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現代霊異記  作者: クマモト・タイピーエン
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平凡の中に潜む奇跡

リュウセン(男)

人が生きる道を見つけるのに、他人からの引き立てや応援は必要。

自らは悪人だとか、性質に難があるとか考えていても、あるいは口に出していても、周りの人や仕事の付き合いのある人に対して、その人の中の真理を見抜き、他人の性根を見切る実力があれば、悪に対するヤイバは持っていなくても、大きな過ちを冒したり、致命的なミスをすることも少ない。


リュウセンという妻子持ちのまだ若い人オトコは、人に向ける笑みの後ろに毒を隠しているように、あえて振る舞うけれど、けっして病的ではない。

むしろ、やまいを持ち頻繁に店を休んだり、仕事にムラがあったりする中途半端な善人気取りのTwoFace(二枚舌)の元OLや、精神科の医者からの薬に依存して抜けられなくなった小娘よりはましだろう。

もちろん、彼女らにも救いはある。

確かに阿弥陀仏は居られ、いまも人々の救済を祈り続けておられる大師や上人が曼荼羅の世界にはおられる。


たまには、ご褒美で、博打に勝ったりもするようだが、なによりも独立して、生業せいぎょう ナリワイで糧を得ていることが、仏の加護の証なのだと思う。

ぼくが彼を仲間とか友人とか思えるのは、敵意を感じない所為だろうか。

尊敬とか感じると言ったら、ぼくの立場が上のようで、本望ではない。

ある意味で、自然界によくある防御のための「毒」のようなもので、もしかしたら「蠍」を主人公にしたお話しのモチーフは彼だったのかもしれない。

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