政策は必ず失敗する。ダッジは長年の経験からそれを知っていた。


 会議室に沈黙が落ちる。


 そこへ、ダッジの端末が震えた。画面を見た彼の顔が、一瞬で強張る。


「至高天から通信です」


 その言葉に、会議室の空気が凍りついた。


「内容は……『ねぇ、暇な人いる~?』」


 誰も笑わなかった。笑えるわけがない。

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一月中に書いた作品のリンク色々

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よくある聖女召喚の連載版
西暦六九一〇年、宇宙歴四六四九年。かつて人類が「地球」と呼んだ惑星はいまや銀河系有数の文明圏の中枢として、その青い輝きを宇宙に放っていた。
軌道上には無数の宇宙港が浮かび、一日あたり数十万隻の船舶が発着する。
月は完全にテラフォーミングされ、火星には三億の人口が暮らし、木星の衛星群は太陽系経済の生産拠点として機能している。
しかしそれでもなお!!……人類は犬であった。わんわんと吠え、飼い主──至高天と呼ばれる上位存在に“可愛がられている”。
圧倒的上位存在に人類が愛玩される話が好きな人向け。
「至高の天にわんわんと」

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「なんか説得力のある婚約破棄」(※ランキングタグにリンクあり)の後日談。
どうしようもない政治情勢で婚約を破棄せざるを得なかった王太子エルリックと公爵令嬢ライラ。
二人は優秀であり、優秀であるがゆえに道理を通せば国が滅びると理解し、愛を諦めたのだ。しかし──
「なんか説得力のある元鞘」

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ここ最近、ランベール王国ではしょうもない理由での婚約破棄が流行している。
麗しき公爵令嬢ライラ・オーネストはそれを苦々しく思っていた。
だがそんな彼女もある日、婚約者であるエルリック王太子から婚約破棄を告げられてしまう。
しかしその理由は真実の愛を見つけたからでも、ライラに愛想がないからでもなかった。
「なんか説得力のある婚約破棄」

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(長編)魔力が絶対の価値を持つウェザリオ王国で「無能」と断じられた王子シャールと公爵令嬢セフィラ。
しかし彼らには万物を操る未知の力があった。
元王子と聡明な元令嬢は国を捨て、追手を退け、辺境の街で冒険者として再起する。
【ジャンル】ハイファンタジー〔ファンタジー〕
(長編)「追放された王太子と公爵令嬢が冒険者になる話」

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アイドルはうんちをしない。
これは比喩でも誇張でもなく、文字通りの事実である。
彼女たちの体内に入ったあらゆる物質はどのような毒性を帯びていようと完璧に無効化され、吸収されてしまう。
そんなアイドルが、アイドルたちが世界を救い、そして破滅させる話。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「アイドルはうんちをしない」

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ここ最近、ランベール王国ではしょうもない理由での婚約破棄が流行している。
麗しき公爵令嬢ライラ・オーネストはそれを苦々しく思っていた。
だがそんな彼女もある日、婚約者であるエルリック王太子から婚約破棄を告げられてしまう。
しかしその理由は真実の愛を見つけたからでも、ライラに愛想がないからでもなかった。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「なんか説得力のある婚約破棄」

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「品」──それが僕と亜里沙の決定的な違いだった。
亜里沙は二年付き合った恋人だ。
でも彼女は何をやるにも雑だった。
料理も、紅茶の淹れ方も、そして僕らが共有する「ある趣味」においても。
過程を楽しむことを知らず、すぐに結果だけを求める。
僕は彼女との日々に疲れていた。
だがそんなある日、見知らぬ男から届いたとあるメッセージ。
そこには、彼女のあられもない姿が映っていた。
そう、NTRという奴である。
怒るべき場面で僕が感じたのは、ただ一つの確信だった──やはり、彼女とは性格が合わない。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「性格の不一致」

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信長公記、ほぼ史実。
【ジャンル】歴史〔文芸〕
「森蘭ギャル」

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殺すことだけを教え込まれた軍人アシェルと、人の本心を見抜く力ゆえに孤立してきた王女キュルケ。
幼い頃から奇妙な絆で結ばれていた二人だが。
【ジャンル】異世界〔恋愛〕
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呪いの動画を見てしまった。
私は一週間後に死ぬらしい。
でも大丈夫(?)。
地球が三日後に滅びるそうだから、怖くない。
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勇者が魔王を倒そうとしなかったらどうなる?
【ジャンル】ハイファンタジー〔ファンタジー〕
「勇者に放置された魔王の末路」

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男の生きざま、恋情。
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【ジャンル】現実世界〔恋愛〕
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帝都ティランの会員制サロン「銀枝亭」に集った五人の貴族たち。
話題は庶民の間で流行する「婚約破棄譚」への痛烈な批判だった。
設定の杜撰さ、人物造形の稚拙さ、読者の被害者意識……
舌鋒鋭い文芸誌編集主幹カタリナを中心に、知識人たちは存分に嘲笑を重ねていく。
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職場のパワハラに苦しむ会社員・彩乃は、高校時代にいじめた相手・美月から勧められ、ストレス発散のため呪いグッズをフリマアプリで販売し始める。
しかし購入者たちが語る「被害者の声」は、かつて自分が加害者だった過去を否応なく突きつけてくる。
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でも、許されていいのだろうか?
罪悪感に蝕まれ、眠れない夜を重ねる彩乃。
やがて購入者たちの呪いの対象に「報い」が訪れ始めたとき、彼女はある決断を下す。
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「ノロイ、ノロワレ」

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ハルシオン王国──二百年前、この国は極度の男尊女卑社会であった。
女には相続権がなく、教育を受ける権利もなく、結婚相手を選ぶ自由さえ与えられていなかった。
女は道具であり、家畜であり、男の所有物に過ぎなかったのだ。
だが今は違う。
一部の男が──そして多数の女が国のあり方を変えた。
だが今度は逆の方向へ振り切ってしまっている。
ちょっとした事で「罪を償うために」と次々自裁していく男たちを前に、女王リディアをはじめ、女たちは社会の在り方を変えようとする。
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剣士カイトは勇者アルヴィンから追放を告げられた。
そして──!!!!!!
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ある日を境に、日本中で不可解な事故死が激増した。
一人でいると死亡率が跳ね上がる異常事態。
国民すべての運が急激に悪化したのだ。
かつて「他人と関わるな」が常識だった社会は一変し、人々は見知らぬ者同士で命を預け合うようになった。
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妻を癌で亡くして以来、男は自分が生きているのか死んでいるのかすら判然としないような日々を送っていた。
だが故人をAIで再現するサービスを知り、膨大な写真やメール、声の記録を入力して亡き妻を蘇らせる。
画面越しに再開した会話は空虚だった日常を少しずつ温かく満たしていく、が。
【ジャンル】ホラー〔文芸〕
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銭湯「和居の湯」は、今や肉欲に飢えた男たちの極上の「ハッテンバ」と化していた。
番台から地獄を睨む店主・鬼切殺牙太郎(おにきりごろし がたろう)。
彼は堕落した獣たちへ静かに殺意を研ぎ澄ませていく。
そして我慢の限界を超えた夜、牙太郎による獣狩りの夜が幕を開けた。
【ジャンル】ホラー〔文芸〕
「野獣必殺」

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「愛している」——その言葉と共に、母の刃が私を貫いた。
過保護な母に命を奪われた絵里が転生したのは、乙女ゲームのような異世界。
伯爵家の令嬢エリスとして第二の人生を歩み始めた彼女を待っていたのは、お約束の婚約破棄だった。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「愛の温度」

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時は大霊能時代!
悪霊、死霊が跋扈するようになり、治安は悪化し、世界中、不穏な事ばかりのサイテーな時代である。
霊務省は昨今悪化しつつある住宅事情、および国民感情を改善すべく、酷く悪趣味な戦略を考案した。
そのクソみたいな内容とは──。
【ジャンル】ホラー〔文芸〕
「ポイズン・エクソシズム2」

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ドラゴン相手に示談交渉、悪党には損害賠償。
法の力で世界を論破する、リーガル・バトルファンタジー。
【ジャンル】ハイファンタジー〔ファンタジー〕
「悪徳弁護士、異世界へ行く」

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「私たち四人は対等なの」──女の提案で始まったのは、三人の男が一人の女を共有する異常な日々だった。
弁護士の真司は漁師の啓二、バーテンダーの了と共に、愛する妻・莉子と暮らしている。
かつては嫉妬に狂い、互いに殺意すら抱いた男たち。
しかし奔放な妻に振り回され、同じ苦しみを共有するうちに、敵同士だったはずの三人の間には奇妙な連帯感が芽生え始める。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「オープンマリッジ」

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ジャズの良さがさっぱりわからん
【ジャンル】エッセイ〔その他〕
「ジャズとかよくわからん」

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時は大霊能時代!
悪霊、死霊が跋扈するようになり、治安は悪化し、世界中、不穏な事ばかりのサイテーな時代である。
日本でも霊務省が死刑囚を呪いの物件に送り込み、悪霊に始末させることでコストを削減するという悪趣味な制度が採用されている。
そんな中、ベテラン執行官・大佐貫はいつものように凶悪犯の処理に向かうのだが──
【ジャンル】ホラー〔文芸〕
「ポイズン・エクソシズム」

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ちょっとトッぱずれた世界観の短編を集めました。
目次──各話の簡単な概要は第一話の前書きに。
【ジャンル】コメディー〔文芸〕
「トンチキな作品を集めた短編集」

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夕暮れの駅のホーム、今にも線路へ吸い込まれそうな女性に男は全力で体当たりを食らわせた。
男の名前は藤巻俊一。
いわゆる、「ぶつかりおじさん」である。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「感電」

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夜ごとに星が降る美しい国で、欲しいものは何でも手に入るワガママ王子。
ある日、メイドの大切な形見を無慈悲に捨てた彼は王の怒りに触れ、身一つで城を追い出されてしまいます。
孤独な旅の果てに王子が見つけたものとは
【ジャンル】童話〔その他〕
「星のきらきら」

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電柱が自らの意思で根を張り、街を闊歩するようになった日本。
かつての大反乱を経て、人類は彼らとの奇妙な共存関係を築いていた。
人間とコンクリートの間に立ち、摩擦を仲裁するのが「電柱保安調整官」である佐山の仕事だ。
【ジャンル】コメディー〔文芸〕
「電柱街」

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不同意性交は死刑!!
そんな社会で男と女が恋をする。
【ジャンル】現実世界〔恋愛〕
「君と僕の同意性交」

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冒険者パーティ『碧空の翼』の荷物持ちバジルは醜く無能な中年男だ。
そんなある日、彼は仲間に囮として森に捨てられた。
絶望の淵で彼が手にしたのは、若き美女へと変貌する奇跡の力であった。
復讐を誓ったバジルは美貌の魔術師「ジル」となり、かつて自分を見下した男たちの前に現れる。
何も知らない男たちは、かつて蔑んだ男とも知らず、彼女の愛を求めて争い、堕ちていく。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「無能な中年男、男をたぶらかす魔女となり、自分を捨てたパーティメンバーに地獄を見せる」

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鬼塚剛志は現場監督として赴任した京都で、正体不明の敵に精神を削られていた。
それは「京都弁」という名の、本音と建前が入り混じる魔宮であった。
職人の笑顔の裏にある真意が読めず、挨拶すらも攻撃に聞こえる日々。
蓄積されたストレスと疑心暗鬼が限界を超えた時、男の拳が禁断の解決策を選び取る。
【ジャンル】コメディー〔文芸〕
「京都殺拳地獄(きょうとごろしこぶしのじごく)」

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産後豹変した妻・絵里奈の苛烈な叱責に追い詰められる夫、洋平。
家庭に居場所を失った彼は怒りを糧に「完璧な仕事と育児」をこなして自らを死へ追いやるという狂気的な復讐にも似た自滅の道を歩み始める。
【ジャンル】ヒューマンドラマ〔文芸〕
「夢の轍」

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太平洋戦争架空戦記。
【ジャンル】歴史〔文芸〕
「白い悪魔」

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甘い嘘よりも、冷徹な罵倒を。
裏切りの果てに少女が抱いた歪で抗いがたい執着の物語。
【ジャンル】異世界〔恋愛〕
「花弁」
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