叔父天気晴男
天気というものは、ままならない。
創世の始めから、人の手を離れ、人間の思い通りにはならないが、特別な力のある人が祈れば、天意は答えてくれるようでもある。
その日の予報では雨だったが、無事に仕事を終わらせることができた。
リフォーム前の家を空にする。
2tの箱車を満杯にした荷物それらはリサイクルされる。
リサイクル店の顧客には商品への需要もあるが、なにより店主への信頼が固定客を作り、販売の力ゆえに、買取りも強い。
その地域では上位に入ると思われるくらい、お金を出してくれるので、悪質な業者から痛い目に遭わされた人からも、新しい依頼がやってくる。
遺品整理や片付けを仕事にする人からも声がかかる。
低料金で仕事を請けても、買取りがあれば、処分代金の足しにもなるし、そもそも処分する品物が減らせるからだ。
ぼくにとっては故郷であるクマモトとフクオカの県境での仕事も多い。
月に数度リフォーム前の家に呼んでくれるその人の現場では、お天気に恵まれることが多い。
予報は朝から雨でも、午後まで降らなかったりする。
お天気おじさんなのだが、ネーミングにセンスがない。
その人の助手の良代さんと車の中で話しているときに、「オジ天気」というニックネームを思いついた。
「オジテンキ・ハルオ」さん。